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2021/09/10:フリーペーパーvol.66発刊!

東京から鹿児島へ移住して戸惑う、ちょっとした違い

東京が日本のスタンダードではないと知った、意外なこと

東京から鹿児島市へ移住して、3年半が過ぎました。それまでは自分の暮らす、関東圏の文化や習慣が、日本のスタンダードだと思って生きてきました。共通語といわれる言語を話し、テレビで流れる言葉も同じ。日本語であれば、言葉が通じないということはありませんでした。仕事が忙しくて深夜になっても、夜中の1時まで動く電車に乗れば帰ることができる。それが当たり前の生活でした。
ところが、鹿児島へ移住して実際に住んでみると、今までの自分の当たり前とは違う生活です。同じ国内であるが故に、ちょっとした違いに戸惑うことも多々あります。鹿児島の地形をご存じの方はイメージがしやすいと思いますが、湾を挟んだ土地で島もあります。そのために、同じ県内の人同士でも言葉の違いや、生活習慣にも多少の違いがあるようです。あくまでも個人的な感覚になりますが、私が東京から鹿児島市へ移住して戸惑う違いや、興味深くて面白いと感じることを紹介します。

気候の違いで生活も違う

鹿児島県は、離島も含めて東京の約四倍の広さです。同じ県内でも、土地によって気候が違います。私が住む鹿児島市は、年間を通して日射しに強さがあり、関東と比べると想像していた以上に暖かい日が多いです。真冬の鹿児島市は、澄んだ空気ならではの鋭い冷たさを感じる日もありますが、気温の低さよりも、風の強さで寒さを感じることが多いです。県内には火山灰が降る土地も多く、灰との共生も必要な生活です。

衣服に違いを感じること

真夏の鹿児島市は、とにかく日射しが強いです。そのために半袖で外出するよりも、日射しから腕をカバーすることが出来る、長袖を着て外出することが多いです。室内へ入った時に、暑くて汗をかいたら半袖になれるように、長袖を上から羽織って外出するとちょうど良いです。帽子、日傘、首に巻くもの、サングラスなど、住んでいる方たちも熱射病や紫外線から身を守る工夫をしています。
真冬の東京では、セーターの下にヒートテックや長袖の服を重ねて厚着をして、さらにセーターや厚手のコートを着て、手袋やマフラーを使って外出していました。もし鹿児島市内で、そのような格好をして電車に乗ったり買い物をすれば、熱くて気分が悪くなってしまいます。鹿児島市内では、厚手のウールのロングコートは、あまり必要ないと感じています。朝夕は気温が下がる日もあるので、年間を通して調節のできる服装で外出すると便利です。

火山灰と共に暮らす生活

さらに鹿児島県の生活で独特な事といえば、火山の噴火です。地域によっては、日常的に火山灰が降ります。私が住む鹿児島市では、桜島の火山灰が頻繁に降ります。季節や風向きで灰の降る地域も変わりますが、しばらく噴火がなくても、壁や道路に灰が残っています。洋服や荷物に灰がつかないように、気をつけて生活しています。洗濯物を干したり布団を干す際にも、天候とは別に、噴火や風向きの情報も確認しています。
噴火に関しては、私は南日本新聞社の「噴火時降灰予報」を登録して、噴火と風向きがメールで確認できるようにしています。地元の方々は、長年の感でわかるようです。ちなみに鹿児島市は、火山灰を捨てる時は専用の黄色いゴミ袋を使うように指定しています。

住んでから知った食べ物の違い

一人の観光客として、鹿児島に持っていたイメージは「西郷隆盛」と「黒豚」の二つです。東京にあるスーパーの豚肉売り場にも、少し高級な豚肉として鹿児島ブランドの豚肉が置いてありました。ところが実際に鹿児島市に住んで生活してみると、豚・牛・鶏の中では鶏肉が、一番安くて新鮮だとわかりました。

鶏肉の種類が多い

スーパーの鶏肉コーナーには、たいてい鳥刺しが売っています。関東では、鳥刺しは店で食べるものというイメージでした。だからスーパーに鳥刺しが何種類も売っていることにとても驚き、いまでも買うのをためらってしまいます。でも、いただいた鳥刺しを食べてみたら、とっても美味しかったです。

魚の刺し身の種類が少ない

鹿児島は海が多いので、鮮魚も楽しみにしていました。でも私が利用するスーパーの鮮魚コーナーでは、刺し身の種類は関東よりも少ない印象です。確証はありませんが、暖かい気候のために鮮魚の県外からの流通が、積極的ではないからだと思っています。釣りに行く人も多いので、魚が好きな地元の方は充分に鮮魚を楽しんでいるのかもしれません。鹿児島の醤油は甘めで、刺し身醤油はさらに濃厚で、甘くて美味しいです。その醤油で、新鮮な魚の刺身をいろいろと食べられたら良いと思っています。

全般的に甘めの味

料理全般において、甘めの味付けが多くて濃いと感じています。味噌は麦味噌が多くて、これも甘めです。糖分が多く使われるのは、暖かい気候からくる保存上の知恵と、土地がサトウキビも身近だったからではないかと考えています。ご家庭の煮物に、ザラメと呼ばれる中双糖(ちゅうざらとう)を使用される方も多いようです。白だしやポン酢も、甘めのものを見かけます。私は甘めの味が好きなので美味しいと感じますが、関東の人が鹿児島を訪れると、甘めの料理に違和感を感じる人もいるようです。

スーパーにサッポロ一番のしょうゆ味が売っていないことがあったり、ちゃんぽんや皿うどんの種類が多かったりと、好まれる食事も違うようです。コンビニには高菜ご飯やチキン南蛮弁当があり、惣菜コーナーには高確率で豚足が売っていたり、肉まんに辛子と酢をつけてくれるなど、売っている商品やサービスにも違いがあるようです。

鹿児島で生活をして困るのは交通

私が鹿児島市で最初に住んだ家は、東京からネットで探した田舎町にある一軒家でした。鹿児島市の中心地にあるJRの鹿児島中央駅から乗り換え無しで40分、駅から徒歩5分の場所にありました。東京で電車で40分の通勤と言えば、近いほうです。でも田舎での電車で40分は、けっこう遠いものだと住んでから知りました。そこで二年生活をして、今は、鹿児島市内でもう少し通院や生活に便利な場所へ移って住んでいますが、まだまだ慣れないことが多い生活です。

公共交通機関のわかりにくさに困っている

私は車を持たず、当初から移動する際には電車やバスの公共交通機関を利用しています。初めていく場所は、出かける前にホームページで行き方を調べますが、公式ページに電車やバスでの行き方が詳しく乗っていないことが多々あります。別途、グーグルマップなどで詳細を調べても、バス停の乗り降りの場所や電車の乗り換え場所の違いが詳しく乗っていないこともあり、初めて行く場所への外出はとても緊張します。長いこと住んでいる人たちへバスの乗り場や駅からの道を聞いても、あまり具体的に教えてもらえません。最初は不親切だと感じましたが、車で移動する人が多いため、本当にわからないのだと後からわかりました。

鹿児島中央駅のバス乗り場がわかりにくい

ヤフー乗換案内のアプリでは、鹿児島市内のバスの検索は運行会社ごとに行わないとなりません。複数の運行会社が重複する路線もあり、一度に検索ができないのは難しく感じています。鹿児島中央駅のバス乗り場の番号や場所も、アプリではわかりません。鹿児島中央駅に設置されてる案内板では、観光地以外へのバスの乗り場が詳しく書いてありません。つい最近も初めて利用するバスの乗り場がわからず、早朝の鹿児島中央駅前の交番で聞きましたが、警官もわからないことがありました。鹿児島中央駅の詳しいバスの総合案内板の設置や、各交通機関がホームページ上で詳しい情報を掲載するなど、早朝夜間も安心して利用できることが鹿児島のさまざまな発展にも繋がると感じています。

独特な乗り物ルールに困惑

鹿児島市内で運行している主なバスは、後ろのドアから乗って、前のドアから降りる時に支払いをします。バスを降りる時、バス停につく前に席を立ったり出口へ向かうと、運転手さんに怒られます。最初は、とてもビックリしました。東京では、バスを降りる時にダラダラしていたら、「降りる準備、しておけよ」と運転手からも乗客からもイライラされるからです。都内のバスは前のドアから乗って、後ろのドアから降りることが多いのですが、ゆっくり後ろのドアへ向かおうものなら、ステップを降りている途中に運転手が何度もドアを開閉して、ブザーを鳴らされるのが普通のことです。
そして鹿児島に住むようになって、しばたく経ってから気がついたことは、乗り物に乗るときにきっちりと並ばない人が多いこと、順番を守らない人にも寛容なことです。東京では、電車もバスもきっちり並んで待ち、前から順番通りに乗ります。朝の通勤時の大混乱の時でも、その駅指定の並び方できっちりと並んで待ちます。もし横入りや順番を守らないような人がいれば、たいてい殺気立った人に怒鳴られます。怒鳴られるだけで済めばまだマシなほうです。それを見て通勤通学をしてきたので、鹿児島でも先に来た人たちが乗るのを待って、乗る前にバスが発車してしまったことがあります。並ばずに折り合いがつくのだから、おおらかで羨ましい文化だと思っています。でも地方から初めて東京へ行って乗り物に乗る際は、くれぐれも順番を守って怖い目に合わないようにしてください。

意外な言葉の違いに戸惑っている

私が鹿児島へ移住する際に、言葉を聞き取ることが出来ないことは覚悟していました。地方の人の話す言葉がわからない場合、イントネーションの違い(なまり)、もしくは方言(知らない言葉をつかう)の二つだと思い込んでいました。でも鹿児島に住むようになってから知ったのは、イントネーションが同じだけど、違う意味で使われる言葉も含めて様々な方言があることです。耳慣れた言葉が違う意味をもつと、話の意図がわからないことや、返事の仕方がわからないことがあります。

いまだに判らない言葉の使い方

私が鹿児島で生活するようになってから、とても困っている言葉があります。表現しづらいのですが、例えば病院でいわれる「今日は初診じゃなかったでしたかね?」といった質問への答え方です。「はい」か「いいえ」で答えると、意図するものと違う流れになります。「〜でよろしかったでしょうか?」という言葉もよく耳にしますが、違和感を感じてしまいます。
東京で生活していた際にも、コンビニや飲食の店員さんに言われたこともあり、当時は「なんで今のことを過去形にしている?」と友達同士で話したこともありました。鹿児島で生活するようになってからは、年齢問わず高確率で使われる場面があり、毎回戸惑ってしまいます。敬語の使い方を間違えているとか、北海道の方言だとか、さまざまな説があるようですが、未だに返答の仕方がわからないです。そのような私も最近では、過去形の使い方が混ざっていたり、イントネーションが鹿児島の人っぽくなっていることがあり、ちょっと馴染んできたことを嬉しく感じる瞬間も増えてきました。

お金では買えない、心の豊かさを感じる日々

外の土地から移住して来る人間は、もちろん言葉や習慣が違うことは想定しています。でも実際に移住してみると、意外なことで戸惑うものです。

鹿児島の多くは、朝が早くて深夜まで残業する人は少なく、自分の時間や家族との時間を優先する人が多いと思います。その分、賃金は低く外食をすれば東京と変わらない値段ですが、土地の野菜の豊富さ、良い意味での娯楽の少なさが、都会よりも本来の人間らしい生活へ通じていると感じます。これは地方移住をして、実際に暮らしてみないと知ることのできない、素晴らしい経験だと思っています。違いを受け入れて楽しむことも、地方移住の醍醐味です。

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