足の指を強打。骨折するとどうなるのか
足の指をドアや家具の角で強打したり、モノを落として、痛くてしゃがみこんで耐えた経験のある方も多いかと思います。一瞬、「折れたかな?」と悩みませんか?
私は2021年、元日の早朝。足にフライパンを落としてしまいました。26cm、テフロン加工の大きめのフライパンが宙で裏返り、冬用のスリッパや厚手の靴下を履いた左足のつま先に落ちました。痛くてしゃがみこみ、しばらく動けませんでした。
左足の薬指全体にアザができて腫れや痛みも続きそうだったので、もしかしたら折れているかな?とも思いましたが、世は正月元旦。休日診療まで行って折れていなかったら大げさな感じで恥ずかしいし、骨が飛び出てもいないし、なんとなく動くし、眠れるし。休日診療へ行くほどではないと判断してしまいました。
しかし正月明けの4日午後に整形外科を受診して、左足の薬指を骨折していることが判りました。さらに足の指の関節がもともと少ないこと、フライパンを落としたのは利き手の左腕が重度のテニス肘でうまく力が入らないためだと判りました。
足の指を強打してなかなか痛みがとれない時に、この記事が初期の正しい対応や、必要な時に病院を受診するきっかけとなれば嬉しいです。
ざっくり
足を骨折している可能性があるときはどうしたらいいのか
私はフライパンを足に落とした後、しばらくしゃがみこみ足をさすりましたが、出血もなく、台所に立ったままの状態は、それほど辛い痛みではありませんでした。なので1時間くらい台所でやることを済ませてから、ゆっくり歩いてみましたが、結構痛かったです。ベッドで足を投げ出して座って、つま先をよく観察してみると、左足の薬指だけが少し紫色のようになっていました。
私は目の病気で色の表現がうまくできないので、最後のまとめ(文章の下に足の画像あり)という項目の下に、「直後」「半日後」「受診後」の私の足の画像を貼っておきます。アザを見るのが苦手な方は、文章の下をみないようになさってください。ケガの表現の言葉が苦手な方も、最後まで読むかどうか、ご自身で判断なさってくださいね。
骨折から整形外科受診までの3日間
一日目は、湿布を貼って固定して、上から保冷剤を使って足先を冷やして過ごしました。真冬なので、身体は温めたいけれど、左のつま先は冷やさなければ…と迷いながら冷やして、前屈したような変な状態で過ごしました。室内での歩行のみでしたが、掴まりながらスリッパから、かかとを出して引きずって過ごしました。
この段階では、まさか骨折しているとは思っていませんでした。午後には楽になるかと期待していましたが、夕方になっても痛みが続き、薬指の裏まで全体的に、随分と濃い紫色になっているようでした。痛み止めを飲みたいほどの感覚はありませんでしたが、骨折した場合の初期対応の方法と、ネット上にある足の指を骨折した方の画像を検索して確認しました。
骨折した場合の初期対応は、やはり『冷やす・固定・動かさない』が大切でした。同じ箇所を骨折した方の画像は、私の状態とそっくりに見えましたが、折れているかどうかの判断でいわれる、骨のあたりが曲がっているとか、飛び出ている、ということはないようでした。けっこう腫れていて触ってもよくわからないし、薬指一本が動くかどうかを試せませんでした。薬指一本だけが変色しているので、骨折している可能性も完全には否定できず、打撲だとしても、あまり動かさずに冷やして過ごせば早く治るだろうと考えました。
まだまだ動くと痛いので、寝るまえに湿布を貼りなおし、取れないように上からテープを巻いて眠りました。湿布やテープが手元にあったのが、たいへん助かりました。
二日目、足の指の色は濃い紫色のまま、痛みも変わらず。夜中に痛みで起きるかもしれないと思っていましたが、大丈夫でした。しばらく無理して動かなければ、早めに治るかもしれないと思いました。食事の用意は、自分でできました。でも靴を履ける状態ではないのは明らかでした。
午後は指一本にだけシビレがでて、年賀状が来ているかもしれない自宅一階のポストを見に行くことができませんでした。私の自宅はエレベーターなしの3階で、グルテンのアレルギーがあるためにパンやカップラーメン、パスタ類などの保存食もなく、正月明けの4日には階段をおりて八百屋やスーパーへ買い物へ行けるように、三が日は家から出ず大人しく過ごすことにしました。
三日目、夜中に大汗をかいて起きましたが、痛みがひどくて眠れないわけではありませんでした。薬指の色は、紫の幅がせまくなって一本の線のように見えます。
少し楽になった感覚もあり、折れていないだろうと決め込んで、1時間くらいかけて髪をカラーリングし、3日ぶりにゆっくり入浴しました。本当は足や身体をじっくり温める入浴は良くなかったようです。座ったままの状態ならば、普段から自分の身体にある痛みのほうが強い印象で、うっかり普通に足を使おうとしてピリピリした痛みを感じる、の繰り返しでした。
いざ、整形外科受診
四日目の午後、歩いて整形外科まで行きました。自宅の階段を降りた段階で、予想よりも痛くなりました。靴は履けないのでサンダルで出ましたが、つま先が痛いし、歩くバランスのとり方もわからず、産まれたばかりの動物みたいな動きで、途中で何度も休みながら向かいました。病院がとても遠く感じました。
病院を受診することに決めたのは、3日目の夜です。足のことはもちろんですが、それよりもフライパンを落とすまでの経緯で、左の肩から手の痛みが強く、力が入らずにしょっちゅう物を落としてしまうことを、この機会にきちんと診てもらう必要があると考えました。好きなギターも弾けない状態が続いています。
私は道具を使うときは右利きですが、ボタンをかけたり物を取ったり、瓶のフタを開けるなど、無意識の行動では左利きになります。左腕や手が痛くてうまくコントロールできず、力が入れられずに長いこと不便な生活です。右側も少し痛いのですが、常に強い痛みがあるのは左側で、今回も寝ぼけた状態でフライパンを左手で持ち、左足に落としました。
足の指は骨折。関節の数が奇形と判明
病院で経緯を説明したところ、まずは左足を診てもらい、すぐにレントゲンを撮ることになりました。
フライパンを落とした原因と考えられる左手の検査は、さまざまな動きへ負荷を掛けて動かせるかどうかを検査し、レントゲン後に、私に使えそうなお薬も調べたうえで説明を受けることになりました。
レントゲンの結果、左足の薬指を骨折していました。きれいに折れて、一本の影になっていました。10日から2週間で痛みがひいて、最終的には全く痛みは残らないだろうと言われました。その間は薬指を隣の中指にテープで固定して過ごすことになりました。
さらに私の左足の薬指と小指には、関節が一つしかないといわれました。歩行に問題はなく、進化か退化かわからないけれど、たまに居るそうです。通常の第一関節の位置を折ったので、そこに関節があればクッション性もあり折れなかったかもしれません。日本人には2つの関節が多いそうですが、もともと人間の足指の関節は、3つあったそうです。
手の痛みの原因は重度のテニス肘
手の力が入りにくかったり、腕が重ダルくなるのは「テニス肘」が原因だといわれました。テニス肘の正式名称は「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」といいます。手首に負担がかかる動作を行った時、肘の外側から前腕(肘から手首の部分)にかけて痛みが起こる症状のことです。腕を酷使することで、腱(けん)に過度の負担がかかり、細かい亀裂や炎症が起きて痛みが起こると考えられています。
まずは神経に効くお薬を飲みながら、手首の使い方を矯正することになりました。テニスはしたことがないのですが、ピアノ、バレエ、マーチングバンドでパーカッションや指揮、さらにギター、大型バイク、タイプライターからのPC作業…と、思い返せば手首や腕を酷使してきた人生でした。関節が柔らかい方なので、手首のスナップが効いて楽器の演奏には良かったのかもしれませんが、度が過ぎたようです。今回は左側が重度とのことですが、以前右手はギターの練習をし過ぎたためか、ガングリオンが出来たこともあります。子供の頃に、私へはゲームのやりすぎを厳しく注意していた母親が、深夜に隠れて一人でスーパーマリオをやり続け、腱鞘炎(けんしょうえん)になったことがありました。夢中になると時間を忘れてしまうのは、血筋かもしれません。
足指を骨折して学んだこと
私はさっそく、室内でも足をしっかり保護できるスリッパを履いて過ごすことにしました。
普段からめまいもや痛みもあり、指先を家具にぶつけたり、物を落としやすいし、足がむくみやすいので、ワンサイズ大きいクロックスをネットで買いなおして、いまは室内でも足先を保護しながら生活しています。以前も室内でクロックスを履いていたのですが、足のむくみでジャストサイズがキツくなることが多く、つい年末に古くなったクロックスを処分したばかりでした。
まとめ(文章の下に足の画像あり)
今回足指を骨折したことで、不便も多いですが良かった点もたくさんあります。
手の痛みや物を落としやすいことは、長いこと何人かの医師に相談してきました。その間、「レントゲンには異常がない」、「筋肉の病気だと思うけど投薬が難しい薬の量を使用しているから様子見」、「運動が不足しているからでは?もっと動かして」などといわれてきました。
今回足指を骨折したことで、長年悩んでいた手の治療を受けることができるようになったこと、ハッキリと対応や対策をとれること、それは「何もできない」という状態と比べたら、とてもありがたいことなのです。日常生活ももちろんですが、またギターも弾けるようになりたいのです。
友人たちに話すと全員大爆笑して、「さすが!」と言ってくれて、なんだかみんな明るくてダークで素敵な人たちだと再確認できました。食料の買い物はネットスーパーを利用しています。配達の方に「足をケガしたので本当に助かります」と伝えたら、「そう言っていただけると僕たちもやりがいがあります!」と言ってくれたのも、心が通う素敵な経験でした。そして足が不自由だと、どのような生活を強いられるのかも短期間ですが経験していて、世の中の不便な点も、少しだけですが理解が深まる機会になりました。なんでもネットで買い物ができるのは、本当に助かっています。
順調にいけば完全に骨がつくのは一ヶ月半後、最初の一ヶ月は骨がズレないように固定して生活する予定です。同じ場所を再度骨折しないように、注意して生活するようにいわれています。いまは15日目で、少しだけ歩行は楽になっています。テニス肘は神経に効くお薬の量を調整しながら、治療しています。
こちらの下に、私が足の指を骨折した際のアザの変化の画像を貼ります。人それぞれ、色や腫れ方は違うと思いますが、同じようなケガをされた時になんとなく目安になるかと思います。(他の指先が腫れているのは、もともと浮腫がでやすいからです)
ケガをしないのが何よりですが、みなさんも身体を強打して、痛みがなかなかとれない経験があるかもしれません。その際は早めに冷やしてください。それでも何日か歩くことや動かすことが難しい場合は、受診が必要かもしれません。