謎の国番号からの国際電話 出ると意味不明な中国語のアナウンスが
9月の半ばのこと。出勤前に電話がありました。電話番号は非通知。私は基本的に知らない番号や非通知設定、公衆電話からの着信にも応答することにしています。大抵は向こうのトラブルなどの理由で携帯が使えない場合が多いからです。このときも、誰かが料金未納で止められたか、壊してしまったのだろうと思い気軽に出てしまいました。
中国語のアナウンスと偽装電話番号
出てから「はい、〇〇です」と名乗ると、いかにも録音臭い女性の声で中国語のアナウンスが流れてきました。「なんじゃい、これは?」気味が悪いので途中で切りましたが、その日の夕方、またかかってきました。内容は多分同じ。
大学の第2外国語が朝鮮語だったので、韓国語なら電話の受け答えくらいはできるのですが、中国語はさっぱり。電話を切って着信履歴を見ると、+832845*****でしたが、はて? +83ってどこ? 最初の2桁は国番号、アメリカは1,日本なら81,韓国なら82、中国は86と決まっています。でも83は調べてもどこの国にも割り当てられていません。
気色悪いので試しに公衆電話でかけてみました。国番号が存在しないので、かかるはずがありません。ますます気味が悪くなって、この番号と番号非通知は迷惑番号として着信拒否に設定しました。
存在しない国番号からの電話は非常に危険
中国人に知り合いがいないため、中国語圏から電話がかかって来るはずがありませんし、わざわざ番号を偽装して私の番号をピンポイントで狙って来たとも考えにくく、RDD(Random digit dialing)で無作為に抽出した番号にコンピュータを使って片っ端からかけているのだろうと思います。じゃ、誰がなんのためにこういういうことをやっているのか? おそらくですが、生きた番号を探しているだろうと思います。
RDDは無作為に番号を出力しますから、空き番号も相当出てきます。これの選別を人間がやると相当の手間と人件費がかかります。コンピュータなら初期投資と電話代、電気代だけですみますから、コストは人一人雇うより安く付きます。昼夜問わず勝手に生きた番号を探してくれるので、手間はほとんどかかりません。そのデータを第三者に売っている業者があるのではないかと私は考えます。
中国の通販業者に売っても日本語が堪能な店員がいるか、電話専門の社員を雇わなければ意味がありません。最大の顧客は日本の保険代理店や通販業者でしょう。保険代理店にしても通販業者にしても、新規の顧客情報はカラなんです。わかっているのは電話番号だけ。顧客情報はネットのアンケートに答えた人のみ、50%くらいの顧客情報はわからないので一人45分の説得時間の内に名前や仕事、大まかな居住地を話してもらうよう促すことになります。これをいかに短時間で聞き出すかはFPの腕次第ということになりましょうか。
話が脱線しましたが、+83という存在しない国番号からの電話は非常に危険だと思います。うっかり出ると、番号からSMSのアドレスがわかりますから、怪しげなアプリを送りつけられたり、個人情報を抜かれたりロクなことがありません。
これは注意したいですね!
「+83」「+422」謎の番号から着信 その狙いは? #SmartNews https://t.co/vGYotUcY0C
— あをる📱Galaxy Members活動中🌠 (@aworu_s) September 29, 2020
明らかな詐欺電話
410万円も盗られた人もいるそうです。中国人か中国語がわかる人じゃないと引っかからないとは思いますが、英語や日本語が話せる仲間がいるグループかもしれないので、海外に住む知り合いの番号は電話帳に登録し、心当たりのない国際電話や、存在しない識別番号には出ないように、またかけ直したりはしないようにしましょう。