「クサイよね」その一言が自臭症の原因かも
自臭症って、知っていますか?
ざっくり言うと、体臭や口臭がさほどないのに自分はにおっていると思い込んでしまう症状です。においってすごくデリケートなものですよね。一度でも「口クサイね」なんて言われたら…。その言葉、頭のどこかに残ってしまいませんか?
【汗臭いは自意識過剰かも!?】
自臭症という症状があります。
自分のニオイを気にするあまりに、周りの人から臭いって思われてると勝手に思い込み、内向的になったりネガティブになったりしてませんか?
ただの思い込みの可能性もあります。
頭に入れておいてください。— 汗クサい改善@部活やってる高校生 (@C4oFVdIIs6ToxZj) 2018年7月2日
自臭症とは
自臭症は、体臭恐怖症、自己臭症、自己臭恐怖症ともいわれます。さほどにおっていないのに、自分の体臭や口臭がひどいと思ってしまう症状です。几帳面なひとや神経質なひとほどかかりやすいそうですよ。
几帳面、潔癖性などの性格の人は、周囲の人から口臭や体臭などを指摘されることで、本来であれば取るに足らないことでも自身からの臭いによるものであると思い込む傾向がある。完璧、完全志向が強い人はこの症状に陥り易く、自臭症(じしゅうしょう)、自己臭症(じこしゅうしょう)
— デリケートゾーンのケア情報 相互フォロー (@delicate5555) 2018年6月24日
自臭症の原因
自臭症は思春期など多感な時期の大きな精神的ショックや恐怖によってできた心の傷(トラウマ)が原因となります。例えば、「お前クサイ!」と言われた経験などが強烈に印象に残ってしまい、「ぼくはにおうんだ」と頭に刷り込まれてしまうようです。
自臭症チェック
自臭症といってもひとそれぞれ症状が違います。
例えば、
「どんなにおい対策をしても安心できない」「自分のにおいが朝から一日中気になって頭から離れない」というレベルであれば軽度。
「他人が口に手をあてただけで自分がクサイと思われていると感じる」「ナイショ話をしているのを見ると自分のにおいのことだと感じる」というレベルなら中度。
「自分のにおいが気になって通勤・通学ができない」「自分のにおいが気になって外に出ることができない」というレベルなら重度といわれています。
こう見ていくと、たとえ軽度といわれているレベルでも、日常生活に何かしらの影響が出るくらい、精神的にきつい状態だと思います。
自臭症の症状
普段から容姿を気にしているひとほどかかりやすいといわれている自臭症。まさか自分がにおっていると思っていなかったひとが、他人から体臭や口臭があると指摘されることで、過敏に反応してしまい、いつまでもにおいを気にしてしまいます。
自分のにおいのことが頭から離れなくなり、気になるところを何度も洗ったり、歯磨きを何回もしたり、消臭スプレーを過剰に使用したり…強迫観念に駆られてしまいます。また、他人のささいな言動や行動が気になり、やがて、対人恐怖症や身体醜形障害、うつ病を併発する場合もあるようです。
自臭症酷いんだよね。
朝シャワー入って
登下校してから
応急処置的に
ボディーシートで体拭いて
着替えて、
タブレット、ブレスケア類、
香水等フレグランス類、
マスク、携帯必須。
1日3回からシャワー入っちゃうし
歯磨きも高頻度。他にも色々してるけど
これ自立した時
自分で賄えるのか不安なる— ねこぜちゃん (@Deco27_rito) 2018年6月8日
自臭症の治療法
自臭症には根本的な臭いの原因がありません。そのため、臭いの元となる要因に対して治療を行うのではなく、臭いがあると思い込んでしまっている心理的な部分に対してアプローチしていきます。
例えば、口臭治療の場合、歯科や内科の治療と思われがちですが、自臭症ならお口の中に原因がないので、それだけではカバーできない部分もあります。精神的なケアが必要なことを本人に自覚していただく必要があるのです。
心因性の口臭は別名自臭症と言われ、実際は他の人にはわかりません。ですが自分では口臭があると思いこんでしまっているのです。
— mako (@kamako24) 2018年6月26日
カウンセリング
対話を通した面談によって、認知や情緒、行動などにアプローチしていきます。自分自身のにおいが気になる自分をどう捉え、どう向き合っていくか…カウンセラーとともに自分の心の中と向き合う作業を行います。
自臭症を改善するには「自分は臭い」という認知の歪みを「臭くない!」に変えていくこと
今臭ってるかも!?と不安になった時、自分じゃニオイが分からないので信頼できる誰かに確認してもらい自信を積み重ねることで歪みも変わっていく
というのカウンセリングでやった— なか (@kxnlknJhSC2TqG5) 2018年6月16日
精神分析療法
自由連想法といって、好きなことを話してもらい、その中から様々な精神分析療法の技法を用いて、ひととの関わりのクセを見出していきます。精神分析療法では、自分の思考のクセに気づいてもらうことで、どのように対処すべきか理解できるようになってきます。理解できれば、症状は緩和し、自分のにおいも徐々に気にならなくなると思います。
認知行動療法
感情や気分に影響を及ぼしている偏ったものの見方や考え方を修正し、より現実的で幅広い捉え方ができるようにする治療法が認知行動療法です。においに対して敏感すぎる自分をどう見ていくか…。頭に浮かんでいた考えに目を向けて、それがどの程度、現実と食い違っているか…。思考のバランスをとっていく治療です。
薬物療法
どの治療薬を選択されるかは精神科医との診察で、個々人の症状によって変わってくると思います。例えば、自分の臭いが気になるあまり、気分の落ち込みが激しい場合には抗うつ薬を処方されることが多いようです。また、臭いを抑える行為がエスカレートしている場合には、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などを処方されることもあるようですよ。
まとめ
自臭症は、さほど体臭や口臭がしていないのに気になって仕方がない症状です。
自臭症による口臭の場合、軽度なら歯科や口臭外来で診てもらって、数値で口臭がないと理解できれば改善できるかもしれません。しかし、中度・重度となると自分には口臭があるという強い思い込みがあるため、精神的なケア・治療が必要となってきます。
周囲を気遣うことはとても大切なことです。でも、極端にニオイに神経質になりすぎて自分を追い詰めないようにしてくださいね。口臭が気になったら、まず、歯科や内科、口臭外来へ。そこで口臭に関して問題ないと言われたら…精神的なケアが必要になることを思い出してくださいね。