エモい古語辞典が何と7版突破!
出版不況と呼ばれる令和の時代、重版を突破した辞典がある。それは『エモい古語辞典』(朝日新聞出版)。2022年の7月に発売された本作は2023年6月現在、7版も突破し、ベストセラー作品になっている。この本は主に古語を紹介している。
タイトルにもある『エモい』とは『エモーショナル』から来た若者言葉で、意味としては『可愛い』、『愛しい』、『懐かしい』、『悲しい』、『寂しい』、『尊い』など多種多様なバリエーションで語られる感情の言葉だ。
それは古語の『あはれ』や『をかし』にも繋がる言葉だ、と三省堂の新語大賞の選考委員の飯間浩明さんはツイートしている。
エモい古語辞典が生まれたきっかけ
エモい古語辞典https://t.co/8K8DQsQSS2
――うそうそ時に逢いましょう ――海月(くらげ)の骨のような恋をした
――可惜夜(あたらよ)を君とすごせたら ――そして二人は泡沫(うたかた)に還る本書は、こんなふうに、胸がうずく、心がゆれる日本語表現を、 1654語、厳選して詰め込みました。… pic.twitter.com/OajSjp37Lm
— 東京美術館巡り【公式】 (@tokyoartmuseum) March 5, 2023
推し活。
それは自分が好きなアイドルやアニメ・漫画、小説などを愛でるとともに自分の人生に彩りを託す唯一無二の精神的活動を指す。
エモい古語辞典の前書きによれば、エモい古語辞典の誕生のきっかけは、ある推し活をしている中学生から『尊い推しを愛でるために表現力を磨くための爆エモな語彙力を磨く本を作って欲しい』と頼まれたから誕生したという。
昨今では短歌ブームもあって、一般人も敷居が高かった文学を手軽にやる土壌ができている。
自分自身の感受性を磨きたい、という読者の依頼によって生まれたエモい古語辞典。
実は私自身もこのエモい古語辞典を真っ先に買った読者の一人だった。
紹介されているエモい古語の数は何と……
『エモい古語辞典』
エモさにふるえても語彙力を喪失したくない。
むしろ語彙力でエモさを増幅させたい。これはそんな人のための辞典です。https://t.co/qVugB64pJHpic.twitter.com/Jhnip1yzsm— otaINF0 (@otaINF0) May 19, 2023
エモい古語辞典には『古事記』や『万葉集』に登場するような上代語から明治時代・戦前昭和の頃まで使われていたような近代語、現代にも使えるような雅な古語まで、1654語をふんだんに紹介している。
『エモさにふるえても語彙力を喪失したくない。むしろ語彙力でエモさを増幅させたい。これはそんな人のための辞典です』
後書きに作者の堀越英美さんの案内を駆使して、私が好むエモい古語を4つ紹介する。
私が紹介するエモい古語
・星彩
星々のきらめきのこと。または宝石が反射したときに見られる星型の残像のこと。
・吾が仏
尊敬している人のこと。つまり、私の推し。
・浮生夢の如し
人生は夢のように儚いこと。李白の漢詩から。
・銀波
月虹などが映って波が銀色に輝くこと。
どれも美しい古語ばかり。私はちなみに短歌や小説に活用しています。
エモい古語を活用していいところは、他の人の作品と差をつけて綺麗に表現できることです。もちろん、欠点は使いすぎると何を言っているのか、分からなくなってしまうところですが、効果的に使用するとエモさが爆上げになります。
エモい古語辞典には他にもたくさんのエモい古語が紹介されています。
ここで紹介した古語の何倍と紹介されています。ベストセラー作品になっている、エモい古語辞典、一度手に取って、エモさを堪能してはいかがでしょうか。
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