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2024/4/10:フリーペーパーvol.97発刊!

統合失調感情障害を患う、私の体験談や接し方

統合失調感情障害の体験談や接し方

皆さんは、「統合失調症感情障害」という病気をご存知でしょうか?

「幻覚」症状の持つ「統合失調症」は、どこかで聞いたことのある病気と思われますが、それに類似する「統合失調感情障害」は、「3000人に1人」というかなり稀な発症率となる、世間ではあまり知らされていない病気です。

とても希薄な疾患であり、この障害を発症する家族の方がどういう苦しさや捉え方や思考がわからず、とても困っている方がいらっしゃるかと思われます。

そこで今回、「統合失調感情障害を患う、私の体験談や接し方」をご紹介したいと思います。この記事を読むことにより、統合失調感情障害患者の捉え方や思考の認知ができます。

統合失調症って何なの?

まず、統合失調症のことを説明したいと思います。

統合失調症は、「100人に1人」がかかると言われている、「幻聴」・「幻視」・「幻味」・「幻触」などの「幻覚」、「妄想」など、現実では起こっていない情報を捉え、「意味不明な発言や思考・行動」「周囲とは明らかに違う言動」など、団体での共存が不能な状態を伴う、重い疾患です。

例えば、

「隣人が壁をドンドン叩く」
「外でずっと階段の昇り降りの音がする」
「自分の部屋に盗聴器が設置されている」
「こちらへ歩いて来る人が殴ってくる」
「変な匂いがする」
「私を騙そうとしている」
「よそで私の悪口を言っている」
「私の家に入り込んで、数百万円を盗られた」

など、現に起こっていない情報を捉えています。

たとえ、健全者から「そんなことは起こっていないよ」と言われても、患者自身の目に写り、耳で聴いているので、改善は難しいです。

統合失調感情障害とは?

「統合失調感情障害」は、「統合失調症」に「躁うつ病(双極性障害)」を加えた、かなり重い疾患となる障害となります。この障害を疾病することで、上記の統合失調症状に加え、気分がhighになったり沈んだりを繰り返す不安定な精神状態となる、まるで地獄のような辛い思いとなります。

統合失調感情障害の体験談

統合失調感情障害患者の持つ、苦しさや捉え方や言動は認知が難しいです。これから、私の患う「統合失調感情障害」の体験を、以下に記したいと思います。

躁うつ状態となり、何もできなくなる

躁うつ病患者は、精神を常に100%使うとなる、気を張り詰めた状態となります。それに加え、人との会話や運動など、何かをすることで、100%超えとなる精神を削る、苦しくキツい状態となるのです。

躁状態

躁状態になると、急に気分が(high)の状態になり、ハッと思いついたこと(寒い冗談やいたずらなど)を、周りの空気を読まずに行動に移します。

周りの迷惑にならないよう、極限に我慢するとイライラ状態となり、自分の行いたい作業ができなくなります。

他にも、昔の嫌なことをフッと思い出し、怒りが込み上げてきて、思考や集中が皆無状態となります。

うつ状態

うつ状態になると、急に気分が急激に沈み、その精神の苦しさにより、作業や飲食・思考・運動・トイレなどすべての言動が不能となって、何もしないまま、一日中ずっと何も考えずにボーッと座っていたり横になったりします。

健全者で言えば、不良やヤクザから脅されたり、先生や上司から叱られたり、会社からクビを言い渡されたり、いじめを受けたりとなる、憂鬱な状態です。

うつ病患者は、この憂鬱状態が何時間も、ひどい時は何日も何週間も常に続きます。

視界に人が入ることで、精神が疲れる

私は数十年前、自分の視線が人に当たることで、当たった人がなにかしらの反応をするという、意味不明な体験をしました。

以降、それが日常茶飯事に頻繁に起こることとなり、悪いときは、相手に睨みつけられる時もあったので、「私の視線は、相手を嫌がらせるもの」の認知となりました。それから、人が視界に入ることが苦痛となる日常となったのです。

外出

仕事や買い物、乗り物、施設など、外には人がいるので、視界に入ることが頻繁となり、精神が大幅に削られます。なので、帰宅時は精神がボロボロな状態です。

人との対話も地獄で、100%超えとなる削られる精神と、人が視界に入る苦痛により、対話をするだけで精神がかなり疲れ、あまりの苦痛により顔をちょっと横にしたり、目を斜め下へ向けてしまいがちとなります。

真横や後ろを向いての対話も考えましたが、相手に不快な思いをさせるので、できません。

私は、初めは人嫌いではありませんでしたが、この疾病の辛さにより、人と会うのが嫌になってしまいました。

職場

みなさんご存知のとおり、仕事場には常に周りに人がいる状態です。

私にとっての仕事場は拷問部屋と同じで、作業時は必ず人が視界に入り、目が緊張してギョロギョロと動いて肩が硬直し、作業の集中不可となります。たとえ、一生懸命に作業をしてもノルマ達成が不可な状態です。

帰宅後は、あまりの辛さにボロボロと泣き、睡眠もできなく、しまいには会社をクビとなりました。

ほんの少しの嫌な感受で精神が落ち込む

「大きい音や衝撃」「暴言・暴力」「不可解な発言」などを受けることにより、数日から数ヶ月の間、かなりの精神の落ち込みとなります。

自分の発言が理解されにくい

統合失調症症状のかなりの緊張で頭が真っ白になり、会話が滅裂となって、言葉が生まれずに「う〜〜ん…」と発言できなかったりします。

患者との接し方は?

上記の通り、患者は精神がとても辛い状態なので、患者に良い環境づくりと理解が大切となります。

接し方として、

・いつも通りに接して、「怒鳴る」「無理をさせる」「責める」「嫌な顔をする」「大きな音を立てる」など、患者の精神を削る行為は避ける。

・この記事のような障害体験のホームページを参考にし、患者の辛さや思いを理解する。

・「薬の服用」「お風呂」「歯磨き」「食事」など、大切なことは本人が嫌がらない程度にやさしく促し、迷惑や危険行為以外の好きなことをさせる。

統合失調感情障害は改善できるの?

現在、統合失調感情障害ははっきりと解明されておらず、治療方法も「薬剤治療」のみとなっております。

原因として、脳機能による「ドパミン」の過剰生成となっており、ドパミンを受ける機関を選択的に遮断させる「抗精神病薬」の投薬が有効となっています。

私は、「リスペリドン」という抗精神病薬の服用により、症状が軽くなりました。強い副作用も出ますが、私にとっては、とても有り難い薬となっております。

あとがき

この記事はいかがだったでしょうか?

私が精神疾患を発症したのは、実家や仕事で起こった辛い事情の重なりでした。あまりの辛さに、急に目の前が真っ白となり、休日に自殺しようと川に飛び込もうとしたところ、通りかかった先輩に止められました。

体がおかしいと感じ、総合病院へ行ったところ、精神病院を勧められました。「俺が精神病院か…まじか…」と思い、受診したところ、「うつ病」と診断。

その後、失恋や人間関係によりさらに症状は悪化して行き、現在の障害となりました。

かなり稀となる統合失調感情障害を発症した私は、あまりの辛さに「なぜ俺がこんな思いをしなければならない!」「俺が何をした?」「楽しかった今までの俺の人生を返せ!」など、たまに爆発しそうになります。

私の他にも同じ患者はいるかと思います。私は今後、自殺をせず、この疾病と共に生涯を生きて生活して行こうと思います。

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