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芸術にバリアはなくても、バリアを感じる展示方法

芸術は秋だけのものではない!

この夏、美術館やギャラリーでも大きな催しが企画されていました。
友人たちと年間スケジュールを見ながら観に行く計画を立て、春から楽しみにしていました!
しかし、実際に行ってみて気になることが…。

展示物、高くなっていませんか?

最近、展覧会へ行って驚くことがあります。
それは展示物の高さ
立っている大人が腰を落とすことなく見える高さに、作品が展示されていることが多くなったように感じるのです。
そのため、絵画などは細かい部分がどうしても見えず、光が反射して作品自体が見えないこともしばしば。
車椅子で移動しては立ち止まり、見上げたり伸び上がったりを繰り返すため、正直疲れます。
クリアケースに入った展示物にいたっては、ほとんどが見えません。
誰かと出掛けても「どんなものが描かれている?どんなポーズをしている?何が入ってるの?」と質問ばかり。
以前はそこまで気になることはなく、クリアケースの展示物は天井に反射したものを見て楽しむことができました。
いまは高さが変わったため、天井部分もよく見えなくなりました。

高さのある展示には理由があったのです!

そう思って調べてみると、展示物の高さが変わったことはないようです。
絵画の場合は、絵の中心が床から145~150cmがほとんどだそう。
また、クリアケースはハイケースや覗きケースと呼ばれているようです。
大きな展示物は縦長のケースにどん!と、小さな展示物は横長のケースにいくつか並ぶことが多く、その高さは50~100cmとさまざま。
その高さは、やはり大人の目の高さが基準になっているといいます。

それでは何故、わたしは展示物の高さが変わったように感じたのでしょう。
混雑が予想される展覧会の場合は、基準よりも高い場所に作品を展示することがあるのだそうです。
それは作品の前に人が多く集まっても見えるよう、配慮されたものでした。
そう、今回の展覧会も友人たちと話していたのです。
「まさか、この作者の作品が鹿児島で観られるなんてっ!」
まさに、混雑必須の展覧会!
また、夏休み期間中は家族連れが多く、涼を求めて美術館へ出掛ける人もいることと思います。
そのため、高い場所に作品が展示されることが多いのかもしれません。

解決案の提案。ぜひ、ご検討を

しかし、せっかく原画や実物を直接観られる機会。
小さい子どもやどんな体勢の人にも、じっくりと作品を観てほしいですし、わたしも細かい部分まで観たいです!

では、どうしたらいいのでしょう。
いくつか、解決案を考えてみました。

今後はARなどの科学を用いた、それぞれに合った展示方法も増えることでしょう。

より多くの人が芸術を楽しめることを願って

口や足で絵を描く人はいますし、言葉は話せなくても作ることで自分を表現する人もいます。
芸術に関心がある障害者は多いです。
芸術は人種や時代を超えて楽しめるもので、それ自体にバリアはありません。
しかし、ほとんどのギャラリーには段差があります。
せっかく車椅子で行ける場所があっても、展示方法に感じるバリア。
芸術に拒絶されているような感覚になるのは、おかしいのでしょうか。
わたしはより多くの人が、より芸術を楽しめることを求めます。
そして、今後も芸術を楽しみたいです。

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