凶悪な少年犯罪や痛ましい虐待事件が起こるたびに報道される加害者、あるいは被害者の家庭環境。子どもの保護者がひとり親だった場合には、ことさらセンセーショナルに書き立てられることも多い。ひとり親の子育てとは、いったいどうあるべきなのか。
心理学者で明治大学教授でもある諸富祥彦さんが、『男の子の育て方』『女の子の育て方』など子育てシリーズの最新刊として『ひとり親の子育て』(WAVE出版)を刊行。子育てにまつわる日本の制度の歪み、そして孤独な子育てを強いられているひとり親に対し、私たちができることとは?
このシリーズ最新刊「ひとり親の子育て」は、著者である諸富祥彦さんが、ひとりきりの子育てに苦しむ人々に向けて書いた本である。諸富祥彦さんはこの記事のインタビューで、自分1人で子育てをしなければという責任感から、自分自身を責めてしまう親は多いと語っている。確かに今の時代、ひとりで子育てをする親は多い。
ひとりで考え込んで追い詰められ、うつになってしまう人がいます。これは性格が真面目であるほど危ない。あるいは、父親の代わりもしなくては、と気負い過ぎた結果、厳しくしすぎて子どもを追い詰めてしまうのです。これは母性が薄れて父性が強く出ている状態です。
更にはこのような病を抱えている人が多いという現実も指摘し、そして、両親が揃っていれば父性と母性のバランスが整っているというわけでもないとあった。この記事では、こういった現状から増えていく「事件」についても触れている。
この本には、ひとり親が自分を責めないように、とも書いてありますが、2月には、育児に疲れた“実質シングル”の母親が2人の子どもを殺害した柏市での事件もありましたね。
日本では、母親中心の子育てが多く、その上に父親か母親がいなくなってしまうケースも多いそうだ。国からも、それをサポートするシステムは未だ出来ていない。さらには「ひとり親だから」という理由で、その子供に対するイメージも決めかねない人もまだまだ少なくはない。
その中でいかに、子供を守るかが重要だ。
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