僕の名前は「元気」。子供の頃は学校を風邪などで休んだりすると、翌日「お前、名前が元気なんだから休むなよ〜」といじられることが何回もありました。それが嫌で、両親に「なんで元気って付けたの?」と怒ったこともたくさんありました。けど、大人になった今は「名前が覚えられやすいから良かったなぁ」と名前を付けてくれた両親に感謝しています。
名前にインパクトがあって子供の頃は本当に嫌だった
「元気」という名前で学校に行くのが本当に嫌でした。朝礼が始まると先生が出席簿を持って1人1人名前を言ってくるんです。
先生・「◯◯君!!」→生徒・「はい!!」
というように名前を呼ばれたら「はい!」と返事をするのが朝礼の決まりでした。中には「はい!!元気です」と答えなくてはいけない学校もあって…(泣)皆さんももうお分かりでしょう、自分が「はい!!元気です」と答えたらクラス中は大爆笑になるんです。これは当時小学2年生での事でした。自分の名前が元気なんだから「はい!!元気です」と答えたら「お前元気じゃん!!」とゲラゲラ笑われて…。本当に学校に行くのが嫌で嫌で休みたかったぐらいです。今だといじめに発展するかもなぁっとか思ったりもしますけど、当時はいじめまでにはなりませんでした。
病院に行くのも辛かった
病院では今は個人情報で診察番号で呼ばれたり、モニターに自分の番号が表示されて案内されますが、まだ個人情報保護法が施行されていなかった時代、これも小学生の頃で病院に行くと診察室に呼ばれる時に「◯◯(名字)元気君、1番診察室へどうぞ」と自分のフルネームを大きなマイクの声で案内されるのです。
で、周りにいる人たちからヒソヒソと「あの子、元気って名前なんだって」という声が聞こえてきて…。なかには少し笑い声も聞こえてきて…(泣)
それで主治医の先生に「名字だけで呼んでもらえませんか?」とお願いしたのですが、「同姓同名の方がもしかしたらいるかもしれないからフルネームで呼ぶのが決まりなんです」と言われました。そして入院している時も病室の入り口前に名前が貼ってあるので、廊下からまたヒソヒソと声が聞こえてきます。
「元気って名前の人がいるよ」
と少し笑い声で言われていました。病院の廊下でのヒソヒソ話は以外と響くもので、その時は病室の奥の窓際にいましたがガッツリ聞こえました。病院に「元気」って名前の人が入院してたらそりゃ笑われるよな〜と思ってました。
両親に強く怒ってしまった
元気という名前が嫌で、「なんで元気って付けたんだよ!!」と怒った時もありました。あまりこの頃の時は思い出したくないぐらい両親に強く怒ってしまいました。「将来元気な子に育って欲しい」という願いが詰まっていたからだったんです。でも今は本当に感謝しているんです。
大人になって、「元気は名前を覚えられやすい」というのを長所と置き換えたこと
僕は子供の頃に特定疾患の難病の1つであるクローン病を患いました。会社での就職活動で面接をしたいからその会社に電話して「名前を教えていただけますか??」「はい、◯◯元気と言います」と必ず言います。するとやはり他人は名前だけで「元気かぁ、どういう人が来るんだろう??」と期待して考えるものなのです。
「元気って名前なんだから元気な人が来るんだろう」となり、いざ面接の時に「すみません、僕クローン病なんです」と言うと会社側は「え??」となり不採用となることが多かったです。病気が理由で断られた会社は数十件あります。
なんだかんだで今はひふみよベース紫原(むらさきばる)で仕事をさせてもらう事ができました。ひふみよベースにいるスタッフの皆さん、そして一緒に仕事をしていく仲間のメンバーさんからも下の名前で「元気くん」「元気さん」と呼んでもらえて、なにかそれが嬉しくって!!(笑)自己紹介する時も「元気って呼んでね!!」と言っちゃいます(笑)
この前中学の時の同級生3人と久々に飲み会をした時に「元気って名前てさ〜、お前にしかない強みだよな!!」「そうそう、名前がすぐに覚えてもらえていいじゃん!!」とかいう話になり友達から励まされたというか、これを聞いて「元気」という名前をプラス思考に変えたんです。
子供の頃は辛かったけど、今になっては元気という名前を付けてもらって嬉しい。スポーツ選手とかにも「元気」という選手もたくさんいらっしゃいますからね。本当に今は両親に感謝しています。お父さん、お母さんありがとうっていつも心の中で伝えています。
最新情報を購読しよう!
就労継続支援・就労移行支援事業者様へ
HIFUMIYO TIMESでは毎月フリーペーパー版を発行しており、各エリア版の加盟店を募集中です。福祉事業者に最適なブランディングと広報力をご提供します。詳しくはお問い合わせください。