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2024/11/10:フリーペーパーvol.104発刊!

アニメが教えてくれる歴史とは

歴史は学ぶではなく感じとる

人類が進化の歩みの中で栄光や成り立ち、誤ちや罪を知ることが歴史です。前例があるから今の文明があることを思い起こすことは本能だと自分は考えています。古来の歴史を伝承する方法は壁画→文→絵巻→建造物と文化に応じたものでした。しかし、現在はアニメで伝承するということができるようになりました。そんな、テクノロジーが進歩しても忘れてはならない歴史というものがどういうものかを教えてくれるアニメ作品で個人的に感銘を受けたアニメを皆様に紹介してみたいと思います。

平家物語

祗園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
娑羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらは(わ)す
おごれる人も久しからず
唯春の夜の夢のごとし
たけき者も遂にはほろびぬ
偏に風の前の塵に同じ

以下、現訳

祇園精舎の鐘の音には、諸行無常すなわちこの世のすべての現象は絶えず変化していくもの。
沙羅双樹の花の色は、どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものであるという道理をあらわしている。
世に栄え得意になっている者も、その栄えはずっとは続かず、春の夜の夢のようである。
勢い盛んではげしい者も、結局は滅び去り、まるで風に吹き飛ばされる塵と同じようである。

日本の教育を受けていれば聞いたことがあるでしょう。これは平家物語を謳ったものです。

2022年1月に一般公開されたアニメである平家物語のことを少しお話しようと思います。
平安時代の貴族の平家一門が源氏に滅ぼされるまでの栄枯盛衰を描いた内容となります。
しかしオリジナルキャラクターである琵琶法師の少女・びわ視点で物語を知っていきます。
平家の人々と関わり日常や葛藤や出来事などを文学としてではなく、人間としてどうであったかを伝えてくれている優しくも悲しく儚さを教えてくれる特色のあるアニメです。

その良さを知るのに本作品をご覧いただくのが一番だとは思いますが、アニメ平家物語の世界観をよく現しているオープニング曲があるので、こちらの曲を聴いてみてからフィーリングで決めてみてもいいかもしれませんね(YouTube公式でアップロードされている曲です)

ヴィンランド・サガ

10世紀末~11世紀末に実際にあったヨーロッパ人によるアメリカ大陸植民地化を描いた文献資料『グリーンランド人のサガ』、『赤毛のエイリークのサガ』をもとしたフィクションで、その時代のヨーロッパ情勢が物語内に反映され、壮大でスリリングな展開となっている。
上記は【ヴィンランド・サガ 時代背景】のワードでGoogle検索で引用した紹介文です。

つまりこのアニメはヨーロッパの歴史に基づいています。アニメの演出としては他のアニメに比べると淡々としていますが内容としては日常的な残酷さというリアリティな感じがまさにヨーロッパの暗い歴史をそのまま現していて、民族意識や因縁がとても複雑だと思い知らされます。
主人公は平穏な子供時代を過ごしていましたが、ある出来事によりヴァイキングになります。
ヴァイキングとは、船であちこち村を襲い略奪し奴隷を作るという完全にアウトロー集団です。

しかし、なぜそうなったかの具体的な時代背景や彼らにとってはそれが日常なので罪悪感はなく現在の倫理観とかなりかけ離れています。また彼らは『戦士として死ねばヴァルハラ(天界での名誉ある戦場)に行ける』という北欧神話による死生観があることでヴァイキングは天罰や死を恐れていないのです。それがやがてキリスト教の布教により、だんだんと善悪の認識が変わってきたり戦争の火種となったりジワジワと転換していく様子がいかにもヨーロッパ史らしく描かれていたり、アニメでありつつもそれとなく歴史の変革を伝えてくるのがこの作品の魅力でしょう。

ヴィンランド・サガは現在アニメ2期目を配信していますが1期目とはまったく雰囲気が変わっているので戸惑ってしまうかもしれませんが、かなり考察し甲斐があることだけお伝えします。

ヴィンランド・サガもなかなか名曲が揃っていますが個人的に好きな曲はこちらになります。

本当はアニメのオープニングを観ながら聴いてほしいのですがVinland Saga 2nd Opening”Dark Crow” by MAN WITH A MISSIONをコピーペーストしてよければYouTube検索してみてください(アニメOP曲の公式はありませんでした)

ちなみにヴィンランド・サガ公式Twitterもありますので興味が湧けばこちらも参考までに。

和洋の歴史アニメ

他にもご紹介したいアニメはありますが、和と洋それぞれの歴史アニメとして今回はこのふたつだけとさせていただきます。日本の歴史を日本人が描くというのは当然ですが、和洋折衷という言葉にもあるようにヨーロッパの歴史を日本人が描いているということは感慨深いものがあります。主観と客観では歴史の解釈もまったく異なるわけですが、少なくともアニメを通して歴史を知るということはこの時代ならではだと考えます。またなにかあればご紹介します、それではまた。

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