2017年10月22日、村田諒太(帝拳)がアッサン・エンダム(フランス)との2度にわたる戦いの後、日本人2人目となるミドル級の世界チャンピオンとなった。
後味の悪い1戦目での判定負けから腐ること無く2度めの挑戦で、村田はエンダムを圧倒。最後は相手を棄権に追い込みテクニカル・ノックアウトで勝利を収めた。
それから約半年後の4月15日、同級6位エマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)を挑戦者に迎え、初防衛戦を行う。
4月15日は新日本キックの江幡塁にパンクラス砂辺のタイトルマッチもあるんだよなぁ😣行きたかった、でもこの日なんといってもボクシングW世界戦、比嘉大吾、村田諒太の応援📣で確定です👍😁#ボクシング #W世界戦 #格闘技 #村田諒太 #比嘉大吾 #世界王者 #頑張れ #横浜アリーナ #格闘技目白押し pic.twitter.com/3zR3JGlCL5
— TOSHI 05 (@toshiyuki0751) 2018年4月6日
もうすぐ試合開始
間もなく横浜アリーナで行われる村田の初防衛戦は、日本の地上波で放送されるほか、アメリカの大手スポーツチャンネル「ESPN」も全米生中継すると発表した。
村田の試合といえばESPNは前回のエンダム戦も生中継しており、ボクシングの聖地ラスベガス、全米でも、村田の名前は広まっていることが予想される。
「エンダム選手は友人です」
村田の、エンダムへの気持ちはそこにある。それは、疑惑の判定で負けた直後であってもそうだった。エンダムは「ムラタが自身初にして唯一の友人」と語ったという。
勝てばラスベガスか
この試合に勝った場合、村田の次の試合も既に予定されている。村田の試合をプロモートするトップランク社のボブ・アラム・プロモーターは、7月にラスベガスで同級13位のエスキバ・ファルカン(ブラジル)との対戦を計画している。
ファルカンは、村田がオリンピックのボクシング競技で、ミドル級としては日本人初の金メダルを獲得した決勝戦の相手だ。村田とファルカンがプロならどちらが強いのか、この試合で証明される。
マイナビスペシャル FUJI BOXING
村田諒太初防衛戦&比嘉大吾V3戦
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並外れたパワー
村田は、ミドル級の大きな身体を備えた繊細な心の持ち主だ。
不安になる心を、哲学書を読むことで安心させている。
村田によれば、試合とは怖いもので、常に恐怖心と戦っているとのこと。
エンダムとのタイトルマッチは、1戦目は誰もが異を唱えた疑惑の判定負けに終わった。
2戦目は最初から攻勢をしかけた村田が、エンダムを途中棄権に追い込んでTKO勝ちを収めた。
今回の試合が初防衛戦となる村田は、すでに同級15位までのトップコンテンダーから研究し尽されているだろう。初防衛戦が挑戦試合より難しいとされる理由はそこにある。
世界チャンピオンの戦いを、技能的にどうこう言える眼を持つものはほとんど居ないだろう。だから、あくまでも私見だが、鋭い右に対して左のパンチが遅い点は気になる。ミドル級の選手にしてはスピードがそれほど感じられない。
それでも、村田が並外れたパワーで狙いすました一撃を加えれば、立ち上がれる選手はほとんどいないだろう。そして、村田に最も伝えたいことは「もっと自惚れてほしい」ということ。
村田諒太Facebookより
村田さんも何か考えてることがあるんですね、きっと、、、#RyotaMurata pic.twitter.com/tg0poyms7v— 村田諒太 RyotaMurataFANs (@RMFans_Boxing) 2018年3月31日
謙虚で用心深いことは格闘技に大切な要素だが、自分のパワーを発揮するためにも一時的な暴君になってほしい。パワーを解放してほしい。
そのために試合の生命線となるのはジャブだろう。
オリンピックの試合で上体を丸め、打たれても打たれても前に進む戦術は、今の村田ではあまり見なくなった。
プロで村田が通用した理由は、多用し始めたジャブだと思う。
ジャブでさえ威力があるのだから、対戦相手が朦朧とし始める後半のラウンドはKOチャンスとなる。
あと少しで試合のゴングが鳴る。
勝って、アメリカ・ラスベガスまで行ってほしい。
そこで成功を収めて、一生生活に困らないお金を得て、条件が良いなら、そのままアメリカに住み続けたっていい。
1人の強いボクサーとして村田諒太を応援する。日本人のミドル級世界チャンピオンだから、ではない。