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最新知識が満載なテレビ番組『カズレーザーと学ぶ。』

日々進化する最新鋭の知識を学べるテレビ番組

読売テレビで最新知識を分かりやすく紹介する番組がある。それは『カズレーザーと学ぶ。』最先端医療、遺伝子研究、AIの進化、サイバー犯罪など昨今のニュースで度々話題になるトピックスを専門家と交えながら誰にでも分かりやすく紹介し、その知識の深さは目を見張るものがある。普段、ニュースで流れている最新知識の記事を読むと難解で思わず、匙を投げそうになるのだが、『カズレーザーと学ぶ。』では敷居が高くなりがちな最新鋭の学術的なニュースをカズレーザーを中心に的確に学べるので、知的好奇心も刺激される。特に私が印象に残った回がある。

記憶と闘ってきた解離性障害・複雑性PTSDと診断された10代の私

私には生来の自閉症スペクトラム障害の他に二次障害の解離性障害、複雑性PTSDがある。10代の頃、度重なるトラウマ体験や発達障害への誹謗中傷で精神的にも身体的にも限界を超え、私は17歳のときに解離性障害の診断を受けた。15歳から23歳まで閉鎖病棟で過ごし、私はその年代で保証された月並みな青春を謳歌することができなかった。現在は解離の人格は統合され、その後遺症で複雑性PTSDに診断名が変わったのだが、それでも、後遺症は長引き、今でも不意打ちのフラッシュバックに見舞われ、涙が止まらなくなったり、自責の念がオンパレードしたりする。
そんな私であってもこうして、ひふみよベースで働けるようになったのは、トラウマ治療である『EMDR』を受診し、心も身体も楽になって、治癒に近づいたからだ。EMDRもまた最先端のトラウマ治療であり、記憶を作用する眼球運動の治療法でもある。EMDRを受けている当事者として、記憶がいかに精神疾患に関わっているのか、とても気になる話題でもあった。

トラウマ的な記憶は書き換えられる? 驚異の最新技術『オプトジェネティクス』

解離性障害も複雑性PTSDも、そして、適応障害やうつ病などのメジャーな精神疾患も嫌な記憶によって実生活に苦痛をもたらしている。記憶とはとても曖昧な存在で、知らず知らずのうちに自分の意図とは関係なしにトラウマとなる出来事の解釈を悪化させ、負のループに陥ることは、私自身の体験としてもよくあった。嫌な記憶が何度も心を蝕み、生活もままならぬことがあった私にとって、この『オプトジェネティクス』というトラウマ的な記憶を書き換える技術は、大いに期待となった。オプトジェネティクスとは光遺伝学の領域で用いられる神経細胞にトラウマとなる出来事を刺激し、記憶を書き換える技術のことだ。一見すると記憶を書き換えるなんて、SF映画のようだ。

勘違いもあるトラウマ的な記憶を小さくするために

実際、人間の記憶は勘違いから始まる上書きも多く、その縛りで傷口が大きくなった私のようなケースもある。解離性障害・複雑性PTSDは、一般的に壮絶な虐待や凶悪犯罪に巻き込まれたことによって発症するイメージを持たれる方も多いかもしれないが、私の経験から言って、それだけではないと言える。ストレス脆弱性と言って、生まれつき感性が強かったり(自分で言うのも変かもしれないが)、過度なストレスに弱い人が発症しやすいとも言われている。
私の場合、自閉症スペクトラム障害をベースにその敏感さが引き金になった、とも主治医は述べた。記憶をいつまでも忘れることができず、苦しんでいるのだ、と主治医は優しい眼で答えた。記憶や過去は自分自身の見方次第で書き換えることもできる。その番組内で専門家の先生が答えた言葉で私は今後の人生に希望を持てたように思えた。人は誰でもトラウマ的な記憶を持っている。その離れられないトラウマ的な記憶を克服する技術は今も、そして、これからも開発されている。

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