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2021/09/10:フリーペーパーvol.66発刊!

横浜市の就労支援カフェに見る新しい障害者就労の可能性

ITの活用が障害者の活躍の場を広げる

2021年2月8日、JR関内駅北口高架下に障害者就労啓発施設「cafeツムギstation at Yokohama Kannai」がオープンしました。

分身ロボット「OriHime」を活用、障害者の新たな働き方を提案。横浜・JR関内駅北口高架下に障害者就労啓発施設「cafeツムギstation at Yokohama Kannai」がオープンします!|横浜市のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000718.000013670.html

在宅でカフェの仕事ができる

このカフェの最大の特徴は、パソコンなどで遠隔操作できるロボットを用いて、障害を持つ人に自宅から接客してもらうということです。

具体的には、株式会社オリィ研究所が開発した遠隔操作で動かせる 「OriHime」という分身ロボットをテーブルに置き、 ジェスチャーにより、その場にいるような コミュニケーションをとることで接客を行います。OriHimeは、PC やタブレット、スマートフォンなどで手軽に操作できるような仕組みになっているということです。

なお、席への案内や料理提供は、その場で健常者のスタッフが行うことになっています。部分的にとはいえ、カフェでの接客の仕事が在宅でできるということは、従来は考えられなかったことです。ITの進化により、障害者の方の働く場が広がったことを示す、先進的な事例の1つではないでしょうか。

将来的には、さらにリアリティのあるロボットや、ホログラムによる接客も可能となるかもしれません。さらには、調理、料理提供、食器下げ、机拭きなども、遠隔操作によるロボットで行うこともできるかもしれません。もちろん、何かトラブルなどがあったときの対応を考えると完全無人というわけにはいかないと思いますが、大半の業務が在宅勤務で行えるとなると、障害者の方が飲食店で働くチャンスは大きく広がるはずです。

営業の仕事も障害者の方が取り組みやすくなった

一般企業において障害者の方が対応している業務は、清掃、郵便物の仕訳、事務補助など、内勤的な仕事が多かった印象です。目下、コロナ禍において、WEB会議が広く世の中に受け入れられるようになりました。また、世の中のニーズに応え、WEB会議システムも日進月歩で進化しています。

これまで営業の仕事というと、アポイントを取って、顧客を訪問するという形が一般的でした。ところが、WEB会議となった場合には、移動が必要なくなりますので、身体障害者の方にとっては、営業という職種に就きやすくなったと言えるでしょう。

また、対人恐怖症などの精神障害を持っている方や、障害の認定を受けていないとしても対人関係を得意としない方にとっても、相手とリアルに対面しないWEB会議や、ビジネスチャットなどのテキストコミュニケーションは、営業の仕事に取り組みやすい環境を生み出しています。

e-スポーツも注目されつつある

スポーツに関しても、パラリンピックをはじめ障害者の方が活躍するフィールドはこれまでも用意されていました。しかし、障害者の方が、健常者の方と同じフィールドで競うということは、現実的に大きなハードルがありました。この点、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉えるe-スポーツは、ITの発達および昨今のコロナ禍で大きな注目を集めています。

たとえば、世界最高峰のモータースポーツであるF1においても、コロナでグランプリが中止になっていた期間、e-スポーツにより代替レースが開催され、世界中のF1ファンの注目を集めました。世間の注目が集まれば、e-スポーツにもスポンサーが付くなど、職業として成り立つ基盤が整いつつあります。そして、e-スポーツには健常者と障害者の壁はありません。

我が国においても、日本初のe-スポーツに特化した就労継続支援B型事業所である「ONEGAME (ワンゲーム)」が2202年6月に群馬県の太田市で立ち上がるなど、障害者×e-スポーツの動きが始まりつつあります。

まとめ

このように、ITの発達は、障害者の方の就労の可能性を大きく広げています。障害者の方がITを活用して、様々なフィールドで活躍できる社会基盤を構築していきたいものです。

 

プロフィール
榊 裕葵(ポライト社会保険労務士法人代表)

大学卒業後、製造業の会社の海外事業室、経営企画室に約8年間勤務。その後、社会保険労務士として独立し、個人事務所を経てポライト社会保険労務士法人に改組。マネージングパートナーに就任。勤務時代の経験も生かしながら、経営全般の分かる社労士として、顧問先の支援や執筆活動に従事している。また、近年は人事労務freee、SmartHR、KING OF TIMEなどHRテクノロジーの普及にも努めている。

主な寄稿先:東洋経済オンライン、シェアーズ・カフェオンライン、創業手帳Web、打刻ファースト、起業サプリジャーナルなど

著書:「日本一わかりやすいHRテクノロジー活用の教科書

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