マスクのパニック買いはやめよう
1月の末から風邪を引いて2週間寝込みました。主な症状は激しい咳と発熱。備蓄のマスクが残り少なくなったので近所のドラッグストアに買いに行くと品切れ。コンビニでも品切れ、みんながパニック(あるいは集団ヒステリー)を起こして買い占めに走った結果です。
4回め !? のパニック買い
私は今回を合わせて少なくとも4回パニック買いを覚えています。
1回目は第1次オイルショック、トイレットペーパー騒動です。2回目もオイルショック、ガソリンスタンドが日曜一斉休業したため、当番店前には車の長い列ができ、同時にガソリン価格が目玉が飛び出すほど高騰しました。
3回目は覚えている人も多いと思いますが、1993年(平成5年)の「平成の米騒動」です。このときには「米(新米)がない」だけで古米や古々米でしのげたのに、数万トンの備蓄米が一夜にして食糧倉庫から消えるという奇っ怪な「事件」も起きました。
そして今回のマスク騒動。以前のパニックと違うのは、必要以上に買い占めて余剰分をNetで高額を提示して売買する、いわゆる転売厨がマスク不足に拍車をかけている点です。コンビニで1箱500円が転売目的で買われ、Netで3000円とか5000円で売られています。
肺炎の影に隠れた怖いもの
ニュースでは毎日「船から」何10人の陽性患者が出た、武漢では死者が1000人を超えたと報道していますが、その影で報道されなくなった病気があります。インフルエンザですね。例年では今がピーク。患者は日本国内だけでも数10万人、直接原因の死者1万人超の病気が今年だけないなんてありえません。
私達が普段ドラッグストアやコンビニで買うマスクの性能を調べてみました。代表的なもので、「PM2.5カット」というのがありますが、目が粗すぎて花粉や細菌より小さいウイルスに対しては2枚重ねにでもしない限り対抗性能はないようです。
今回の騒動で調べた範囲では「N95」という規格のマスクが防御用としては最優秀のようですが、1枚900円という恐ろしい値段が(パニック買いに乗じた値段だと思います)ついていました。
これから花粉のシーズンですから、マスクをするなとも言えないですし、そうかと言って生産が安定しても値段が元に戻る保証もありません。
また、健康な人がマスクをしても意味がないという医学者もいます。マスクは実際に細菌やウイルスを持った人がくしゃみや咳で細菌やウイルスの飛散を抑えることはできても防御はできないというのが根拠で、完全に防御するにはサリンなどの対BC兵器戦用ガスマスクが必要だと言われています。
ま、普通以上の防御力を持とうと思うなら、普通のプリーツタイプの上に立体型のマスクを被るしかないでしょうね。かっこ悪いし、それなりのコストもかかりますが。
手を洗おう
マスクはアメリカでも不足気味のようで、CDC(アメリカ疾病予防センター)では「健康な人はマスクをせず、手洗いをしっかりやって、清潔を保ち、むやみに顔や目、口、鼻を触らない」と呼びかけています。これは日本でも励行すべき基本的な行動ですが、不安な人は着ている衣類をすぐ洗濯に回してシャワーを浴びるというのも、花粉やウイルスの有効な感染防止になるでしょう。