今週は、心理学の歴史から始まり、学派・海外の心理学者・心理療法についてなどなど、様々心理学に関する基礎知識を学びました。
2 心理学の歴史
- 心理学→「人の心の動き・人や動物の行動を研究する学問の事」
一番最初に人の心を理論的に考えて読み解こうと試みたのは「アリストテレス」だと言われています。
アリストテレスの著書「霊魂論」→感覚・記憶・睡眠のこと等、現在心理学の発展に通じる事柄が記載されています。
その後、心理学の父といわれる「ヴィルヘルム・ヴント」です。1879年に世界初の「心理学実験室」を開設。
ヴントは刺激を与えてそれに対してどう意識したかに注目し心の「構成要素」を明らかにしました。人間の「意識」→「構成主義心理学」
同時代にヴントのと考え方とは違う方法で、哲学者の「ジュン・ジョーイ」・心理学者「ウィリアム・ジョームズ」が「機能主義心理学」を発展。
「機能主義心理学」→意識とは一連の流れとして捉えその流れに注目する。
構成主義心理学・機能主義心理学によって心理学の礎ができた後、行動を対象として捉える「行動心理学」・全体像を重視する「ケシュタルト心理学」・無意識を重視する「精神分析」等は現在心理学の源流となった。
1960年代以降は、情報処理過程に焦点を当てた「認知心理学」が勢力を強める。
2019年6月19日(水)
3 現在心理学を支える3つの学派
- 認知心理学→人間の認知の過程に着目した学派
- 人間心理学(来談者中心療法)→自分で問題解決出来るように成長を支える学派
- 新行動主義心理学→人間の「行動」に着目した学派
※新行動主義心理学は目に見えない心の問題を目に見える形で研究する方法を編み出した事により医学・教育などの他学派からの信頼を得る事が出来るようになりました。
4 海外の心理学者
◎精神分析を打ち立てたフロイト
「意識」→特別注意しなくても簡単に意識出来る。「前意識」→注意すれば意識出来る。「無意識」→本人には自覚されていない。
人間の心は「意識」「前意識」「無意識」の3層から成り立っている。
◎分析心理学理論を打ち立てたユング
外向的思考→社会適応力が強い。内向的思考→自分の信念・内面に執着する。外向的感覚→五感を使って現実的な外界をキャッチ。内向的感覚→内面の感情的なイメージキャッチ。
外向的感情→他人の感情を読み自分をコントロール出来る。内向的感情→内面的に感情をたぎらせる。外向的直観→常に可能性を狙うチャレンジャー。内向的直観→内面的な素質を開花する力を持っている。
人間の深層心理を研究しカテゴリー化した。
◎来談者中心療法を打ち立てたロジャース
「受容」「共感的理解」「自己一致」のカウンセラーの態度により、クライエントの心の問題の改善につながる。
個人のパーソナリティの成長に着目し人間には本自然な成長能力があると信じた。
2019年6月20日(木)
5 日本独自の心理療法
◎森田療法
森田療法の構成
- 第1期(絶対臥褥期)→日常生活から離れ、整理活動以外は一切の活動を制限し寝ているように促す。
- 第2期(軽作業期)→臥褥時間を7〜8時間程度に縮小し、それ以外は軽作業を促す。
- 第3期(重作業期)→睡眠時間以外は必ず何かを指示し、少しずつ重い作業に移していく。
- 第4期(退院準備期)→日常生活に戻れるように生活リズムを整え、自己洞察を深める。
※森田療法のカギは、クライエント自らが心から「治りたい」という意思を持たなければ治療の過程で脱落しやすい。
2019年6月21日(金)
◎内観療法
内観療法の構成
- 集中内観(静かな部屋に1週間こもり外観とのやり取りを制限し自分と関わりの深い他者に対して自分がどうであったか調べる)(してもらったこと・して返したこと・迷惑をかけたこと)
- 日常内観(集中内観終了後、毎日一定期間、自分を調べていき集中内観で得られた効果を維持させていく) (他者に感謝する気持ちや自分の行動を反省することで・・・。自分がどうあるべきか悟る)