こんなに美しい硝子工芸の世界
ここまで美しい硝子工芸があるとは……とため息が出るほど美しい硝子工芸が、宮崎県にあるのはご存じだろうか。それは黒木国昭さんの『グラスアート黒木』だ。宮崎県綾町に本拠地を置くグラスアート黒木では多くの職人さんが酷熱の中、硝子製作に鍛錬を磨き、その世界に一つしかなしえない、硝子工芸は見るものを驚かせる。
息を吞むような儚い、美しさ
グラスアート黒木の硝子工芸品は、『光琳』に代表されるような大型の硝子製の壷に、硝子であしらわれた屏風ど、菖蒲をモチーフにしたランプシェード、綾切子で製作された大皿など、その値段は安くて50万円を下らない。
しかし、そんな高額な値段であっても、グラスアート黒木の硝子には息を吞むような、儚い美しさがある。
銀箔や金箔をふんだんに使用し、多彩な硝子に溶け込ませた手法は、光琳派の後継に相応しいほど、優雅で、美麗で、繊細だ。その独特の水浅葱色の硝子の色はまるで、秋晴れの雲一つない青空のようだ。
献上されるほどの価値のある硝子
黒木国昭さんの硝子工芸は度々、貴賓客に献上され、過去に上皇陛下、上皇后陛下もご鑑賞されたこともあった。皇室に何度も、献上もされたことのある光琳硝子はやはり、胸を打つほど綺麗で、思わず、両目を大きく見開いてしまうほどだった。
硝子ショップには歴代の宮家に献上された表彰状が飾ってあり、文化財としても大変貴重なのだな、と思った。
今年の夏、グラスアート黒木の工房に見学に行くと、各界の著名人の贈り物の胡蝶蘭が並び、その輝かしい硝子工芸を見ながら、こんな硝子の本物の美しさなら、頷ける、と思った。
ちなみに黒木国昭さんは国から『現代の名工』として表彰も受けている。
昨年の夏、2000円で体験
昨年の夏、私は黒木グラスアートが主催する、硝子作り体験に参加した。その内容はあらかじめ、用意されたガラス版に小さくした多種多様なガラスの粒をボンドで付け、後日、工房で焼き、郵送してもらうというもの。
子供向け体験教室だったが、アラサーになった私も参加できたので参加することにした。ガラスの粒の中にも金箔や銀箔が入っており、夏の光にかざすと、それは、それは美しかった。
2週間後、自宅に完成した硝子アクセサリーはハート形のガラスに多くの青色、水色、桃色、紫色、緑色などのガラスの粒が細やかに光を放ち、この講座に参加してとても良かった、と思った。
まだまだある体験講座の数々
黒木グラスアートに興味を持たれた方は、遠方であってもオンラインショップもあるのでホームページなどで検索してみるといい。黒木グラスアートではアクセサリーや文鎮、小さな花瓶など5000円以下でも買えるガラス細工もあり、余談になるが私自身も3000円の文鎮を購入したことがある。
特に体験講座や、綾町で行われる工芸フェスティバルなどでは、小さく砕いたガラス玉などが安くで購入できる。秋には再び、工芸フェスティバルに出品されるようなので、気になった方は足を運んでみたらいかがだろうか。
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