先日、「障害者雇用率ランキング」というものが発表されました。先月9月は、障害者雇用支援月間で、障害者スポーツの祭典パラリンピック閉幕のこの時期に、今一度「障害者雇用」について考えて見る良い機会かもしれません。
東洋経済がこの時期にあわせ毎年発表している障害者雇用率ランキング。2016年版で2014年度の障害者雇用率の回答があった1035社のうち5人以上障害者を雇用している843社を対象に作成されたものです。
第1位
気になる第一位は、3年連続の「エフピコ」。食品トレーや弁当・総菜容器最大手です。特例子会社を持つエフピコの障害者雇用率は14.98%。人数は369人と、圧倒的に多いのです。
エフピコの障がい者雇用は、知的障がいのある子どもを持つ親の会「あひるの会」とのつながりでできた、特例子会社ダックス(1986年設立)から始まりました。
2007年には民間の営利法人で初となる就労継続支援A型の広島愛パック株式会社を設立(2009年、エフピコ愛パック株式会社に統合)し、現在ではエフピコ子会社で運営する全国18カ所の事業所(その他、事業提携先4か所・業務請負先1ヶ所あり)をはじめとしてグループ全体で約370名の障がいのある従業員が貴重な戦力として働いています。
第2位
2位の「アイエスエフネット」の障害者雇用率も14%を超え、エフピコに迫ります。女性障害者の活躍の場を拡大するため「匠カフェ」というカフェでの職場作りも推進しているという部分も特徴のひとつ。
合法的に、正規労働として企業ストレスが少なく障がい者雇用の問題を解決出来るスキームサービス「ソーシャルオフィス」を取り入れ、人材紹介サービスや、障害者雇用のノウハウと経験豊富なスタッフをお客様に提供しするなど障害者雇用サポートサービスも行っています。
第3位
エイベックス・グループ・ホールディングス。障害者の勤務場所としてバリアフリーのサテライトオフィスを確保しているそうです。障害者スポーツに特化した部署も設立し、障害者スポーツアスリートを積極的に雇用しているのだそう。トレーニングや試合などでの企業広報活動も担っています。
4位は工場用特化搬送機器メーカーである「キトー」。5位は「ダイジェット工業」。6位は「リヒトラブ」。7位は「極東開発工業」と続き、2015年発表の昨年版と比べても。企業別・職種別にて障害者雇用率の変動がうかがえます。
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私たちにもお馴染みの「無印良品」を展開する「良品計画」は、障害者の雇用人数が年々増えており、店舗の場合は品出し・商品整理・簡単な接客などを行っているのだそうです。
「平成28年版障害者白書」の推計によると日本の障害者は身体障害者393.7万人、知的障害者74.1万人、精神障害者392.4万人。複数障害保有者を重複することになるが単純合計では860万人と国民の約7%が何らかの障害を持っている計算になる。このように一部の人々とは言えない障害者の雇用面ではさらに拡大が求められる。
https://twitter.com/6340ADHD/status/787533204987125760
声。 #未認定難病 の身体手帳は5級さえ取れたらそれだけで障害者雇用促進法の対象、障害者総合支援法と同等になるのにその恩恵の大きさを何も知らない認定医が多過ぎる。制度の谷間の未認定難病患者が症状のために生活不安や雇用不安を抱えている患者の状況・心理が何も分からない
#声なき声— 野村俊一 (@mansaqu) October 14, 2016
私たちHIFUMIYO TIMESでも障害者雇用について取り上げてきましたが、障害を抱える方々の自立・社会との関わりのためにも企業側の可能な範囲での就労支援は欠かせません。職場提供を行うだけでなく、障害の特性への理解も今後ますます求められるでしょう。
「雇用拡大」にだけ重点を置くのではなく、雇用のあり方・企業側の取り組み姿勢にも注目です。
http://toyokeizai.net/articles/-/139495
via:東洋経済オンライン