2018.6.10:フリーペーパーVol.27発刊!

IBD患者の栄養補給治療「中心静脈カテーテル(IVH)」とは?

腕からの点滴では十分な栄養を補給できない!首からカテーテルを入れる栄養療法

IBD患者(潰瘍性大腸炎、クローン病)は、お腹を休める時の治療法の1つとして、「中心静脈カテーテル」と言って、高カロリーの栄養を補給する点滴をすることがあります。
首にある太い血管からカテーテルを入れるIVHという、主に入院中にする治療法で1日に約2,000カロリーは補給できます。

末梢点滴では十分な栄養は補給できない、そこでIVHが必要。

末梢点滴とは?

末梢点滴というのは、腕から注射針を刺して点滴をすること。多分、1回ぐらいは皆さん経験したことがあるかと思います。
腕からの点滴では、1日の摂取カロリーは800カロリーから1,000カロリーぐらいで、1日の平均摂取カロリーの目安である2,000カロリーを十分に補給することができません。
そして、高カロリーの点滴をすると血管痛を起こしてしまうのです。

首からのカテーテル(IVH)

そこで皆さん、中心静脈カテーテルと言って首からカテーテルを入れる治療法「IVH」を知っていますか?
IVH(アイ・ブイ・エイチ)とは、首には太い血管があってそこからカテーテルを心臓付近の血管まで入れて高カロリーの栄養を補給することができる治療法です。24時間点滴を落としているので、絶食中でもお腹が空くということは個人差によりますが、僕はあまりありません。

自分自身、3回目のIVHを経験した

僕は今年4月、クローン病の悪化で入院をしました。お腹の炎症が酷く、主治医から「IVHをしようか」と言われて翌日IVHを入れることが決まりました。

過去2回は手術中に入れた

僕は過去2回、このIVHを経験したことがあるのですが、カテーテルを入れたのは全身麻酔が効いて眠っている間に入れたので、今回は起きたまま入れるとのこと。
主治医の話では、首に局所麻酔を打って軽くメスを入れてカテーテルを入れると教えてくれました。

やはりカテーテルを入れる瞬間は怖いのが当たり前

起きたままカテーテルを入れる、やはり怖いのが当たり前です。場所はナースステーションの横にある処置室で行われました。周りには首の血管を見る機械やらガーゼやら色々な管が置かれており、「ほとんど手術と一緒じゃん!」と思いましたね。

そして担当の先生がやってきて、
「局所麻酔の時が1番痛いかもだけど、そこだけ頑張って!」
と声をかけてもらいました。
「安心してね、緊張しないで!」と肩をポンポン叩かれた時が先生が頼もしい存在に見えて、緊張も若干ですけどね…(笑)気持ちが落ち着きましたよ。

IVHを入れるのは無事に成功。色々と注意すべきこと

思ってた以上にそこまで痛くもなく、無事に首からカテーテルを入れることができました。肩にカテーテルを縫い合わせて、何枚もの医療テープで固定します。レントゲンで無事にカテーテルが入ったのを確認し、高カロリー栄養治療の始まりです。

しばらくは首や肩の違和感に苦しまれる

首からカテーテルを入れると、しばらくは首や肩に違和感を感じると思います。僕も1週間くらい肩が痛くなったりしたことがあって、眠れないといったことがあり辛かった日が続きましたが、段々と慣れてきます。

ルート感染に注意!!

このルート感染がIVHをしていてよく起こることなのです。急に38℃〜40℃の高熱が出ることがあって、原因がカテーテルが感染を起こし、悪い菌が入っているのです。
シャワーやお風呂に入る時は、カテーテルを入れている場所にペタペタと防水テープを貼って濡らさないようにするのですが、やはり水は少々でも入ってきます。
これが原因でルート感染を起こす患者さんも多く、1回抜いてまたIVHを入れることもあります。

昔はレミケード、ヒュミラといった効果バツグンの治療法はありませんでした。
IVHを入れて、1ヶ月〜2ヶ月絶食入院するのがIBD患者の1番の治療法でした。
お腹を目一杯休ませて、流動食からお粥と徐々に食事の形態を変えて体調が整ったら退院という流れが普通でしたね。

IVHで1日に約2,000カロリーは摂取できるとはいえ、やはり1番は口から食事を摂取することが大事なので、体調が良くなったら食事を開始して退院を目処を決めるのです。