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障害者タレントが当たり前に活躍できる時代が来るのか !?

障害者専門芸能プロダクション誕生!市民権得られるか

2018年2月、障害・難病専門芸能プロダクション「Co-Co Life 女子部 タレント事業部」が誕生しました。現在の所属タレントは13人と3組。今後の活躍が期待されます。マツコ・デラックスやはるな愛、IKKOなどオネエタレントが認知され、当たり前のように活躍している昨今。障害者タレントもオネエタレントのように市民権を得られるか。世間に認められるには、障害があるからではなく、障害者として生きてきて産まれた個性+α が必要なのではないか、と思います。

障害者タレントは必要か?

今、日本で活躍している障害者タレントと言えば?との問いに答えられる人は少ないと思います。ということは、活躍している障害者タレントがほとんどいないということ。今、あまり必要とされていない障害者タレント。今後、必要とされるのでしょうか?

頑張っている障害者の姿=感動ポルノ

「障害者」+「メディア出演」+「頑張っている姿」=感動ポルノ。
一時期、こんなイメージがあったかもしれません。

感動ポルノ。この言葉は、オーストラリアのコメディアンであり、ジャーナリストであるステラ・ヤングさんの TED × Sydney での発言に由来しています。

ヤングさん自身、先天性骨形成不全症の当事者。「障害というマイナスをはねのけるポジティブな存在」として取り上げ続けられた自分を敢えて「感動ものポルノ」と表現しました。

しっかり語れる障害者タレントが必要では

「こんな大変な境遇にあっても、こんなに頑張っているんです!」
メディアの伝え方なのか、自分の聞き方が偏っているのかわかりませんが、障害者を取り上げた番組の私の印象はこんな感じです。特に映像を見た後のコメントが…。コメントするのが当事者ならそんな印象もたないんだろうな、と最近よく思います。

自分の経験を元に、共演者に引っ張られない、しっかり語れる障害者タレントがいれば、取り上げた映像をもっと価値あるもの、現実味のあるものにできるのではないか、と思います。

障害者の可能性を広げるために

身体障害者:393万7千人、知的障害者:74万1千人、精神障害者:392万4千人、3障害合わせて860万2千人(平成28年 内閣府 参考資料 障害者の状況より)。日本国内の13人に1人が障害者、6人に1人が何かしらの障害を持っている家族がいる計算になります。

障害を持っている(途中で障害者になる)とできる仕事が限られると考える人が多いと思います。だから、やりたくても言えない…。障害者がタレントとして活躍するようになれば、自分の可能性を信じられる人が増えるかもしれません。

最近活躍している(するかもしれない)障害者

障害を持っていて社会に影響力のあった人でぱっと思いついたのが乙武洋匡さんです。私が初めて一気に読み上げた本は『五体不満足』でした。不倫スキャンダルから今は表に出て来る機会が少なくなりましたが、『週刊新潮』にマークされていた障害者は今までに乙武さんだけかなと。

これから紹介する4人は社会に影響を与える存在になり得る人だと思って挙げてみました。

R1ぐらんぷりチャンピオン」濱田祐太郎

3月6日に行われた「R1ぐらんぷり」で優勝したのは、生まれつき全盲に近い弱視という障害を持っている濱田祐太郎さん。視覚障害者と健常者との意識のズレをネタに、一気にしゃべくりまくるスタイル。ルックスもいいし、声の質もいい。単純にしゃべりが面白いので今後も活躍すると思います。濱田さんが感じる意識のズレ。漫談というスタイルで教えてもらえるとスッと心の中に入ってくる感覚があります。

「仮面女子」猪狩ともか

4月11日に強風で倒れた看板にぶつかり、脊髄損傷の大けがを負ったアイドルグループ「仮面女子」のメンバー猪狩ともかさん。

「仮面女子」はインディーズ女子アイドルとして初のオリコン1位、さいたまスーパーアリーナ単独ライブで15,000人動員するなど最強の地下アイドルと呼ばれています。

猪狩さんはこのケガによって両下肢麻痺になり、今後も車椅子での生活になる可能性が高いとのこと。しかし、「仮面女子」を辞めることはなく、できる範囲での活動継続を宣言し、所属事務所もバックアップしていくと公式サイトで伝えています。まだ、1ヵ月程しか経っていないのにこの判断。単純にすごい!頑張って欲しいですし、猪狩さんが活躍することで救われる人もこれから多いのではないか、とも思います。

「NHK障害者キャスター」千葉絵里菜・後藤佑季

2020年東京パラリンピックを見据えて、NHKは初めて障害者キャスター・リポーターを採用しました。平昌パラリンピック前から活動を始めた2人。

千葉絵里菜さんは脳性麻痺で電動車椅子ユーザー。電動車椅子サッカーや車椅子カーリングのプレーヤーでもあります。柔らかい語り口が印象的です。

後藤佑季さんは難聴で人工内耳を使用しています。目に見えない障害である難聴。目に見えない障害も含めて障害のある人とない人の橋渡し役になりたいとの抱負を語っています。

障害者キャスター・リポーターの先駆者となる2人。千葉さんと後藤さんの活躍しだいでは障害者キャスターが当たり前のようにお茶の間に登場する時代がくるかもしれません。

Co-Co Life 女子部 タレント事業部

障害や難病をもったタレント専門芸能プロダクション「Co-Co Life 女子部 タレント事業部」。現在所属しているタレントは13人と3組。6月2日に東京都内で行われる第2期オーディションには203名の応募があったとのこと。その中にダイヤの原石がいるかもしれませんね。

「Co-Co Life 女子部 タレント事業部」所属タレントを少し紹介したいと思います。

BadAss Sores(バッドアスソアーズ)

レナの力強い歌声と、リョーコのアメリカ仕込みの映像技術。音楽と映像で、強さと自由を体現するアーティストユニット。BadAssは「強さ」「タフな」「悪ガキ」「イケてる」「流行に流されない」、Soreは「痛み」「傷」「悲しみ」などを意味します。

BadAss Soresは、身体と心の悲しみや痛みを強さに変えて、イケてる車椅子アーティストを目指します。

BEYOND GIRLS(ビヨンドガールズ)

小澤綾子、中嶋涼子、梅津絵里の3人からなる車椅子ガールズ・ユニット。
BEYONDは「超える」という意味。

BEYOND GIRLSは「Action(行動)」「Creative(クリエイティブ活動)」「Talk(講演)」の3つの活動を柱に、障害とか車椅子のイメージを覆し、違いを楽しむ方法を発信します。

神子彩

13歳からダウン症のミュージカル女優として活動している神子彩。
「Co-Co Life 女子部 タレント事業部」と業務提携している、知的障害者専門タレント事務所 株式会社アヴニール所属。2016年 ミュージカル「もしもしわたし」では主演を務めました。

障害者タレントが活躍するには

LGBTであるオネエタレントと呼ばれる人たちが当たり前に活躍している芸能界。マツコ・デラックスをテレビで見ない日はないですよね。はっきりした物言い、媚びない態度、ビジュアル、毒舌…でも優しさが滲み出ている…他のタレントが出せない雰囲気を持っているから世間に認められたのだと思います。

LGBTも障害者もマイノリティ。世の中が必要としない限り、障害者タレントは消えていくでしょう。でも、唯一無二の特徴と必要とされる何かを身につけることが出来たなら…。障害者タレントは活躍できる可能性があると思います。

ダイバーシティ(多様性)が謳われる今。オネエタレント同様、障害者タレントが当たる前に活躍する時代が来たならば、世の中も障害者が特別な人じゃないことを認めてくれるのではないでしょうか。

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