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2024/4/10:フリーペーパーvol.97発刊!

発売から30周年!Megadeth「So Far So Good… So What !」

今年2018年1月19日で、発売30周年を迎えた Megadeth 通算3枚目のアルバム「So Far So Good… So What !」(1988年) を今回取り上げます。今なおライブでプレイする楽曲も収録されている、初期の名作のひとつです。

多くの問題を抱えながら生まれた名作

・収録曲
01 Into the Lungs of Hell
02 Set the World Afire
03 Anarchy in the U.K.
04 Mary Jane
05 502
06 In My Darkest Hour
07 Liar
08 Hook in Mouth

アルバム制作当時、バンドは非常に不安定な時期にありました。
以前から問題となっていた、デイヴ・ムステイン(vo/g)、デイヴ・エレフソン(b)の、ドラッグとアルコールによる体調不良の問題。
前作から脱退してしまったギターとドラムに代わり、ジェフ・スコット・ヤング(g)、チャック・ビーラー(dr)へメンバーチェンジ(しかし2人とも今作のみで脱退)。
おまけに、レコーディングも思うように進まなかったりと、多くの困難を乗り越え今作を完成させました。

デイヴ・ムステイン曰く、「前作とは違った内容にしたかった」という本作は、これまでの複雑に展開する曲展開と、高い演奏技術を駆使したスラッシュメタルのスタイルを踏襲しつつ、当時彼がよく聴いていたという、パンクの影響が反映された内容となっています。本国アメリカのビルボードチャートでは28位にランクインし、イギリスでも初のランクインで18位を記録しています。

・Set the World Afire
デイヴ・ムステインがMetallica 脱退後に初めて書いたという「Set the World Afire」(初期は「Megadeth」というタイトルだったそうです。)
複雑な曲展開に加え、後半の疾走パートも印象的な1曲。

・Anarchy In The UK
ロンドンパンクが誇るSex Pistolsの名曲「Anarchy In The UK」のカヴァー。
原曲を忠実に再現しながらも、Megadethらしい鋭さも垣間見える良カヴァー。
レコーディングにはSex Pistolsのオリジナルメンバー、ステイーヴジョーンズ(g)がゲスト参加しています。

・In My Darkest Hour
デイヴ・ムステインの旧友でありMetallica 元メンバーだったクリフ・バートン(b)が事故で亡くなったことを受けて書かれた曲。
本作の中では他の楽曲とは雰囲気の違った荘厳さと緊張感ある曲展開が魅力の1曲です。

・Hook In Mouth
過激な歌詞表現がされていると見なされた音楽作品に対して、子供達が接触しないようにする事を目的に設立された委員会「PMURC(Parents Music Resource Center)」
該当する楽曲が収録されたCDのジャケットに付けられる「PMURC」のマーク。
それらに対しての批判と皮肉込めたスピーディーな1曲。
何かと表現規制が問題になっている今、改めて聴くといろいろ考えさせられる楽曲です。
シンプルでグルーヴィーなベースラインが耳に残ります。

後に、Megadethの代表作となる次回作「Rust In Peace」発表前、過渡期の作品です。
Megadeth の歴史においても少々独特な作風ではありますが、初期のMegadeth特有のささくれ立った雰囲気と、緊張感が楽しめる、決して忘れてはいけない名盤のひとつです。

発売から30年。
今作の前後にあたる他作品では、周年記念に必ず何かしらのカタログ再発やサプライズ等がありました。
しかし、今作は2004年のデジタルリマスター再発以降、音沙汰がありません。
この当時のバンドの不安定な状況を考えると、あまり掘り返したくもない事も多そうなだけに、何も動きがないのかなと個人的に思っています。
でも、いちファンとしてはこの頃の「尖っていたMegadeth」のライブなり、デモ音源なり、これまで公式には出ていない新たな「何か」を期待してしまいます。

個人的に忘れられない「So Far So Good… So What !」

今から12年以上前の2005年の春、前年に再結成を果たしてから最初に発表したアルバム「The System Has Faild」を引っさげてのツアー、福岡公演の話です。

「前半は新作から何曲か演るのだろう」と思っていた矢先の事、いきなり2曲目に今回取り上げたアルバムから「Set The World Afire」を演ってくれました。
あまりに予想外のサプライズにその日一番、声を張り上てしまいました。
あの時の興奮は今でも忘れられない良い思い出です。

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