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サイレントマジョリティ・ノイジーマイノリティ、炎上が語るもの

炎上とは、特定のブログにアクセスや書き込みが集中したり、そのブログを管理するサーバーが遅くなったりパンクしたりする現象のことをいいます。

サイレントマジョリティを直訳すれば「静かな多数派」、ノイジーマイノリティは「騒がしい少数派」。炎上はつまり、特定の少数派によって起こされるものです。書き込みの大部分は限られた少人数による連続投稿であることが多いのです。

実際に炎上に参加したことのある人は全体の約1%であり、ごく少数の人が複数回にわたって、書き込みを繰り返しているのです。

Facebookなどが普及し、実名で投稿する文化が広がり始めていますが、炎上は止む様子を見せません。

インターネットの大きな魅力は、誰でも自由に発信できるところにあります。しかし、炎上などの過剰な反応を恐れて控えめな発言に終始すれば、せっかくの特徴が生かされません。生産的な話し合いは成されず、オンラインでもオフラインでも、有益な話でさえ炎上に阻まれます。ネット上だけでなく、講演会なども炎上のネタにされ、発言の一部を都合よく引用され炎上に至るのです。

さらに、個人のブログに限定されず、マスメディアも炎上を恐れて無難な発信に留まっている状態です。

マスメディアの人は非常に怖がっていますよね。あるテレビ局の人が炎上についておっしゃっていたのですが、「若手はあくまで一意見だと思っているけれど、上の人がものすごく気にする」ようです。そのため、結局炎上を避けた中庸的なものしかできなくなる。まさに「表現の萎縮」です。

サイレントマジョリティの声が必要です。多数派の意見も声に出し、相反する意見を交わし合うことでマジョリティ、マイノリティの区別をなくし、安心してアイデアを生かすことのできる議論の場が必要ではないでしょうか。

炎上という現象は、自己表現したい人が大勢いるのだという期待でもあります。そのエネルギーを、どうか生産的なアイデアとして生かしてほしいのです。

特集:サイレントマジョリティ/ノイジーマイノリティ

via:SYNODOS

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