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障害者差別解消法後もなお残る、障害者のバス利用時の不都合

障害者の乗ることのできるバスが少しずつ増えてきている。しかしながら、使う立場から言えば仕組みはまだまだ不十分だ。

川崎市営バスでは、車いす利用者が乗車した際、運転手が車いすを車内に固定することが徹底されておらず、市交通局は、運転手用のハンドブックに、固定は運転手の役割と明記する改訂を行った。同局は、二年にわたり改善を求めてきた障がい者支援団体にこれを報告したが、障がい者らは、現場の状況はいまだ十分ではないと訴えている。

私もバスに乗って出かけたことがあるが、揺れが大きかったりして固定されていないとかなり危険だと感じる。坂道やデコボコ道では特に揺れるので、障害者の席を他の乗客の迷惑のかからない場所にし、完全固定をするなどの安全性をより強化して欲しい。

同局は今月八日、センターが入居する建物を訪れ、ハンドブックの改訂など市の対策を説明した。だが、GDPのセンター長で自らも車いすを利用する佐藤紀喜(のりよし)さんや障がい者、その家族らからは、「つい最近も(ベルトによる固定ではなく)『輪留めだけでいいか』と言われた。左右の揺れに弱いが、ほかの乗客に遠慮して『うん』と言わざるを得ない」「車いすではないが、足が不自由な人が乗車した時、座っていないうちに発車された」などの意見が続出。佐藤さんは「障がい者への対応が不十分で、四月施行の障害者差別解消法に沿っていない。具体的な改善策を示して」と求めた。

運行の安全を管理しながら、車両を走らせるのはバス会社の責務である。道路を車で走るということは不測の事態が発生する可能性はゼロではない。障害者は多くの場合、衝撃や振動などから身を守ることのできない。だからこそ、輪留ではなくベルト固定が必要ではないか。運行安全管理の観点から問題が多いと感じる。

私が生活する鹿児島においても、運転手への障害者への配慮に関する教育が十分でないため、モラルの低さを感じることがある。

公共交通であるバスは私たち障害者にとって、必要不可欠な移動手段である。障害者差別解消法では「合理的配慮」が明示化された。記事中にあるとおり、具体的な改善策を示してほしい。本紙でも、引き続き取材を進めていきたい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201606/CK2016061702000172.html

via:東京新聞

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