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2024/11/10:フリーペーパーvol.104発刊!

麻疹感染不安も、クローン病患者の生ワクチン接種は注意を!

麻疹感染が全国に拡大中、それでもワクチン接種は慎重に!

3月17日に沖縄県で「麻疹(はしか)」の感染が報告されました。沖縄県を訪れていた台湾人観光客の1人から感染が広がり感染者が急増。日本国内で徐々に広がり、関東地方でも感染者が報告されています。

自己免疫疾患であるクローン病の患者には、「アザニン」「イムラン」といった内服薬や「レミケード」「ヒュミラ」「ステラーラ」といった点滴・皮下注射など、免疫力が低下する薬剤による治療を受けている人も多くいます。

そのような人たちは、普段からインフルエンザなどの感染症に注意を払っていることと思います。
だからこそ、最近騒がれている麻疹の感染拡大には敏感であり脅威に感じている人も少なくないはず。

麻疹感染の脅威

麻疹(はしか)は、「麻疹ウイルス」によって引き起こされる急性の全身感染症
約10日間の潜伏期間を経て、発熱やせき、鼻水など風邪のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後39℃以上の高熱と発疹が出ます。

麻疹の恐ろしいところは、非常に強い感染力です。感染経路は空気感染・飛沫感染・接触感染があり、人から人へと感染が広がっていきます。免疫のない人が感染した場合、発症率はほぼ100%。

死亡する割合は、先進国においても1,000人に1人。厄介なことに、空気感染は手洗いやマスクのみでは予防できないため、予防接種を受けることが最も有効な予防法となります。
近年は麻疹ワクチンの2回接種が行われており、麻疹の感染者は減少しています。

また、一度感染して発症すると免疫は一生持続するとされています。

注意したい”生ワクチン接種”

一般的には「ワクチン接種で予防を」と言いたいところですが、免疫抑制剤を使用している場合、”麻疹の生ワクチン”を接種すること自体が大きなリスクとなるため、「感染リスクが高いのに安易に予防接種を受けられない」というジレンマが。

〈生ワクチンの副反応〉

ワクチンには「生ワクチン」「不活化ワクチン」があります。

不活化ワクチンは感染能力を失った”病原体の成分”であるのに対し、生ワクチンは毒性を弱めたとは言え”生きた病原体”を体内に入れるため、アナフィラキシー反応や高熱などの副反応が出る可能性があります。

主な免疫抑制剤の生ワクチン接種に関する注意点

  • アザニン・イムラン・・・免疫が抑制されているため、生ワクチンを接種すると発症するおそれがある。
  • レミケード・・・この薬の治療中は生ワクチンの接種を避ける。接種する場合は投与中止後、1カ月以上空けて接種すること。ただし、感染症を引き起こす可能性がある。
  • ヒュミラ・・・免疫力が低下し、生ワクチン接種で感染症が発症するおそれがある。投与中は生ワクチンの接種を受けないこと。
  • ステラーラ・・・免疫の働きが弱まっているため、生ワクチンの接種は避ける。

上記のような治療を受けている場合は自己判断せずに、主治医としっかり相談し判断するようにしましょう。

正しい情報を取り入れる

インターネットで検索をすれば、多くの情報を簡単に入手することができますが、注意したいのは正しい情報を取り入れること。

ネット上の情報がすべて誤っているというわけではありませんが、国や専門の機関によって公開されている情報を確認することでより正確な情報と知識を得ることができます。

麻疹の感染状況や生ワクチンに関する情報は国や専門の機関も発信しており、医師もそちらの情報を参考に判断することを推奨しています。

厚生労働省

国立感染症研究所

感染リスクを抑えるための予防をしっかりと

予防接種を受けられないとなると、自分自身で何かしらの予防策を講じなければなりません。

マスクや手洗いうがいで予防できれば良いのですが、麻疹ウイルスに対しては残念ながら効果的とは言えません。

となると、一番の予防策は”人混みを避けること”です。

麻疹ウイルスを持った人がどこにいるかはわかりません。知らぬ間にすれ違っているかもしれません。
不要な外出はなるべく控え、人の多い場所へは積極的に行かないことが賢明でしょう。

麻疹だけに限らず免疫力の低下している状態で感染症に罹ると、重篤化するおそれもあり、最悪の場合、生命に関わる危険も。

いま服用している薬や受けている治療。感染症に対する正しい情報。それらをきちんと把握し、感染のリスクから身を守れるよう十分に気をつけましょう。

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