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2024/11/10:フリーペーパーvol.104発刊!

「私の生命線はSNSだけ」Twitterが左右する自殺希望者の命

記憶にも新しい神奈川県座間市の事件では、多くの10代、20代の犠牲者が生まれました。若者と接点を持つために、犯人が使用した手段がTwitterでした。

日本は、自殺者数が多いことで不名誉な知名度をあげています。自殺者数の減少傾向にある近年でも、若年層に限定すれば増加のままです。

日本人の自殺者数

日本人の死因で自殺が上位にあることは世界的にも有名で、WHOも把握しています。
神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が見つかった事件も記憶に新しいところです。

自殺防止の対策は、歴史的に長く講じられてきたことです。しかし、自殺者数は減るどころか、警察庁や厚生労働省の統計によると1998年から2011年にかけて急増し、自殺者数は3万人を超えていました。近年は少しずつ減っていますが、若者に限定すれば自殺者数は増加したままです。

座間市の事件でも問題にあがったSNSですが、現代はSNS無しで生活を送ることが難しいくらい、生活だけでなくビジネスの世界でもSNSは浸透し、活用されています。

自殺者を減らすために国がしてきたこと

日本では、長く続いた不景気の影響もあり、2000年前後に自殺者数が急増しました。しかし、この数字は主に成人男性によって占められたもので、自殺者数の最も多かった2003年は34,427人にのぼり、うち24,963が男性でした。

労働環境の悪化やリストラ、経営不振などを理由に自殺を選ぶ者が増加したとされています。政府は自殺対策として、2006年に「自殺対策基本法」を成立、2007年に「自殺総合対策大綱」を閣議決定しました。自殺の対策は、政府によって確かに行われています。

しかし、それらの対策が、人々の生活の場で生かされているかについての確認は難しいところです。若者に限定すれば自殺者数は増加していることからも、効果については疑問を持たざるを得ません。

SNSの即時性に隠された弊害

SNSで自殺願望を持つ者同士がつながりを持つ理由は、「さみしさ」や「かまってほしい心」にあるのでしょう。リストカットなど自傷行為を画像で流し、「即リプ」を求める彼らは「かまわれたい」感覚を異常なまでに追求します。

現在は、さまざまな形式のSNSが存在します。Twitter、Facebook、LINE、Instagram、など。

従来の携帯電話やメールでも、いつでもどこでも通話したりメール送信することはできました。現代のSNSはそれに加えて、リアルタイムなLIVE感にあふれています。

質問に即答があるのは当然で、待つという場面がことごとく奪われています。1人になる時間もなくなり、1人でじっくり物事を考える文化も消えつつあります。

SNSに追われる毎日に、私たち日本人は疲れを感じ始めているのではないでしょうか。技術が進めば進むほど、人間の心は弱くなっていくかのようです。

自殺事件が後を絶たない理由は、技術の向上では人の心は鍛えられないからではないでしょうか。

TwitterなどのSNSは、面倒を省いたり、素早く回答を得られる、という点で、社会を発展させていくでしょう。即時性に慣れ、待つことを忘れた私たちが自殺を防ぐには、SNSアカウントのように現実と仮想の世界の間で、心をログイン、ログアウトして、現実社会と仮想社会の違いを把握しながら利用していくことが重要となるのではないでしょうか。

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