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2019.01.10:フリーペーパーVol.34発刊!

119番のバリアフリー化「Net119緊急通報システム」

聴覚や発話に障害がある方が119番通報しやすいシステム

「聴力に障害がある」「音声の聞き取りが難しい」「音声の発声に障害がある」「発声が難しい」方がサービス対象の「Net119緊急通報システム」。音声による119番通報が困難な方が、消防への通報を行えるようにするシステムです。東京都では島しょ部と一部地域を除いて、ほぼ全域で導入されています。

「Net119緊急通報システム」とは?

「Net119緊急通報システム」とは、音声による119番通報が難しい方が、円滑に消防へ通報できるシステムです。スマートフォンや携帯電話のインターネット機能を使って、簡単な画面操作で119番通報が可能になります。GPSによる位置情報を利用しているので、外出先でも通報した方の居場所を把握しやすくなっています。また、チャット形式で消防指令センターと文字による対話が可能とのことです。

「Net119緊急通報システム」を利用するには、利用登録申請が必要です。登録方法などに関しては、各消防本部にお問い合わせください。

「Net119緊急通報システム」の通報手順

「Net119緊急通報システム」の通報手順は、こんな感じです。

  1. 「救急」か「火事」かどちらかをクリック。
  2. 「自宅」か「外出先」かどちらかを、また、「よく行く場所」を登録している場合はそこをクリック(「自宅」と「よく行く場所」に関しては事前登録した住所情報を、その他の場所はGPSを用います)。
  3. 決定をクリック。

以上で通報完了です!

「Net119緊急通報システム」導入 約20%

119番のバリアフリー化は、徐々に進んでいます。全国に728ある消防本部のうち、142本部が「Net119緊急通報システム」を導入済みです。また、2020年度末までには444本部が導入する予定(現在導入している消防本部を含めての数です)になっています。電話での119番通報が難しい方のもしものために、できるだけ多くの地域で導入されるといいですね。

東京では

2018年6月30日現在「Net119緊急通報システム」は、東京都において稲城市と島しょ部のみが未導入、その他の地域は導入済みです。稲城市においても、2020年度末までには導入するとのことなので、島しょ部を除く東京全域が119番のバリアフリー化を完了することになります。

九州では

一方、九州においては、導入が進んでいない現状があります。現在、沖縄・鹿児島・宮崎・大分・佐賀の5県は導入している地域が0です。熊本・長崎・福岡では、以下の地域でのみ導入しています。

  • 熊本:宇土市・宇城市・美里町
  • 長崎:大村市・諫早市・雲仙市・島原市・南島原市
  • 福岡:みやこ町・築上町・豊前町・上毛町・吉富町


誰かの安心・安全のために必要不可欠なものに対する地域差は、できるだけなくして欲しいという思いがあります。

緊急通報システムの比較

これまでは、音声による119番が難しい方の緊急通報システムとして、「FAX119」と「メール119」がありました。「Net119」を含めた3つのサービスを簡単に比較してみますと…

  • 自宅からの通報なら「FAX119」「メール119」「Net119」ともに可能です。
  • 外出先からだと「メール119」「Net119」は使えますが、「FAX119」は使えません。
  • 位置情報(GPS)付きの情報は「Net119」のみです。

119番通報する場面はいつどこで起こるかわからないので、「Net119緊急通報システム」を多くの地域で導入できることを望みます。

「Net119緊急通報システム」の普及とともに

聴覚障害をもっている方は、日本で推定550万人といわれています。WHO(世界保健機構)は、高齢者人口の増大などで世界的に聴覚障害で苦しむ人が増えていると警告を出しています。日本でも、まだまだ、聞こえに不安を持つ人が増えていくと考えていった方がいいでしょう。

聴覚障害で550万人、これに言語障害の方を含めるとかなり多く人が、電話による通報が難しいと考えられます。私の母も、脳内出血による後遺症で言語に障害が残り、母の姉妹としか電話をしようとはしません。電話での119番通報は厳しいでしょう。でも「Net119緊急通報システム」なら、選択するのみなので通報はできそうです。

聴覚や発話に不安のある方の、もしものための「Net119緊急通報システム」。各消防本部にはできるだけ早い導入とともに、自治体や住民と連携し、災害弱者の把握にも力を入れていただければありがたいなと思います。