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2024/3/10:フリーペーパーvol.96発刊!

ロービジョン・ディスクレシアでも読みやすい「ユニバーサルデザイン」フォントが登場!

情報通信技術(ICT)が発展した今、現代人にとってスマホやタブレットは生活に欠かせない重要なツールとなっています。

ICT

情報通信技術。information and communication technologyの略称である。2000年代前半まではIT(information technology)がほぼ同一の意味で使われてきたが、国際的にはICTが広く使われており、日本でもICTが併用されるようになった。

私もスマホはなかなか手放す事ができず、気づいたら何かしらスマホで検索しています。

まだ20代ですが、老眼になるのもきっと早いんだろうなと思いつつ…(苦笑)。
「スマホ老眼」というものも実際あるそうなので、皆さんもスマホやPC、タブレットの見すぎにはくれぐれもお気を付けください。

https://twitter.com/Cendrillon_0101/status/767155562479968256

そうした情報社会の発展に伴い、教育の現場でも教科書がデジタル化されるなど、まだ一部ではありますが、ICTとの連携が急激に進み始めています。
今までは何冊も持ち歩かなければならなかった教科書がタブレット1台で済むというのは、確かにとても便利です。

今からの時代、増えていくであろうこれらのデジタル教科書等の教材向けに、フォント(書体)メーカーで有名なモリサワのグループ会社であるタイプバンク社がロービジョン(弱視)やディスレクシア(読み書き障害)といった障害を抱えている方でも読みやすいフォント、「UDデジタル教科書体」を発表しました。

ロービジョン (low vision) とは、視機能が弱く、矯正もできない状態。それにより日常生活や就労などの場で不自由を強いられる、従来は弱視、または低視力と呼ばれた状態、またはその人のことである。全盲ではない。「見えにくい人」とも呼ばれる。現在でも社会的弱視、教育的弱視とも呼ばれ、弱視者と呼ぶ場合は、現状ではロービジョン者とほぼ同義。視覚障害である。

ディスレクシアは、)学習障害の一種で、知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害である。顕著な例では数字の「7」と「seven」を同一のものとして理解が出来なかったり、文字がひっくり返って記憶されたりして正確に覚えられない、など様々な例がある。アメリカでは2割近くの人々が何らかの形で読字障害に関わる症状を持つという調査結果もある。

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画像引用:株式会社タイプバンク

このフォントは、学習指導要領に準拠しており、デジタル教科書や電子黒板をはじめとした情報通信技術(ICT)教育の現場に効果的なユニバーサルデザイン書体となっています。
今年度から施工された「障害者差別解消法」に基づき、設計されたのだとか。

このフォントの大きな特徴としては、書き方の方向や点・ハライの形状を保ちながらも、太さの強弱を抑え、ロービジョン(弱視)・ディスレクシア(読み書き障害)に配慮したデザインとなっています。

デザインについて

・筆書きの楷書ではなく硬筆やサインペンを意識し、手の動きを重視した教科書体です。
・書き方の方向や点・ハライの形状を保ちながらも、太さの強弱を抑えたデザインで、ロービジョン(弱視)、ディスレクシア(読み書き障害)に配慮しました。
・明朝体・ゴシック体などの従来の学参字形(※)ではなく、教科書の現場に準じた書写に近い骨格にしました。

※学参字形:既存の書体をベースに、常用漢字表の範囲内で学習指導要領に準拠した字形に変えたもの。

確かに、太さの強弱の強い明朝体なんかは、ロービジョン・ディスクレシアを抱える人にとっては読みにくいのかもしれません。

一方、このユニバーサルフォントは明朝体でもなくゴシック体でもないオリジナルの形というのがポイントです。

字体・字形について

・学習指導要領に基づいた字体・字形を採用しています。
・各教科書体メーカの教科書と書写を調査した上で、より一般的な字形を定めました。
・同じ部首や同系列の構成要素を持つ漢字字形をルール化し、バラツキを無くすことによって、ひとつの書体としてのデザインを統一しました。

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画像引用:ICT教科書ニュース

文字1つ1つのフォントに関しても、このような配慮があるとロービジョンやディスレクシアなどの障害の有無に限らず、健常者と同じ環境で一緒に学習ができるようになるのではないでしょうか?
健常者の目から見ても、優しい雰囲気のある字形でありながら、はらいやハネもはっきり表現されていて、とても読みやすいように感じます。

でも、「本当に誰にでも読みやすい字なの?」と思いませんか?
しかし、見やすさの検証も実際に行われているのです。

UDフォント作成の経験豊富なデザイナーの判断に加えて、特別支援教育に携わる教員や拡大写本ボランティア等のヒアリングに基づいて、デザインの原案を作成し、ロービジョン(弱視)研究の第一人者 中野泰志教授によるユーザ評価に基づき、デザインをスパイラルアップしました。ユーザ評価では、多様な弱視の見え方をシミュレートした実験に始まり、弱視の高校生や成人、教員等に実験や調査を実施。延べ241人から得られたエビデンス(科学的根拠)を収集。

大学の教授や特別支援教育に関わる教員、拡大写本ボランティアなどの協力も得て、デザインが作られ、弱視の高校生や成人、教員などに実証実験を行うなど科学的な検証を何度も行った上で、読みやすいフォントに仕上がっているということはとても安心ですね。

さらに、読書のしやすさについてのアンケート調査では、他の種類の教科書体4種類と比べてみても、「UDデジタル教科書体」が読むのに最も適しているフォントということが分かったそうです。

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画像引用:株式会社タイプバンク

 

この誰でも読みやすい「ユニバーサルデザイン」フォントがもっと広くより多くの人に知られるようになり、特別支援教育の質の向上にも大きく貢献できるといいですね。

通信教育で有名なあのベネッセも、デジタル教材に今回のこのフォントを採用しているということで、これはいっそう期待したいところです。

私たちは当たり前に読むことのできるフォント、見えにくい人にとっては小さな文字から大きく世界が変わるんです。たかがフォント、されどフォント。恐るべし!!

https://www.typebank.co.jp/feature/uddkyo/

via:株式会社タイプバンク

モリサワがICT教育向け「UDデジタル教科書体」を発表

via:ICT教育ニュース

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