近年急増傾向にあると言われている「発達障害」。子どもだけではなく、大人のADHDにも注目が集まっています。
ところで、あなたはこんな言葉で叱られた経験はありませんか?
「やる気がないなら帰れ!」「やる気がないならやめちまえぇぇぇ!」
後輩や部下を叱咤する際のド定番フレーズですね。ちなみに私はこの言葉と共に怒鳴られた経験があります。怒鳴られている同僚を見かけた事もありますし、何度かこのフレーズに立ち会った経験がありますが、一度だけとても驚いた事がありました。
「やる気がないので帰ります」と言い放ち、帰った彼。
このド定番フレーズ「やる気がないなら帰れ!」に対するド定番な答えといえば…
「やる気がないなら帰れ」
「やる気はあります」
「ならなぜそのような態度なのだ、俺にはやる気が感じられん」
「はい、申し訳ありませんでした。以後気をつけます」
までが定型のやりとりなので、パターンを叩き込めばクリアできる問題では。— 糸畑要 (@boreford) August 16, 2016
当然こうなると思っていただけに、聞いていた人たちも怒鳴った本人も驚いていました。
「やる気ないなら帰れって言われたんだから帰っただけじゃん」といった、ゆとり発言はひとまず置いておきましょう。
「やる気がないなら帰れ」って言葉、いままで、「やる気がないなら、家に返って休んでちゃんとモチベーション上げて来い」というかなりホワイトでやさしい言葉だと思っていたけど、そうじゃなかったの?? マジで? みんななんだと思ってたの?
— はなだのぶかず@lispフレンズ(ボドゲ勢ボドゲプレイヤー) (@nobkz) August 14, 2016
ところで、この言葉が「発達障害」と何の関係があるのか。
今、とあるネットへの投稿が話題になっています。
子供が担任から「やる気が無いなら帰れ」と言われて帰ってきてしまったと悩む母親の投稿です。
先日、支援級の登校日で、次男は担任からやる気が無いなら帰れ、と言われて帰ってきてしまった。
やる気はなかったからと本人談。
これ、ずっと考えてる。
やる気が無いなら帰れと言われても帰ったらダメなんだよ、と本人に教えるべきなんだろうか。
発達障害と一言でいっても、その特徴はさまざま。
多動性障害(ADHD)・広汎性発達障害(PDD)・自閉症スペクトラム障害・高機能自閉症(アスペルガー症候群)などいくつかの診断に分かれます。
ただ、近年増えているとされる「大人の発達障害」についても、この投稿の子どものように、言われた言葉をそのまま真に受けてしまったり、いわゆるニュアンスを汲めず”空気が読めない”という特徴が目立ってきているようです。
ちなみに「発達障害の人のビジネススキル講座」という本には「社交辞令(思ったことをストレートに言わない)は仕事をうまくすすめるために必要です」とズバリ書いていて、「ビジネススキルとして社交辞令があるんですよ、給料にも影響しますよ、と身もふたもないことを書いていて好感を受ける
— くらげ@耳の悪いADHDのオッサン (@kurage313book) August 14, 2016
別に発達障害児に限らないけど「世界の半分は嘘と建前で円滑にまわっている」というのはどうやって伝えればいいんだろうなぁ。俺自身はどうやって気づいていったのかも覚えてないけども。
— くらげ@耳の悪いADHDのオッサン (@kurage313book) August 14, 2016
確かに、働いていく上ではビジネススキルとしての社交辞令は欠かせない。「嘘や建前」も重要。
今、そんな「空気を読む」を伝える難しさに悩んでいる人が多いようです。コミュ力を求められる大人社会、空気が読めない人が目立つのは仕方がないことなのかもしれません。これが「大人の発達障害」が目立ってきた理由のひとつでもあるのでしょう。
ただ、今どき「やる気が無いなら帰れ」なんて言う上司もいなければ、そういう面倒臭いやりとりを要求されるからやる気がなくなるんじゃボケェ!という気持ちもわかります(笑)
きっと世の中には「必要な汲む理不尽」もあるわけで、そこからあえて逃げることのできる人には「空気を読む」意味は伝わるのでしょう。
では、そんな理不尽から逃れらない・真に受けてしまう人に「空気を読む意味」は、はたしてどう伝えたらいいのでしょうか。そもそも伝えるという事が違っているような気もしますが、どうなのでしょう。
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