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2024/10/10:フリーペーパーvol.103発刊!

「クローン病」について何も知らない僕が「クローン病」を語ったら

私の職場には難病を患ったり障害を持っている方々が多く働いています。

ここで働き始めて初めて知った病気に「クローン病」があります。

その、クローン病と日々闘い、今も患いながら精神的に打ち勝った勇者が同僚にいます。

HIFUMIYO TIMESヘビーユーザーなら誰もが知る「Future peppy」さんです。

クローン?クローン人間?

クローンという単語を耳にしてまず思い浮かべることに複製を意味する「クローン人間」という言葉があるでしょう。

私も、クローン人間とは無関係だろうとは思っていたものの、例えば血液細胞の予期せぬ複製が発生し、それが疾病につながるような意味でクローンという言葉が使われているのかも知れない、などという想像はしていました。

しかし、クローン病のクローンは英語で書くと”crohn”、複製を意味するクローンは英語で”clone”。スペルがまったく違うし、そもそも語源が異なります。両者はまったく関係がありません

クローン病のクローンはこの病気の発見者、ブリル・バーナード・クローン医師から取られたもので、人名に由来するものです。

見てわかりにくい難病があることを知るべき

病気には様々なものがあります。
そして、多くの人は思いやりという感情から病気を患っている人に対し親切になります。

風邪を引いて咳の止まらない人には「大丈夫ですか?」と声をかけるし、「無理しないで休んだら?」などとおせっかいにもなるでしょう。

でも、クローン病は見ただけでは分かりません

私自身が、Future peppyさんを詳しく知っているというわけではありませんが、彼が結構大変な経験をして、今の笑顔があることくらいは知っています。

それだけに、何も知らない他人はこの難病に関して無知であり、だからこそ冷淡になっているという思いを強く持っています。

他人から見た「クローン病」

クローン病がどれだけ重篤な症状なのか、説明してもらえば知識としてよく分かります。

しかしそれは、言葉にとどまる限り無味乾燥な情報でしかありません。
一緒に仕事をしてしばらくの時間が経って、症状を眼前にして、やっと当人の思いの1%程度が表面的に見えてくる程度です。

クローン病の当事者ではない私には、ある他人がクローン病であることを知り、それをどう「あげつらう」か、などということは全く想像できません。

でもきっと、小中学生などの時期には子ども特有の冷たい仕打ちに晒され、病気への苦しみに悩み抜いたであろうことは想像できます。

どんな病気であれ、誰でも患う可能性はあります。生活習慣のせいだったり遺伝だったり、環境のせいだったり、時には不運によって。

だから、同情しろとは言いませんが、本人が少しでも自分の人生を良いものにしようと努力する邪魔だけはしないでもらいたい

ときには関わらない優しさであっていい。

ジロジロ見ない、コソコソ聞こえよがしに話さない、自分の身勝手な好奇心を満たすだけのような、くだらない質問はしないなど。

ゴシップ根性は、性悪な最悪の心の疾患と言えるでしょう。

私は毎日、自分の仕事に必死です。

それは当たり前のことだし、同僚とも話し合って良い結果を出すことに全力を注ぎます。

そしてFuture peppyさんも自分の仕事に精一杯集中しています。

私が心がけていることは、仕事として良い結果を出すために同僚と協力すること。

そのためには病気に起因する個人的な都合などときには無視します。

いい仕事をするために同僚に感謝して、仕事の上では「クローン病だから何なの?」という態度でいることが、最も大切な思いやりではないかとさえ思っているのです。

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