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2024/11/10:フリーペーパーvol.104発刊!

明日はもっと良い日になる

学校(義務教育)にかよう子どもたちと保護者の皆さんへ

平成29年度が終わり、平成30年度が4月から始まりました。まずは、 この3月・4月に卒園・卒業と入園・入学を迎えられた、園児・児童生徒、学生の皆さん。おめでとうございます。そして、ご家族のかたもおめでとうございます。次に、進級を迎えられた、園児・児童生徒、学生の皆さん。こちらもおめでとうございます。

日本の義務教育には幼稚園(保育園)、小学校、中学校とありますが、その過程を、個々の成長に合わせて学ぶことのできる場所があります。それが特別支援学校であり、特別支援学級であり、通級です。特別支援学校は、以前は養護学校と呼ばれていました。 現在は特別支援学校と呼ばれています。

特別支援学校、特別支援学級、通級、通常の学級

平成19年4月に学校教育法が改正され、すべての学校において特別支援教育を推進することが法律にも規定されました。

特別支援学校は、
視覚障害・知的障害・聴覚障害・肢体不自由・病弱/身体虚弱の子どもたちを対象にしています。障害のために、通学して教育を受けることが困難な子どもについては、家庭や児童福祉施設や病院などに教員を派遣して行う訪問教育が行われています 。

特別支援学級は、
通常の学級における指導では十分な成果をあげることが難しい子どもたちが対象です。小学校・中学校に必要に応じられ設けられる、特別に編成された学級です。弱視・難聴・知的障害・肢体不自由・病弱/身体虚弱・言語障害及び自閉症・情緒障害の子どもたちを対象にしています。療養中の子どもたちについては、病院内に学級を設け、教員を派遣して行う院内学級があります 。

通級(通級指導教室ともいいます)は、
籍は通常の学級に、各教科の指導の大部分は通常の学級で受け、状況に応じて(必要に応じて)特別の指導と場所を必要とする子どもが対象です。弱視・難聴・肢体不自由・病弱/身体虚弱・言語障害・自閉症・情緒障害・学習障害・注意欠陥多動性障害の子どもたちを対象にしています。

通常の学級は、いわゆる普通級のことです。
学習障害や注意欠陥多動性障害、高機能自閉症等、発達障害のある子どもの在籍が増えていることから、一人一人の障害の程度や特性などを踏まえ、教育的ニーズに応じた支援を充実する必要があるという考えかたから、特別支援教育コーディネーター等を中心に、校内支援体制の中でチームティーチングや個別指導などについて検討を進める必要があるとしています。

特別支援学校、特別支援学級、通級、通常の学級【対象者】(義務教育過程における)

全児童・生徒数1009万人。
この中で、特別支援学校は、約7万1000人

特別支援学級は、約20万1000人
通級(通級指導教室)は、約9万人

合計で約36万2000人の子どもたちが対象となっています 。 ※平成27年5月1日現在※

特別支援学校、特別支援学級、通級での教育課程

特別支援学校の教育課程においては、原則、幼稚園・小学校・中学校及び高等学校に準ずることとなっています。他に、自立活動という時間が設けられ、心身の調和的発達の基盤を培うことを目標としています。

特別支援学級の教育課程においては、原則、小学校及び中学校の学習指導要領に準じて教育が行われますが、特に必要な場合は、特別支援学校の学習指導要領を参考に編成することも可能です。こちらも自立活動が行われています。

通級(通級指導教室)の教育課程においては、 自立活動が中心となります。(特に必要がある場合に、各教科の補充指導を含む)を、小中学校の教育課程に加えるか、またはその一部に替えることにより編成されています。

特別支援学校、特別支援学級における標準人数

一人一人に応じた指導や配慮が必要なこともあり、1学級当たりの児童生徒数の基準も決められています。参考までに、一般的な公立小学校は40人(小学校1年生は35人)と言われています。

特別支援学校 小中学部 6人
高等部 8人
小・中・高等部の重複障害学級 3人
小・中学校特別支援学級 8人

鹿児島では

特別支援学校が、4つの障害分類に対し て8校で展開されています。所管:鹿児島県
(視覚障害・聴覚障害・知的障害・肢体不自由)

特別支援学級か、5つの障害分類に対し て下記で展開されています。所管:鹿児島市

知的障害 71小学校に82学級
34中学校に37学級
自閉症・情緒障害 62小学校101学級
33中学校に36学級
病弱・身体虚弱 6小学校26学期
肢体不自由 14小学校14学級
1中学校に1学級
聴覚障害 3小学校3学級

通級(通級指導教室ともいいます)が、4つの障害分類に対して、
14教室10の小学校・1の中学校で展開されています。所管:鹿児島市

言語障害
(ことばの遅れ等)
4小学校に4教室
自閉症・情緒障害
(選択性緘黙等)
5小学校に5教室
LD・ADHD等 3小学校3教室
1中学校に1教室
難聴 1小学校1教室

平成30年3月23日に三反園知事より、
南部地区への特別支援学校設置(高等部含む)の発表がありました。JA の跡地ということで、今まで谷山方面から長い時間をかけて、頑張って通学をしてきた子ども本人と、それを支えてこられた保護者の方々には、とても喜ばしい話だったのではないかと思います。

当時小学6年生から聞いた話

私が定期的に通っている病院で、特別支援学校にかよう男の子がいます。この4月に中学生になりました。その子が、小学校6年生の頃、「中学校では3つのコースを選ばないといけないんだ」と話をしてくれました。

まず、小学校6年生で自分の進路を決めないといけない子どもが、世の中には存在するということ。とても驚きました。高校や大学の進路選択や、文理選択ですら、どうしようかと迷うのに、大事な中学校3年間です。一度決めると変更も難しいそうです 。

おそらく、”決めるんだよ” ということを、小学校5年生あたりから言われていたんだろうなと想像すると、なんかちょっと違うなと感じました。小学生から中学生は友達と楽しく遊びたいなとか、こんな勉強したいなとか、大きくなったらなりたいものがあるとか。。。もっと楽しいことを考えていてもいいのではないかと思いました。

上の学校で学べたら、いろんな経験ができたら、将来の選択肢も広がって、そこで何があるかわからないのに、中学校3年間もったいないなと思ってしまいます。

特に配慮の必要な子たちにとっては、細かく選択肢があることが大事だと私は思っています。できることが各々、限られてしまっている事実はどうしてもあるので、ひとつの分野できめ細やかな選択肢があるといいのにな。ちょっと思います。

特別支援学校だからとか、みんなと同じように学べないからとか、通級だから、支援級だからとか、そういうことではなくて「その子にあった環境で学べる」「友達と同じ学校で過ごしたい」 かよう子ども本人が楽しく、穏やかに過ごせる場所が、何より増えていってくれれば嬉しく思います。

「明日はもっといい日になる」

via:文部科学省

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