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寝ても覚めても疲れが取れない原因と対処法!

体の疲れは、脳の疲れ

睡眠時間を十分に確保しているけれど疲れが殆ど取れていない。休みの日に、激しいスポーツをしたわけでもなく、家でゆっくりしているのに身体が重い。通勤中にスマホをいじったり、ぼーっとテレビを眺めながら別のことを考えたり、1つのことをしながら他のことをするのが当たり前の現代。ここに「疲れの原因」が潜んでいます。ヒントは脳のエネルギーの「無駄遣い」です。

今回は、寝ても覚めても疲れが取れない原因と対処法をご紹介します。

寝ても覚めても疲れがとれない原因

デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)という脳の回路の無駄遣いが、寝ても覚めても疲れが取れない原因です。私たちの脳は、体重のおよそ2%ほどの大きさしかないですが、身体が消費するエネルギーの20%を占めています。

また、全体の20%のうち、80%がデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)と呼ばれる脳回路に使われています。

デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)回路とは?

DMNとは、内側前頭前野、後帯状皮質、楔前部、下頭頂小葉から構成されている脳のネットワークのことです。ぼんやりしていたり、脳が意識していないときに働く回路です。自動車で例えれば、「車のアイドリング」みたいなもの。スマホをいじりながら、仕事をしながら。このような「ながら状態」になっているときもDMN回路は働いています。

これら脳の消費エネルギーのムダ使いが脳の「疲れ」です。

寝ても覚めて疲れが取れない対処法!

寝ても覚めても疲れがとれない対処法は、脳のアイドリング(DMN)を減らすことです。つまり、脳を休息させることです。脳のDMNを減らして休息すればいいと聞けば、「何も考えずにぼーっとすればいいんだ」と思う方もいるでしょうが、それはDMNを使用している(脳のエネルギーを浪費している)ことになります。)

脳を休息させる方法、それは「瞑想」です。

瞑想

そもそも瞑想は、宗教的な要素が強いように感じていましたが、最近の研究の結果、脳科学・医学的にも身体に良い効果をもたらすということが判明しました。次に瞑想の効果について紹介します。

※瞑想にはさまざまに種類がありますが、今回はマインドルネス瞑想を続けた脳の効果を取り上げて見ていきます。

前帯状皮質(ACC):自己制御力

前帯状皮質(ACC)は、自己制御力に関する脳の部位です。「自己制御力テスト」の結果によると、瞑想する人は、瞑想しない人より自己制御力があることが認められました。

アルコール依存症や薬物依存症、ゲーム依存症、SNSによるスマホ依存症などのリスクを自己制御できるということになります。

海馬の回復

海馬は、記憶と関係があり、ストレスホルモンの「コルチゾール」を受け取る器官です。ストレスにより、コルチゾーンが過剰に分泌されると海馬は委縮します。海馬が委縮すると、日常生活でのミスが増えたり、うつ病の原因となります。

しかし、瞑想をすることによって、不安や危険を感じて動き出す扁桃体が小さくなるため、ストレスホルモンの分泌指令が減るようです。このようなことから「うつ病」の患者が瞑想をすると海馬が回復することが、脳科学の観点からも明らかになりました。

ストレスにより海馬が委縮した人に瞑想を行ってもらったところ、海馬の神経細胞が増加することが分かりました。他にも瞑想をしている人はしていない人と比べると大脳皮質の委縮を防いだり、遅らせることが出来るということも分っています。

瞑想を日常的に行っている人の脳では、上記のようなことが起きていました。

瞑想が脳に及ぼす影響が分かったところで、「DMN回路」との関係を見ていきましょう。

DMN回路と瞑想の関係

DMN回路エネルギー(内側前頭前野、後帯状皮質、楔前部、下頭頂小葉)の働きがあるということは、物思いにふけっている状態。

つまり、雑念がある状態というのは「DMN回路を使用している状態」です。

無駄に脳のエネルギーを消費すること(雑念)は、脳の疲れの原因だったのです。そして、DMN(ムダな脳の消費エネルギー)回路を遮断する瞑想は、脳を休息させる効果があったのです。

マインドフルネス瞑想のやり方

瞑想をするときは、床にあぐらをかいてするやり方が頭に思い浮かぶと思いますが、椅子に座ったまま、若しくは、直立した状態でも構わないようです。瞑想に集中できる状態であれば、OKのようです。

それでは以下で、マインドフルネス瞑想のやり方を簡単にご紹介します。

【姿勢】
どんな姿勢でも背筋だけは必ず伸ばす。
猫背にならない。
肩の緊張、体の脱力をし、深い呼吸の準備をする。

【呼吸】
腹式呼吸をする。
吸うときにお腹を膨らませて、吐くときに凹ませる。
自然な鼻呼吸を心がける。

【意識】
呼吸に集中する。
吸うときは、鼻先から鼻の中を通って、お腹を満たす感覚に研ぎ澄ます。
吐くときは、息の温度や出ていく感覚に研ぎ澄ます。

【場所】
自然の音に包まれた空間で瞑想する。
外からの刺激が少ないリラックスできる環境でする。
意識が呼吸に集中できるのであれば、環境はあまり関係ない。

※慣れてくると、どこでも瞑想ができるようになるようです。

【瞑想】
継続すること。
1日5分だけでいい。
最終目標は1日30分。

【注意】
意識を呼吸に集中するのは難しいこと。継続することも、集中することも力がいることなので、初めは出来なくても気にしない。
呼吸に集中しようとすると、「雑念」が頭に浮かんでは消えるので、リラックスする。
自然体で「瞑って想う」ことが大切。

【前兆】
集中力の高まりを実感できるようになる。
メンタルバランスがよくなる。
「今この瞬間」を生きていることを感じられる。

寝ても覚めても疲れが取れない原因は「脳」に潜んでいたなんて驚きでしたね。
情報社会の現代、すごいスピードで情報量が脳に流れては、また新しい情報の波が押し寄せてきます。

「ちょっぴり疲れたな。」そう感じたならば、少し立ち止まって「瞑想」で大きく深呼吸してみるのもいいかもしれませんね。

最後までご覧くださり、ありがとうございました。

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