夏休みですね。

大学生の皆様はすでに始まっている夏休みかもしれませんが、小中高生もようやく長い休暇に入りました。

とはいえ宿題も多く、学校によっては独自のプログラムが組まれ、実質的に休みなどない子どもたちもいるかもしれません。

夏休みは有効活用してほしいものですが、大人でも休日を上手に使えない人はたくさんいます。

あまり神経質にならずにダラダラゴロゴロしたっていいのです。

子ども同士で自主学習

なかには、宿題をまじめにこなす子どももいるでしょう。そのために利用される夏休み期間中の社交の場の一つに、地元の「公立図書館」があげられます。

そこは勉強をする場所というより、子ども同士で休み期間中のできことを交換しあう絶好の無料施設。もちろん大人も利用しますが、夏休み期間中の利用者の中心は子ども。

図書館によって館内利用のルールが少しずつ異なるでしょうが、小中高、各学年の児童生徒がそろっています。

ところで、彼らが自分たちの課題を互いに学び合うことって、無理なのでしょうか?

共同学習ブース

図書館にはたいてい、勉強するための部屋が設けられています。学習室などと呼ばれることが多いはずです。学習するのだからその空間を騒がしくしてはいけませんので、一角に出入り自由の小さなブースを作るのです。

そこは、子どもの出入りは自由にして、互いに協力して学習するのです。基本は「教えあい」にします。なるべく「教えを請う」のは止めておくのです。

理想は同級生など、近い学年同士で。もし、子どもたちの勉強の手伝いをしたいという高校生などがいればお願いしてもいいけれど、彼らは大学受験の勉強が中心でしょうから、教師役を無理強いしてはいけません。

さらに、必死に自分の資格試験などに取り組んでいる人を巻き込んでもいけません。

自分が学んだ経験から

私が小学6年生のとき、新しく決まった担任は自分が前に立って授業するのではなく、各教科ごとに特に成績が優秀な児童を選び、授業を担当させていました。

もちろん、本人の意思を尊重して了解を得るのですが、先生から信頼された誇らしさから、頼まれた子どもはだいたいやる気満々でした。

子ども同士で先生と生徒役に回って講義と質問を進めていきます。

私も算数や理科が得意だったので、算数の授業は前に立ってやっていました。

担任は黙って授業の進行を観察し、行き詰まったり質問が殺到すると助け舟を出しました。

「質問の意味が分からない」
「名人くんの説明はわかりにくい」

となると、先生は問題となっている部分を皆に説明して解きほぐしてくれます。

やがて、成績が伸びてそろそろ先生役もできる生徒が出てくると、

「名人、お前の授業はとても良い!お前のおかげで〇〇がどんどん伸びてるんだ、ここは〇〇に席を譲ってくれんか?」

というわけで、新しい先生を育てていくのです。

こういった授業形態を、面倒くさくて割に合わない余計な仕事と考える向きは強いと思います。

成績優秀な子どもにとっては迷惑になるだけだと。

確かに、本格的に受験を考えている子どもなら、小学生でも面倒な業務かもしれません。
教え合いは任意のもの、とはいえ、子ども同士で何が問題になるか分かりません。

でもやっぱり、大人に信頼されるのって、嬉しくないですか?

これは貧困児童の学力問題の、一つの解決方法でもあります。

この方法に頼りきってはいけないのですが、お金を介さない「能力の物々交換」は、最も効率のいい財の交換方法にはならないかと思うのです。

やってみるとわかりますが、自分が自分の勉強をすることより、教えることははるかに難しいのです。

教える経験は、自分にとってかなりの勉強になりました。

子どもたちの環境を、大人が操作することには問題があるのかもしれないけれど、クーラーの効いた図書館には、暑い夏の夕方、本を読みながら涼む以上の、大きな可能性が潜んでいると思うのです。