今年1月、国土交通省は「紙おむつを下水道に流すことが可能か」を検証する検討会を立ち上げました。
育児、介護、医療など多くの場面で使用されている紙おむつ。
しかし、便利である一方で手軽とはいえないのがその処理方法。「取り替えてトイレにポイッ!」という訳にはいきません。
紙おむつの処理は、介護や育児において大きな負担のひとつなのです。
使用済み紙おむつの処理は大変!
使用済み紙おむつの処理は、思いのほか大変なもの。
吸水性の高い紙おむつは、使用後は膨張し重くなります。そして、なんといっても不衛生。
かさばるし、臭いも気になる!
一般家庭の場合、そんな大量の使用済み紙おむつを燃えるゴミの日まで自宅に保管しておかなければなりません。
介護施設や病院などでは、汚物室等の隔離された場所で管理することがほとんどですが、頻繁に清掃業者が回収するものの、一日に使用する紙おむつの量は相当なものです。
毎日交換するものだからこそ、出来るかぎり簡単に処理したいものです。
かさばるし、重いし、におうし、たいへんですよね>紙おむつ。あとは、ごみ処理機の購入費や機械の清掃などメンテナンスが容易かなどが気になります。
— kenken (@42tokyo) January 30, 2018
増え続ける紙おむつの需要
日本衛生材料工業連合会(おむつなどの業界団体)によると、乳幼児用紙おむつは少子化であるにも関わらず、2016年までは生産量が右肩上がり。
さらに2016年の大人用紙おむつ生産量は74億枚。5年前と比較すると3割も増えているそうです。
今えぶりーみてたら紙おむつの生産量のグラフあったんだけど74億だった、、藤千代、、
— び る 【bio欄みてね】 (@JOJO_jw_knsi) February 2, 2018
日本の総人口に対する高齢者の割合は27.7%と、すでに「超高齢化社会」。大人用紙おむつの生産量はこの先も増え続けると考えられています。
「寝たきりで動けない」、「便意がわからない・伝えられない」など、ひとりでの排泄が困難で誰かの手助けが必要な場合に、介助する側の負担を多少軽減してくれる紙おむつ。
いまや現代社会に欠かすことの出来ない存在といえるでしょう。
下水道での処理方法とは?
国交省によると、人口減少に伴い下水処理能力に余裕が出来たため、紙おむつの下水道への処理を検討することになったそうです。
まずは専用の破砕機(はさいき)で細かくした後、破砕機からつながった配管を通して下水道へと流すという方法を想定しています。
5年程度で結論を出す予定で、主に介護施設や医療機関での設置を考えています。もちろん家庭への設置拡大も視野に入れているようです。
しかし、施設等はともかく、一般家庭での破砕機設置となるとハードルは高そうに思えます。
”設置工事は簡単なのか?”、”設置にかかる費用は?”、”育児期間のためだけに設置するべきか?”
”そもそも大量の紙おむつを処理するだけの設備と能力が下水道・下水処理場にあるのか?”
世間では期待よりも不安視する声が目立ちます。
水分の吸収力が高い紙おむつ。大人用の物であればなおさら。下水道の処理能力も疑問なら それを最終的に何処まで流すのか?今でもプラスチックの海となっているのに…(-""-;)>>紙おむつ「下水道にポイッ」…介護軽減で検討(読売新聞) https://t.co/fsmQz0YcIa
— ひぃふぅみぃ (@hifuminss) January 29, 2018
紙おむつ「下水道にポイッ」…介護軽減で検討(読売新聞) https://t.co/pBunhXw6Lp
え?流せないでしょ、流せるオムツが出来ても古いマンションとかの下水管とか容易に詰まりそう。しかも高齢者おむつって赤ちゃん用のやつより遥かに大きいし。将来って50年や100年先かしら— 服部ユミ ver2.00 (@arrow_mg) January 30, 2018
2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、これまでにない超高齢社会を迎えるといわれています。
いわゆる「2025年問題」です。
介護を受ける人の数は今よりも急増し、紙おむつを利用する人も増えると考えられています。
今はまだ検討を始めたばかりですが、”下水道での紙おむつ処理”という構想が実現すれば、介護や育児における負担の大幅な軽減に繋がることは確かです。
なるべく早い段階での新しい処理システムの開発・導入が待たれます。
via:朝日新聞デジタル
via:日本衛生材料工業連合会
via:健康長寿ネット
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