開業後、口コミ等でも広まることの多いカウンセラーですが、その他まずは露出することもポイントのひとつです。他にもカウンセラーにとって、リスクもつきものです。注意点等についてご紹介します。
ざっくり
カウンセラーとしての広報活動、いろいろな広告方法について
新聞やフリーペーパーの広告欄・インターネットのホームページ・電車の中吊り広告など、まずは多くの人の目に触れる機会を作るのも第一歩だと思います。
まずは色々な広告方法を知り、広告費用と資金や目的を考慮した方法を選びましょう。他のカウンセリングルームの広告方法を参考にしてみたり、一生懸命考えたコンセプトやカウンセリングルームの雰囲気が伝わるような広告を作ってみてはいかがでしょうか。
中でも、一番ローコストで効率が良い広告はが何かご存知ですか?やはり、来談してくださったクライエントからのクチコミや紹介です!自然と口コミが広まっていくような、クライアントにとって安心できるような場所の提供を目指していきたいと思います。
予約方法を考えてみよう!
カンセリングを受ける際、クライエントにとって「予約のしやすさ」は重要なところです。
- どのような予約方法があるのか分かりやすく書いておきましょう。
- 予約する際に必要な情報の記入事項を作成しておきましょう。
- 面接の注意事項は必ず目を通してもらえるような工夫をしましょう。
予約前に聞いておきたいことの中には、予約者の氏名・クライエントの氏名・相談に来るのは誰か?などがあると思います。初回面接の時間・料金設定など、説明しておきたいことはしっかりと明記しておくことも忘れずに。
開業後のカウンセリング料金はどう決める?
カウンセリングの価格設定をする時は、カウンセリング料金だけではなくクライエントに伝える内容も考えていかなければなりません。例えば、キャンセルや遅刻した時の支払いについての説明・個人のみのカウンセリング料金・2人以上で行う(家族やカップルなど)場合のカウンセリング料金など細かく設定しておかなければ誤解が生じてしまいます。
誤解・勘違いを招かないためにも、開業後の注意点を理解しておきましょう。やはり「導入時のクライエントの心情」が一番大切だと思います。例えば、夫の浮気・息子の不登校・娘のいじめなど複数の悩みを抱えるクライエントがいでも、一度に複数の悩みを扱うのは難しいものです。
扱う問題・順番などはクライエントと話し合いながら優先順位を決めでカウンセリングを開始しましょう。
- 主訴を明確にする
- 終始への目標を決める
- 関係を明確にしておく
主訴が定まらない時は状況を整理していくことが大事です。深い悩みを抱えているクライエントは主訴が定まらないこともあります。そういう時は一緒に話を整理しながら何が主訴なのかをお互い確認していきましょう。
また、クライエントの中には、カウンセラーが一瞬で問題解決出来る方法を教えてくれると勘違いしている方もいます。一緒に問題解決していくために目標を一緒に決めていきましょう!
お互い協力し合う関係が作れるように。カウンセラーとクライエントの関係は対等です。カウンセラーが一方的にアドバイスするのではなく協力して問題解決していく関係性をクライエントに理解してもらいましょう!
信頼関係を築く過程
まず、信頼関係(ラポール)を築くことの必要性について紹介します。信頼関係が築けるようになると、安心感を抱くことができ、気持ちの余裕が生じます。それにより問題に取り組む意欲も高まるでしょう。
クライエントとカウンセラーが安全で守られた枠組みの中でカウンセリングをするための約束の取り交わし「契約」を行う事もポイントです。
面接時間以外に会わない:カウンセラーの身の安全が守られ、他のクライエントに迷惑がかからないというメリットもあります。また、クライエントにとってはカウンセリング時間の重要性が理解でき犯罪を防ぐことも出来ます。
守秘義務が守られる契約:カウンセラーにとっては率直な思いを知ることができ、クライエントの理解が深まります。クライエントにとっては安心して率直な思いを語ることができます。
クライエントとカウンセラーにとって安全で守られた枠組みが完成し、信頼関係もますます深まっていくのではないかと思います。
メモを取る時と取らない時の比較
これはカウンセリングに限ったことではありませんが、「メモの取り方」って意外と重要だったりします。メモを取らない方が、語りの内容以外(表情・語りの意味)の情報にも注目できるとされています。語りの内容以外の情報も敏感に感じ取れるようにメモを取らないことに慣れていくことも重要ですが、内容の振り返りや忘れないために上手にメモが取れるようになると良いですね。
記録の保管方法や情報の保護について
カウンセリングを総合的に見るには、所見の記録し振り返り変化や流れをつかむことが大事です。過去のカウンセリングの記録も振り返り変化や流れを把握していきましょう。では、所見を保管する時の注意点や記録・活用方法はどうでしょうか。
カウンセリングを終えたあとは所見を作成します。作成するだけにとどまらず「活用」することが重要です。
所見に記載する内容としては以下の他に気づいたことがあれば記載しておくことも忘れずに。
- クライエント臨床像(服装・表情・声など)
- カウンセリング内容(クライエント・カウンセラーの語りなど)
- 所感(カウンセリングを終えての感想)
所見の保管はカウンセラーの責任です。「カウンセラーとしてクライエントを守るんだ」という意識を常に持ちましょう!
所見保管のリスクとしては、臨床像や語りの内容を記載するだけに個人情報が漏れた時に守秘義務違反となる事です。対処法としては、イニシャルや番号など個人の特定が難しい記録にしておくのも良いかもしれませんね。
誰でも見れる場所に保管することで他人が目にするリスクもあり、デスクトップ保存の場合も他人が目にしすやすくウィルス感染や情報漏えいも気をつけなければなりません。保管場所の対処法としては、鍵つきの保管庫に保管したり容易に見られないところに保管する事が重要です。
パソコン保存の場合は、デスクトップやUSBメモリに記録せず作成したら印刷しデータは消去するという方法も検討していきましょう。
今回は、主に注意点やリスク等について紹介していきました。しっかりと意識し活動していけるよう頑張ります。少し長くなりましたので、また続きは第106話その2に続かせて頂きます。