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コロナが収束したら行きたい、京都の本屋さん

コロナ禍になってからいちばんできなかったこと

コロナ禍になってからいちばん、残念だったこと。それは旅行に気軽には行けなくなったことだ。コロナ禍になってから個人的に私は旅行のパンフレットを何と、5冊も買っている。その旅行先でいちばん、行きたい場所がそれこそ、京都だった。

メジャースポットだけじゃない、京都の魅力 ~本屋さん~

コロナ禍になる前、私はよく京都に行っていた。住んでいる九州からはそれなりに遠いのだが、京都にはそれでも、代えがたい付加価値があった。京都旅行と言えば、清水寺や金閣寺などの、世界遺産に代表されるような、寺社仏閣を思い浮かべる方も多いだろうが、私が京都へ行きたかった理由は他にもある。

それは京都には、本好きにはたまらないスポットが数多く存在しているのだ。
10代の頃、私は度重なる入院生活のため、高校の修学旅行に行けず、代わりに祖母が3泊4日で京都旅行へ連れて行ってくれた。
その頃に、本好きのためのマガジン、『ダヴィンチ』に京都の本屋さん特集があり、京都の穴場に実は多くの個性派書店が存在していると知った。
活字が苦手な方でも大丈夫! 京都にはそんな垣根をも超える文化的なスポットもあるのだ。

漫画好きにはたまらない、京都国際漫画ミュージアム

活字は苦手だけど……という方にも漫画好きにも好評な、京都国際マンガミュージアムは、京都市内のど真ん中、京都市中区にあり、交通の便も非常に便利な立地にある。元々は廃校になった小学校を改装して、2006年に開館した。
ミュージアムの売りとして、明治時代から令和まで至る、漫画を網羅し、収集し、有名漫画誌のバックナンバーが館内にずらりと並んでいる。
ミュージアムショップもここでしか買えない、アニメや漫画のグッズが売られ、定期的にイベントも多く行われている。何と言っても、漫画ミュージアムの見どころは入館料さえ払えば、5万冊の漫画が読みたい放題なのだ。
入館すると、手塚治虫先生の『火の鳥』のオプジェが来場者を出迎えてくれる。運動場だった芝生の上でも漫画は読め、中にはコスプレして来館する方もいる。
京都観光のついでに行けるスポットにあるのが、何よりの魅力だ。

文化香る本屋、恵文社

その雑誌の『ダヴィンチ』にも登場した恵文社は、イギリスのカーディガン紙に『世界でいちばん美しい本屋10店』に選ばれた、知る人ぞ知る、個性派の書店なのだ。旅行パンフレットにも登場する恵文社は、本だけでなく、生活雑貨も売られており、店内にはおしゃれな喫茶店もある。定期的にイベントも行われ、オンラインショップもあるのが魅力。
恵文社の魅力はその本のセレクトにある。小物雑貨とともに関連される書籍がユニークに置かれた、恵文社はその外観、内観もさることながら、まるで、異世界の本屋さんに迷い込んだような心地になる。銀閣寺の周辺にあるので、寺社仏閣の寄り道にもおススメだ。

寺町通の本屋さん、三月書房

最後にいちばん、私が思い入れのあるスポットを紹介する。京都市内の中心部にある寺町通は、数多くのユニークな店舗が立ち並ぶ、古の通り道だ。寺町通を行くと史跡や寺社仏閣、江戸時代の合巻や草紙を売る古本屋、仏具屋、金物屋、和雑貨屋、飴屋、純喫茶、レコード専門店など、ここだけで一日過ごしてもいいんじゃないか、と思えるほど、魅力的な通りだ。
ここはあの梶井基次郎の檸檬の舞台にもなり、文化的な香りを感じられる。
そんな歴史豊かな寺町通にその三月書房はあった。
三月書房のユニークなところ。それは宍戸さんが切り盛りする、八百屋さんくらいしかない店内に数千冊の本が天井まで陳列されていることだった。
アマゾンでも買えないような本を購入でき、三月書房の品ぞろえはかなり独特だった。ベストセラーになるような本よりも、コアな本がたくさんあるのだ。

どん底のときに救われた京都旅行

どん底の17歳のとき、宍戸さんから『いい本を読んでいるね』と褒められたときも、ここに来て良かった、と思えるような本屋さんだった。
何度か、京都旅行に出かけたときも、何度もお世話になった三月書房は2020年に宍戸さんの逝去によって、閉店を余儀なくされた。
跡地には京都芸術大学生によって、そのシャッターに宍戸さんが本屋でくつろぐ様子が描かれている。
その遺志を引き継ぐかのように、三月書房の後進である、泥書房も開業した。
宍戸さんの想いが受け継ぐようにこの場を借りて、願いたい。

京都は寺社仏閣だけでなく、こういった穴場のスポットもあるんだ、とコロナ禍が落ち着いたら、京都へ足を運ぶのもいかがだろうか。

 

 

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