サイトアイコン より良い社会を目指すメディア HIFUMIYO TIMES

誰も傷つけない優しいストレスの解消法

掃除デトックスのすすめ

生きていると、むしゃくしゃしたり、自暴自棄になることもあると思う。感情をノートに書き殴っても収まらない…そんな時に、誰かに暴言を吐いたり、物に当たったり、自分を傷つけたりしても誰も得をしない。そればかりか人間関係に亀裂が入ったり、余計に自己肯定感が下がることになる。だからこそストレスとの向き合い方はとても大切で、その感情をうまく発散させる必要がある。

では、どうすれば誰も傷つけずにストレスを発散すればいいのか?それは、ネガティブな感情を掃除にぶつけることである。体を動かすことによってストレスを発散させるのだ。ただ、がむしゃらに掃除をすればいいという訳ではない。頭を使って掃除をするのである。今回はこの「掃除デトックス」について話をしたいと思う。

掃除デトックスとは

掃除デトックスとは、ネガティブな感情を掃除という行為によって発散させることである。行き場のない負の感情をエネルギーに変換して、人や物にぶつけるのではなく、他のことに向ける。なぜ掃除なのか?体を動かして目の前にあるモノ・コトを整理することで、思考が整理でき、デトックス効果も得られるからである。

掃除する場所はどこでもいいが、私は家の中をおすすめしたい。理由として、家という建物は用途ごとに違った構造の部屋があり、生活するための物もたくさんあるので、掃除デトックスにはうってつけの場所だからである。「部屋は心を表す」というように、家を整えるということを通して、自分自身の心の状態を整えることができる。

あまり掃除しないような窓のサッシや排水溝などの細かい部分をきれいにする、散らかったものやいらないものを片付ける、水まわりやガラス製のものを磨き上げる‥家の中であればすることには事欠かない。

掃除デトックスの留意点

感情が荒立っているときに、物事を行うのはリスクを伴う。掃除デトックスをしていると感情的になってしまうこともあると思うが、これはあくまで誰も傷つけない、代償行為としてのストレス発散法である。なので、誰にも迷惑をかけてはいけない。誰も傷つけずにストレスを解消するためにも、留意すべき点をまとめた。

キーワードは、何も傷つけないこと、頭を使うこと

  • ホコリが舞うので風通しのいいよく晴れた日にすること
  • ドアは優しく閉める、物はていねいに置くなど力加減を考える
  • 重要なものや他人のものは触らない・捨てない
  • ヒートアップして他人やものに当たらない(できれば同居人がいない日にすること)
  • 怪我をしないように注意する
  • かなりエネルギーを使うので水分補給はしっかりとする

演劇チックなお掃除

掃除をしていると、言われたことやしてしまった事、後悔していることなどが頭に浮んでくる。心が怒り、悲しみ、鬱といった感情に苛まれ、雑念がわいてくる。だんだん掃除なんてする気がなくなってくるかもしれない。そんな時は、その感情を利用してしまえばいいのだ。

世界征服を企む魔王や、俗世を離れ山に籠もり修行しているお坊さん、シンデレラの気持ちになりきり、感傷的な心で掃除をしてもいい。はたまた、どこかの貴族のメイドや執事のようにエレガントに振る舞ってみるのもまた一興である。

涙が溢れて止まらなくなっても、泣くのをやめる必要はない。泣くのはみっともないことだなんて誰がいつ決めたのだろう?大人も子どもも男性も女性も何も関係ない。心が泣きたがっているから、涙が出るのだ。涙が流れるままにしておけばいい。

自分の中でどんな感情がわいてきてもいい。心の中でどんなことを思ってもいい。無理に受け止める必要も、そんなネガティブな自分を責める必要もない。ただ自分から湧き出てくるそれらを見つめ、目の前にあるモノ・コトを整理することだけに意識を向ける。物をどかす、拭く、元の位置に戻す、といった一連の動作をこなしていく。

誰も傷つけたくなかった優しいあなたへ

集中して掃除を続けていると、体が暖かくなってきて、疲れてくる。頭もぼんやりしてきて、少し落ち着いてくる。そうなればこちらのもの。満足のいくまで掃除をしてもいいし、キリのいいところでやめるのもいい。自分のストレス発散のためにしているのだから、やり方なんて決まっていない。

ふと、部屋を見回してみるとぴかぴかになっていることに気づく。自分がしたのかな、と疑問に思うくらいにきれいになっている。それを見ていると、なんだか自分の心の淀みも消えたような気がする。

お風呂に入ってすっきりしたら、心地よい風が通り抜ける部屋で、美味しいものを楽しむ。めいっぱいリラックスしてうんと自分を褒める。心地よい疲労感と達成感。このときにはもう、落ち着いて考えられる状態になっていて、自分が何を考えていたのかなんて思い出せない。どんなことでむしゃくしゃしていたのかな、思い出せないってことはたぶんどうでもいいことだったんだな、なんて思ったりする。

人は誰でも二面性を持っている。明るい感情も、暗い感情も自分を形作る大切なもの。妬み、怒り、悲しみ‥ネガテイブな感情を隠して、否定して誤魔化して生きていても、いつかは自分が壊れてしまう。

そうなる前に、心の醜い部分、直視したくない部分を曝け出して、発散するほうが絶対にいい。理解されたくて、気持ちを伝えたくて、だけどうまくいかない。その感情を押し込め、爆発しそうになるまで耐えてきたっていうことは、きっとそれだけもがいて苦しんだ証拠。それは何も傷つけたくないあなたの優しさ。そんな自分を認めて褒めてあげてください。

モバイルバージョンを終了