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長年溺れた状態で眠っていた 睡眠時無呼吸検査 入院編

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入院検査は特別室で 頭からネットを被って非現実的な夜

長年、睡眠に悩んできた私は、とうとう睡眠時の検査を受けました。

全身の組織の結合が緩い難病、「エーラス・ダンロス症候群」の診断がついたことがきっかけで、この病気の特性である全身の関節や皮膚、血管や臓器が緩む可能性が、睡眠にも影響しているかもしれません。

前回、簡易検査で『溺れている』と宣告された私。今回は、いよいよ異例のスピードで決まった入院検査の体験記です。

前回の記事はこちら↓

長年溺れた状態で眠っていた 睡眠時無呼吸 在宅検査編 | HIFUMIYO TIMES

 

入院検査は大学病院の豪華な特別室で

入院検査を予約したのは一週間前。通常は予約三ヶ月待ちが当たり前の検査の予約が、異例の一週間後に決まって、心の準備もままならぬまま当日を迎えました。

私の通う大学病院で行う睡眠の検査は、 16時からの入院です。入院の案内には、好みの枕を持ち込んでも良いと書いてあります。大荷物になるので、枕を持っていくかは直前まで悩みましたが、過去の長期入院でも枕が合わなくて苦労したので仕方なく持参しました。その他にも、検査後にはシャワーを浴びても良いと書いてあるので、タオルやシャンプーリンス等も用意して、一泊と言えども大荷物になりました。大きなリュックを背負って、枕を入れた大きなバッグを抱えて、電車とバスで杖をついて病院へ向かうのは大変でした。

病院に着いて入院手続きを終えると、すぐに通された個室は豪華な特別室でした。普段の入院が大部屋の私は、知り合いが使う個室でも驚くほど快適そうだと思ったのに、その特別室は私の自宅よりも広いワンルームマンションのような造りでした。

ミニキッチンに電子レンジ、ポット、大きめのユニットバス、オットマンのあるソファ、テーブル。病室、というよりは家具家電付きマンションのようでした。最上階、11階の角部屋で夜景もきれいでした。テレビもカードなしで見放題ですから、室外の音も気になりません。あとは、私がどれだけリラックスして、ぐっすりと眠れるかにかかっています。ひどい寝相やいびきも、熟睡できたら多少はマシになるかもしれません。

夕食朝食は出ないので、自分で用意したお弁当を食べて、デザートとおやつも完食して、「お腹いっぱいで眠くなる作戦」をとりました。

歯を磨いて着替えて、19時からの検査機器の設置までに寝るだけの状態にして、テレビをみながらゴロゴロしていると、検査技師さんが一名でやってきました。

検査機器取り付けに要したのは約一時間

検査機器取り付けのイメージ

検査技師さんは、サクサクと脳波、心電図、呼吸センサー、たくさんの電極やらベルトやらを全身に取り付けて、テープで固定していきます。暗視カメラも設置して、一晩中眠っているところを別室から見られるように設定をします。
設置されたパソコンの画面を覗き見たら、暗視カメラの映像がとても鮮明でビックリしました。担当の技師さんは男性なので、眠っている間にうっかり鼻くそもほじれません。緊張が深まりました。

この段階で、テレビは消して、スマホも電源を落とし、室内はとても静かでした。

上半身だけでなく、脚のふくらはぎ辺りにも電極をつけました。眠っている間にたくさん動いて暴れるので、脚の電極を外してしまわないか心配です。取れたらすぐに付け直しに来る、と言ってくれますが、できるだけ迷惑をかけたくありません。いや、眠っている姿を見られたくありません。

最後に、頭には電極が取れないように、上から白いネットを被ります。取り付けは一時間ほどで終わりましたが、その間は世間話をしていて、自分がどの様な姿に仕上がったのかも気になりませんでした。

怪我をした時に包帯の代わりに被せるような、白い網状のネットでギューッとされた肉が、ややヒリヒリとしてきました。

しかし、広い静かな部屋で男性技師さんと二人っきりにされ、体を触られる状態には、正直言って私は居心地の悪さを感じてしまいました。なにしろ、無呼吸の検査に来ただけで、すでにイビキや寝相のひどい女性だと知られています。恥ずかしいことを検査されるという引け目と静寂が怖くて、ペラペラと話し続けてしまいました。
電極をすべてつけ終わると、たくさんの線がパソコンに繋がっていて、ベッドからは起きて出られないし、一人でトイレにも行けない状態でした。

これは罰ゲームでしょうか?

技師さんがいる間に、トイレを済ませることにしました。電極の束を持って、技師さんがトイレの前で待ってくれると言うのです。ドア一枚はさんで男性が待つことにも抵抗がありましたが、もう恥ずかしがっても仕方ない状況です。

これは性別を逆さにして考えたら、よくあるシチュエーションだと考え直しました。

さっそくトイレを済ませようとユニットバスに入り、眼の前の鏡を見たら、思わず吹き出してしまいました。

白いネットを被って顔の部分だけ丸く切られた姿は、まるで頭からストッキングを被って引っ張られている芸人のようです。白いネットの余った部分は、頭の上にくるんっと乗せられて、まるでソフトクリームのように綺麗にうずを巻いています。

「記念写真撮らなくていいんですか〜?みんな写真撮ってますよ」とドアを挟んだ直ぐ側にいる男性技師さんに言われて、スマホを取ってきてもらいましたが、これはもちろん誰にも見せられない写真ですし、よく技師さんも吹き出さなかったな、と感心しました。

さて、ここからの問題は、私の寝相の悪さで機器が外れないかです。機器が外れることを気にして眠れなくなるか、気にせずに眠って寝相が悪くて機器が外れるか、どちらがまともな大人の選択なのかわかりません。

しかし、計測には睡眠時間が少しでも長いほうが良いはずです。技師さんも「取れたらすぐにつけにくるから、心配しないように、いつも通り寝てください」と言っていました。

遠慮なく眠って、大暴れして取れても仕方がない、と気持ちを切り替えるしかありません。

やっぱりね 技師さん大忙しの夜

お腹いっぱい作戦が功を奏したのか、機器の設置が終わって20時半に睡眠薬を飲んだら、持参したマイ枕にマイ毛布を抱いて、消灯の21時を待たずに眠くなりました。

すっかり順調に眠りにつけたと思いましたが、22時半には目が覚めてしまいました。なんだか、頭を覆うネットがじわじわと顔に食い込み、さらにヒリヒリして目が覚めてしまったようです。

寝ぼけてネットをずらし、外れて取れて、ナースコールをしたり技師さんが来て、被せ直したり包帯に切り替えたり。さらに、外れた電極をつけ直したり、蹴り飛ばした電極の束を拾いに来たり。

私は睡眠薬を飲んでいたからハッキリわかりませんが、記憶にあるだけでも技師さんが5回、ナースさんが3回は直しにきました。

私は、8時間後の朝5時まではベッドから出てはいけないと言われているし、携帯も電源はつけてはいけないし、テレビもつけられないしで、ゴロゴロしながら寝たり起きたりを繰り返してやっと朝を迎えました。

結局、トータルで5時間くらいしか眠れなかったかもしれません。5時になったらすぐに病室に入って来た男性技師さんも、昨晩はあんなに世間話をしてくれたのに、何だか無口です。丁寧な取り付けとはうって変わり、コードをむしり取るように外しています。

どんなに迷惑をかけたのかも聞けず、申し訳なさと恥ずかしさと気まずさで、機器を外す間ずっと無言になってしまいました。

朝の通勤ラッシュ 逆行して帰宅

朝5時半過ぎ。ようやく解放の時です。 技師さんには「言っていた通り、よく動きましたねえ」と目を合わさずにささやかれ、全てのコードから解き放たれました。

それからシャワーを浴びて、ゆっくり部屋を堪能してから帰りたかったのですが、朝8時までに退院手続きです。さっさとシャワーを済ませて、荷物をまとめて、救急の出口で退院手続きを終えました。

街は出勤する人々の活気ある姿であふれていて、非現実的な病院の静けさとは対照的に映りました。

さあ、どんなにひどい検査結果がでるのか。少しの楽しみと、即入院治療になったりはしないかという不安。男性技師さんへの違和感。はたして治療して良くなるのか、という不安が入り混じって帰宅しました。

検査結果 発表

結果がわかる診察は、今回も2週間後でした。

診察室に入ると、前回とは違って重い表情で医師が言いました。「結果ね。重症。即入院の数値ギリギリ。」

説明では、一般的に睡眠時の無呼吸がでるのは、睡眠開始に近い時間に多いそうです。しかし、私の場合は、明け方に近づくほど酷くなっているそうです。

エーラス・ダンロス症候群があることで、もともと喉が細長く、さらに全身の筋肉が睡眠中に緩んで、だんだん喉を圧迫していることがわかったのです。

まずは、睡眠時無呼吸症候群の人と同じ機械を家で使って、合うのかどうかを試すことになりました。しかし、必要と判断したら、機械の調整のために入院検査になるかもしれないと言われました。一時間に80回(AHI)以上の無呼吸が即入院の診断基準のところ、私はギリギリといえる74.5回でした。

正直、入院での無呼吸検査は二度と受けたくないと思っているので、なんとか機械で症状が軽くなることを願うしかありません。

一体、どんな機械を使うことになるのか。はたして機械をつけて、十分に眠ることができるのか。

長くなったので、自宅での治療については、別のコラムにて紹介します。

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