英語力を計る物差しとして、英検やTOEICなどが学生や社会人から人気を集めています。

同時に、それらの検定で高いスコアを出したり高い級を取得した上級者でも、コミュニケーションの場面ではほとんど喋れない人が多いことも今では有名となりました。

日本では、2020年に東京でオリンピック・パラリンピックが開催されることを受けて訪日観光客が増加し、ビジネスチャンスが加速しています。

そのような中、(株)旺文社、カシオ計算機(株)、(株)毎日新聞社による、「共同事業会社(株)学びUPコミュニケーションズ」が運営する、「英語応対能力検定」が2017年3月を第1回検定としてスタートしました。

試験内容、業種別試験

同試験は各回がA日程とB日程に分かれており、第2回B日程は、12月14日金曜日まで実施されていました。試験は、リーディング、リスニング、スピーキングの3分野にわたって行われます。

受験方法はインターネット受験のみで、特別な会場は設けられません。パソコンやスマートフォンなど、インターネットが繋がる環境であれば試験期間内、24時間どこでも受験可能です。

ただし、スピーキング試験は録音が必要となりますので、静かな環境を準備してからの受験が必要となります。音声のやりとりを行うのでブロードバンド環境も必要です。

リスニングとスピーキングの試験があるので、ヘッドセットなどのマイク付きイヤホンがあると便利です。

試験は現場を想定して行われ、販売・宿泊・飲食・鉄道・タクシーなどの業種別、または一般試験のカテゴリーに分類され、実施されます。

必要とされる技能

試験では主としてスピーキングとリスニングの力が試されます。

実践の場として販売、宿泊、飲食店、鉄道、タクシー、などが想定されますので、これまでの他の英語検定とは少し違ったタイプの能力を特化して学習する必要があるでしょう。

難易度の高い表現を長時間かけて読解するといった英語力とは真逆を行くものです。
外国人の顧客を想定し、質問に対し簡潔な英語で瞬発的に的を射た回答をする能力が問われます。

ビジネス英語、日常会話、メールでのやり取りなど、英語力は場面に応じて異なる学習が必要とされますが、どのようなケースで運用するにせよ、英語力の基礎として要求されるものは変わらないはずです。

試験に特化した準備としては、回答例の短文を大量に記憶し、状況に応じた応答を音読や実戦練習などで訓練する必要がありそうです。

多くの人が目標とできる検定

この試験は、検定とはいうものの、高等教育を受けて専門の語学力を習得しなければ取得できないほど難易度の高いものではなく、受験者本人に学習意欲があれば市販の教材による学習で十分対応できるものといえます。

判定は高いものからA〜Dまでに分かれており、短いひとことを返すだけでは意味が通じても採点は厳しい評価となります。もちろん、その場合はそれなりの評価が下され、CないしDなどの判定が下るはずです。具体的な評価基準の例についてはこちら(※PDFファイルが開きます)を参照してください。

成績を通知するスコアシートにはアドバイスも記載されます。
そのアドバイスに従って勉強し、習熟した英語応対能力の向上に努めれば良いのです。

もう、うんざりするほど聞かされてきた「日本人は学校で6年あるいはそれ以上英語を勉強してほとんどしゃべれないし聴き取ることもできない」問題の、解決の糸口として期待されるのがこの試験です。

公式ホームページには、すでに第1回検定の受験者たちが体験談を公開しています。
この検定を社員のキャリアとして認め受験を推進する企業の人事担当者からの声なども続々届いています。

オリンピック誘致プレゼンテーションで使用された「おもてなし」という言葉が日本人に広く普及し、ついに、おもてなし能力をはかる試験まで登場したわけです。

この試験には実践的な会話力が必要とされ、単に英語力のみを問うものでもありませんから、あまり堅苦しく考えず好奇心のおもむくままに受験してみてはいかがでしょうか。