災害のたびに主張を強めるSNS、重要とされる情報管理
今回に限らず災害が起こると、大量の情報がやり取りされ、有益も有害も問わずネット上に流れます。
私たちはそれらの情報を取捨選択するわけですが、一つひとつの情報の真偽を正しく確かめられる者は多くはいません。
現地情報、支援物資の配置状況、さまざまな支援提供者個人や団体に関する情報、賞賛や中傷の声などがネット上に氾濫します。
この現象は、災害時に舵取りされるべき一つのカテゴリーとして、解決の待たれる問題です。
NPOやボランティアセンターの支援活動の状況がまとまっています!「平成30年7月豪雨 NPOによる救援活動・ボランティア活動に関する情報」【日本財団CANPAN】 https://t.co/ajq0PlvfWy #西日本水害 #平成30年7月豪雨 pic.twitter.com/FA5UWCqouQ
— シャンティ国際ボランティア会(SVA) (@sva_1981) 2018年7月12日
NHKを1日中時計代わりにつけていると、西日本水害の情報が頻繁に流れますが、関東では流れない地域も。
例えば、岐阜。飛騨や郡上は大変だったよう。
名古屋出身なので、タイムラインに上がっていたのですが。https://t.co/UpsWjGyhQI https://t.co/UpsWjGyhQI— あやぞう (@ayaayagold) 2018年7月12日
ざっくり
エアコン配備理由など、二転三転するさまざまな意見
災害時、非難して復旧を待つ人々を悩ませるものに、情報の氾濫があります。
エアコンが配備された理由
豪雨災害にともない、ある個人のツイッターが話題になりました。被災地に安倍首相が訪問することを理由に、優先してエアコンが設置された、との内容です。
「安倍総理がくるからエアコンがつけられた」というデマツイッター、冒頭から「倉敷の友達が言った」と書いているが、それはデマを作る時の典型的な手法。「友達が言った」といえば、どんな作り話でも簡単に出来るが、デマがばれたら責任はその架空の「友達」にある。日本の左翼はとこまでも卑劣だ。
— 石平太郎 (@liyonyon) 2018年7月11日
当然ながら根拠のないツイートで、経済産業大臣、防衛省は、ともに否定しています。日本全国が猛暑に襲われるなか、西日本は特に酷暑となっており、熱中症や不衛生からの体調不良が心配されています。
しかし現在は、防衛省が自衛隊の空輸でエアコンを配備し、仮設風呂も少しずつですが整いつつある状況です。
ツイッターという手軽な自己主張
ツイッターのつぶやきは、共有も拡散も返信もできます。容易に扱える上に匿名性も維持できるため、内容に責任を持ってつぶやく人の方が少数のメディアです。
手軽なうえに情報拡散のうえで最速となる手段がツイッターといえるでしょう。SNSによる情報共有力は高く、現代を生きる私たちは多くの情報をツイッターから得ています。その他のSNSやネット上の情報サイトなどからも、何らかのルートを経由してツイッターの情報を手に入れることもできます。
奄美豪雨災害、救援物資について、過度な救援物資は負担になるので送るのはやめましょうという情報が拡散されていますが、一部からは「子供服が足りない。レトルト食品など長期保存できる物資を求める」という声も上がっています。今後の現地からの最新情報を注意深く見守りましょう。 #amami
— Joe (@mj23penny1) 2010年10月24日
災害時に情報社会人が持つべき意識
ひとり歩きし始めた情報が、ネットに上がった瞬間どれほど怖い存在になるか、知っておく必要があります。
いったん出した情報は取り消しできない
SNSの一種として広く普及しているLINEで、自分の出したメッセージに後悔したことのある方も多いのではないでしょうか。
最近は削除できる機能も生まれたようですが、LINEなら1対1の会話に限定され、その相手1人が読む前なら読まれる前に削除することも出来るかもしれません。
しかし、世界中に閲覧者が存在する一般のインターネット環境に置かれたツイッターでは削除という行為は意味を持たないでしょう。削除したところで何らかの痕跡は残ってしまいます。
便利なものほど恐れを持って慎重に
賢明な大人なら、情報の持つ恐ろしさは知っているはずです。
災害時の情報ならなお一層、慎重に慎重を重ねて発信するべきです。情報によっては人の命がかかっているわけですから、発信は自信を持って有益と思える情報に限定し、自信のない知識は黙っておく方が賢明です。
九州の豪雨被害の報道などは、もちろん極めて重要だけれども、現地の被災者やレポーターにリアルタイムで過度に電話や中継のインタビューするような「無理な時間つなぎ」報道は、本質的に重要なのか? でき得る限り「整理された情報」を流すのが、報道のあるべき形ではないかという気がします。 https://t.co/4RI3wmwywG
— 樺沢 宇紀 (@adx50150) 2017年7月7日
情報氾濫を避けるため必要とされるツイッターマナー
この時期、広く大衆に必要とされるであろう内容を想定して、各マスコミを中心に情報が提供されています。
それと同時に、個人的な情報発信もTwitterなどを中心に行われるのが、現代です。
人によっては大衆向けのマスコミュニケーションより、個人からの発信であるツイッターを中心に好んで情報収集する人もいるでしょう。
たった一言のツイッターが、人を救うこともあれば人を命の危険にさらしてしまうこともあるでしょう。
情報拡散のスピードが劇的に上がった現代に生きる私たちは、災害状況を伝える多くの情報をコントロールしなければなりません。
発信すると同じくらい「黙っておく」ことも、情報のうねりをコントロールするための有効な手段、となるのかも知れないのですから。
【人手が足りません‼】
今日も県内外から50名のボランティアの方が来てくださったそうです。
暑い中、本当にありがとうございます。
しかし、まだまだ人手が必要です【緊急情報】【募集】 関市災害ボランティアセンターを開設します! | 関市役所公式ホームページ https://t.co/YEaqP8rqa1 pic.twitter.com/RQ9l4YKikx
— みどり上之保被災地サポート (@EZXLnu7tXMqyclE) 2018年7月10日