最後までカッコ良くあり続けたスーパースター
2016年1月10日に亡くなったデヴィッド・ボウイ。最近、彼の遺作、「ブラックスター(★)」を聴き続けています。彼の28枚目にして最後のスタジオアルバム。遺作であり、彼のキャリアの中でも間違いなく最高傑作の一つに挙げられるであろうアルバムです。昔は「ジギー・スターダスト」(原題:The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars)や「Low」を好んで聴いていた僕ですが、「ブラックスター(★)」が素晴らしすぎたので、他のアルバムも聴き返して、現在デヴィッド・ボウイに夢中です。
ヒーロー、デヴィッド・ボウイ
アルバムによって彼の、その時代のカラーが感じられて聴きどころがあります。曲によって声色を変えたり、ときには彼独自のオリジナルの言語で歌ったり、本当に色々な事に果敢に挑戦した人だったのだと。ルックスもすごくカッコイイのですが、キャリアの中で見た目が全然違うので(山本寛斎が手掛けた衣装やスーツ姿など)その違いも興味深いですね。ペルソナをコントロールしていた彼は生粋の表現者だったのでしょう。
僕がデヴィッド・ボウイの音源に初めて触れたのは、10代の頃で、兄が貸してくれたベストアルバムでした。当時は良さが正直わかりませんでしたが、「ヒーローズ」はかっこいいと思いました。今、「ヒーローズ」を聴くと、勇気をもらえる、そんな素敵な楽曲です。
「ヒーローズ」のMVもご紹介します。本来「ヒーローズ」は6分くらいの楽曲なのですが、このMVは3分程度です。調べたところこのMVはシングルバージョンらしいですね。お金はかかってなさそうなMVですが、楽曲の良さは伝わるかと。ウィキペディアにてこの曲について調べたところ、東と西ベルリンの2人の恋人の物語が描かれている、デヴィッド・ボウイが1987年6月6日に西ベルリンのライヒスタークでこの曲を歌ったことは後のベルリンの壁崩壊(1989年11月9日)のきっかけになったと考えられているそうです。この事は今回、調べて初耳だったので衝撃を受けました。すごいドラマチックなエピソードだし、デヴィッド・ボウイ、かっこよすぎかと。ロックがまさに”自由”を勝ち取った瞬間だったのだと思いました。
レコードも買いました
「ブラックスター(★)」と「Low」はアナログレコードを購入しました。「Low」は20代の頃レコードを購入したのですが、手放してしまったので、2度目の購入でした。「Low」の楽曲の中で「A New Career in a New Town」という曲が大好きです。インストゥルメンタルなのですが、僕の心象風景は「夕暮れ時のデパートの屋上の遊園地」でして(分かりづらいかもです)聴くたびに心が揺さぶられます。この曲はハーモニカが使われているのですが、僕はこの曲に出会う前までハーモニカという楽器が嫌いでした。楽器の中で唯一嫌いな楽器でした。音が耳に不快でした。でも「A New Career in a New Town」以降、ハーモニカが平気になりました。それくらい180度、ハーモニカの印象を変えてくれた楽曲です。
「Low」はデヴィッド・ボウイの作品の中でも尖っているアルバムです。前半(レコードでいうとA面)「A New Career in a New Town」まではポップな印象ですが、後半(レコードいうとB面)「Warszawa」から一転してダークでディープな世界観になります。アルバム通して聴くと、その完成度とデヴィッド・ボウイの才覚にほれぼれします。
最後までやり抜くということ
「ブラックスター(★)」は死を覚悟したデヴィッド・ボウイの本気の迫力がひしひしと伝わってきます。リリースは2016年1月8日、死の2日前、69歳の誕生日でした。アルバムはデヴィッド・ボウイの呪文のようなアーティスティックな歌声で包まれており、緊張感に満ちて、ひとときも気が抜けません。このアルバムを通して、デヴィッド・ボウイは人生を生き抜けることの大切さ、命の重要性、そして自分を取り巻いた人々への感謝を伝えたかったのだと思います。
死生観について
最近、眠っているときに、死についてよく考えます。僕は「亡くなった人は自然に還る」という考えを持っています。人はいつかは必ず絶対に、死を迎えます。ただ人は死後、生きていた頃の思想や宗教によって左右される、その人それぞれに色々な死後の世界が待っているのでは、そんな風に考えるのです。例えば僕は死後の世界があるとは思っていません。自然に還る、無に還る、と思っています。なので僕は死を迎えれば自然に還るのです。例えばある人が死後は来世に生まれ変わると信じています。その人は死を迎えれば来世に生まれ変わる準備を誰かから与えられる。そんな風に人によって死の在り方は違うのだと思うのです。全ての生命が統一した死を与えられるのは違うのではないか、と僕は考えます。
何故かふとそんな考えに至りました。近しい人や尊敬する人の死が最近多いせいかもしれません。デヴィッド・ボウイの音楽を聴いている影響かもしれません。脱線しましたが、申し訳ありません。
いかがだったでしょうか
まだまだデヴィッド・ボウイ沼から抜け出せそうにない僕です。どのアルバムでもデヴィッド・ボウイの情熱と責任感、そして少し遊びを持たせた歌声が聴けます。本当に心にしみます。最近、「戦場のメリークリスマス」を観ました。デヴィッド・ボウイがハンサム過ぎて、色気がやばかったです。俳優としても素晴らしかったです。YouTubeでデヴィッド・ボウイの動画をあら探ししている毎日です。過去の彼のインタビューを観ると紳士で思慮深く、頭の回転が速く、そしてユーモアを忘れない、そんな飾らないデヴィッド・ボウイがいました。彼は亡くなりましたが、彼の膨大な作品が、まだまだ日々を楽しくさせてくれそうです。それでは読んでいただきありがとうございました!また次の記事でお会いできるのを楽しみにしております!(2023年5月22日時点)
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