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2024/12/10:フリーペーパーvol.105発刊!

まだ見ぬ才能あふれるイラストレーター、mauさんが描く耽美な世界

文学フリマのWEBカタログを見て発掘できた逸材

2024年に文学フリマに参加するので、5月に行われた文学フリマ東京のWEBカタログを見ていてもの凄い逸材を見つけてしまった。それはイラストレーター、mauさん。mauさんの描く絵は本当に美しい。

少年の憂鬱な心情を丁寧に描いたイラストは好きな人ならば好きだろうな……と思わせるようなタッチで描いている。しかし、mauさんのXでのフォロワー数は25人でつい、私は『まだ見ぬ才能が埋もれるのは勿体ない!』と吠えてしまった。

文学フリマにはまだ見ぬ才能が眠っている

mauさんのイラストはもっと多くの人に知られたほうがいいと思う。まだ無名の人なのが惜しいくらいだ。文学フリマに参加したときに思ったのは無名のアマチュア作家には多くの未知の才能を持った人が数多くいたという事実だった。

こんなにうまく描ける/書ける人がまだまだいるのだ、と思うと文学やイラストはまだまだ捨てきれない可能性に満ちていると思えた。

宮沢賢治やゴッホじゃないが、世の中、才能があっても生きている頃には日の目を見られず、死後、評価される人は少なくない。令和の時代ではネットの普及も相まってその傾向は減ったように思う。

文学フリマのように第三者が見る機会が多いイベントが開催されることによって取りこぼされる才能を掬い取ろうとする動きもある。

実際、文学フリマには文藝春秋の『文學界』の編集部や新潮社のブースなどプロや出版社が参加するブースが現れ始めている。つまり会場に行けば出版社の編集者が見てくれるかもしれないのだ。

文学フリマの参加数を重ねるたびにその質の高さに驚くとともにその流れは必然なのか、と思えた。

花想少年、花札少年、麗しき耽美的世界

 

mauさんの代表作、『花想少年』、『花札少年』はいつ見ても麗しい。これぞ、耽美! と言いたくなる感じ。私はmauさんが描くようなタッチの繊細なイラストが大好きでそういった方のイラスト集を買うのが趣味だった。

たいがい、私が好きになるイラストレーターの方はフォロワー数も1万人を超し、有名人だったがmauさんのようにほぼ無名の人は珍しかった。

それにしても綺麗だと思う。mauさんが描く絵は少年を描いているときが脂がのっている。少年たちの憂愁が繊細に、切なく、陰翳を入れながら描き込んでいる。

花言葉を背景に描かれるその少年の絵は見ていて心が洗われる。花の描写も美しいし、少年の世の中を悲しげに見つめている表情は思わずこちらまで悲しくなる。

新海誠監督の作品を初めて見た時の反応と同じだ!

この感覚はちょうど、『君の名は。』でブレイクする前の新海誠監督の作品を発見したときの感覚に似ている。『君の名は。』で新海誠監督がブレイクする前の数年前、私はDVDレンタル店に行って隅っこに陳列されていた新海誠監督の『星を追う子供』を借りて家で視聴した。

そのあまりにすごい世界観に感動し、当時、その感動を周囲の友人に言ったのだがまだ無名だった新海誠監督を知っている人はおらず、共有できなかった。だからこそ、無名の人だった新海誠監督があそこまでブレイクしたときは驚いた。

この記事を書くことでmauさんの知名度が上がれば嬉しい。才能あふれる人がまだ光を当てられていないときほど、もどかしいものはないが第三者である自分がそのお宝のような才能をいち早く発見できたと思うとすごく嬉しい。

文学フリマにはそんな未知なる才能と巡り会えるチャンスが広がっている。本当にすごい才能を持っている方がたくさんいる。その才能が世の中に羽ばたけるよう、祈りたい。

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