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2024/12/10:フリーペーパーvol.105発刊!

「がん」と「就労・離職」、働くがん患者について考える

「がん」と聞くと、数ヶ月〜数年の余命宣告をされるイメージが強い方も多いのではないだろうか。

あなたはガンと宣告されたら、働きますか?辞めますか?

2015年12月に公益財団法人がん研究振興財団とキャンサー・ソリューションズ(株)は、ガンになった後の働き方や家計の変化を把握するため、がん罹患(りかん)と就労調査(当事者編)2016」を実施した。

対象は、診断時に働いていた20歳から64歳までのがん患者さん(診断から10年未満)300人。回答者の男女比は、男性62%、女性38%。回答者の年代は50代が最も多く全体の4割を占めました。居住地は東京都、神奈川県大阪府などの大都市が6割、地方圏が4割。がんの部位は、大腸が18%、乳房が17%、胃がん11%でした。

就労に影響を及ぼした項目、上位3つとは?

 

1位は体力低下、2位は価値観の変化、3位は薬物療法による副作用。4位は職場に迷惑をかけると思った、5位は通院時間の確保が困難

「体力がおちた、価値観が変わったなど、身体的な要因や精神的な要因に応じた働き方の変更が難しく、仕事の継続が困難である」ということがわかってきます。がん患者の就労を応援するには、まずは企業と社員の間で「信頼関係を築くこと」が大切です。(中略)また、患者は「即断即決をしない、決め事をしない、働きたいというあなたの思いを伝える」ことが大切です。

ガン患者が働きやすい環境づくりには企業側の配慮だけでなく、病院側の配慮も必要になってくる。薬物治療による副作用は、看護師や薬剤師がこまめに拾い上げ、患者への負担の軽減し、適切な支持療法へ早めの段階からつなぐこともあるようだ。

例えば、手がしびれるような副作用があるときには「手足がしびれるような感覚がしますから注意してください」ではなく、「しびれるので、パソコンの入力作業やマウスの操作に違和感を感じることもあるかもしれません。仕事の量を少し減らしてもらうなど、1日にできる作業量がわかるまでは様子をみてみましょう」など、「できないこと」ではなく、「対処方法」を教えることが大切です。

がん患者が働く場所が、大企業や役所であるとは限らない。日本企業の99.7%は中小企業なのだ。地方都市、中小企業でもがん患者が働きやすい環境を整えるのが大きな課題だ。

自分の「働くことへの思い」を、「キャリア・アンカー」と言います。キャリア・アンカーは、「自分らしく働くために、最も大切な(絶対に譲りたくない)価値観や欲求」のことを言います。仕事は思い通りに行かないこともしばしばあります。そうした困難を乗り切るためは、仕事へのモチベーションを維持することが大切です。なるべく自身の価値観に近い仕事に就くことが、「自分らしく働き続ける」ことにもつながります。

また、企業の6割が、見通しがわからないだけに自社でのがん患者の仕事と治療の両立について「難しい」と答えている。その理由は、「事業規模からして余裕がない」が93社(76.2%)でダントツの1位

働き方の多様性に富んだ大企業に比べ、少人数で業務を担い一人一人の専門性の高さがもとめられる中小企業では、働き方の提案をしても”その仕事がない”という場合もあるようだ。

新しい働き方改革を進めはじめた日本。中小企業における働き方の「多様性の無さ・余裕の無さ」もますます大きな課題となりそうだ。

中小企業で両立支援を進めるためには、企業への経済的な負担軽減、取組企業へインセンティブ付与などの経済的支援も並行して進めていく必要があります。
逆に、中小企業の「強み」としては、病気との両立に理解がある経営者もいるということです。患者は、このことを念頭に、まずはあきらめずに交渉をし、配慮を引き出すことも大切です。

誰しも、いつなるかわからない病気。働き方の質は日々変化している。いつ死んでも後悔しないように行動しなければ。

http://www.asahi.com/articles/SDI201608033659.html

via:朝日新聞

http://www.asahi.com/articles/SDI201609096837.html?iref=com_apitop

via:朝日新聞

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