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2024/12/10:フリーペーパーvol.105発刊!

セブンイレブンは、なぜ業界1強なのか?

日夜、熾烈な市場競争を繰り広げるコンビニエンスストア業界。そのトップを走り続けるのが業界最大手セブンイレブンです。

主に都市への集中出店を続けるセブンイレブンが鹿児島に1号店を出したのが2011年の6月。

その後6年間で2017年10月末現在、鹿児島県の総店舗数は191件に増えています。
そしてそのほとんどが、県庁所在地である鹿児島市にあるのですが、その理由も流通効率を高めるため、利益効率を高めるためだと思われます。

利益に貪欲なことは、ビジネスにおいて美徳といえるでしょう。
しかも、セブンイレブンは顧客にも優しい経営で鹿児島でも集客数を伸ばし、人気を集めています。

セブンイレブンを評価する理由

セブンイレブンの鹿児島での1件目が2011年に出店したと言えば、全国からは「ようやく」という声が聞こえてきそうです。

今では私もナナコカードを持っているし、コンビニで買い物するならまず第一にセブンイレブンを探します。その理由は、少なくとも私にとって、セブンイレブンが利用して快適なお店だからです。

まず、トイレを借りるときその都度「トイレお借りしていいですか?」とお伺いを立てなくていい。これは大きいですね。

セブンイレブンがなかったころの鹿児島のコンビニはほぼどこでも「トイレをご利用のときはスタッフにお申し付けください」のような張り紙があり、たくさんの人が並んでいるレジの先頭に首を突っ込み「トイレを使っていいですか?」とはっきり発声しなければならなかったのですから。

コンビニ利用は極力避けていた私も、セブンイレブンなら用がなくても行きたいくらいです。

店員にコストをかける

なんといっても、余裕を持って接客しています。

鹿児島のコンビニの店員数はかなり少なく抑えられています。
私自身もコンビニでアルバイトしていたことがあって、地元の最低時給で大量の客をさばき、陳列も掃除もすべて1人でやっていました。深夜ですら、そうでした。

いろいろ事件があって、のちに深夜なら最低でも2人置かなければいけなくなったのです。
それ以前の、セブンイレブンが無かったころの鹿児島のあちこちにあったコンビニの店員は疲弊していただろうと思います。

セブンイレブンは、1号店ができた当初から接客に余裕が感じられたし、田舎の方でも店員が十分に配置されていた印象があります。店員への教育と店員自身の学習も理由の一つだと思いますが、対応に余裕があるのです。そういう店では、客としてもおだやかに買い物できます。

人件費に汲々として人を削って、疲労した様子が客にまで伝わってもまだ変化しようとしないといった店舗は、ずいぶん消えてきたように思います。

店員への待遇を改善し、仕事のできる人には長く勤めてもらうほうが店にとっても都合の良いはずなのにと、長く思っていました。

豊富な品ぞろえ、控えめな価格

今ではスーパーやその他のコンビニ、ドラッグストアチェーンも展開している、自社ブランド製品。
セブンイレブンも同じく「セブンプレミアム」という商品を提供しています。

真空パックやその他工夫をこらした包装で冷凍、チルド、生鮮品が買えるのです。
お惣菜も1人分ちょうどいい量で売られていて、1品の価格も100円から200円程度に抑えられています。

「金の…」シリーズでも300円くらいでクオリティの高い食品が手に入ります。
サラダや野菜などヘルシーな食材が充実しているうえ、淹れたてのコーヒー(セブンカフェ)や焼きたて新鮮で香り豊かなパンも陳列されています。

セブンイレブンが業界1位であり、同時に1強でいられる理由は「人のために経営しているから」だと思います。お客さまのため、店員さんのため、店長さんのため、セブンイレブン自身のため、です。

だから、やっていることは当然なことのくり返しです。

経済とは本来「経世済民」ということ。
人が幸せになるために存在すべきものです。

もちろん、経営の内情はもっと複雑で、客には分かり得ないことがいろいろあるのだと思います。
そういう事実を踏まえたうえで、地方に住む一個人がセブンイレブンを利用して思うことを語っていいならそれは

「客は必ずしもレジのスピードや安さばかりを望んでいるわけではない」

ということです。

コンビニという店舗の小さな空間は、現代人にとって自宅の外にあるもう一つの自分の部屋としての役割を果たしています。そこでは安らぎたいし、落ち着ける場所としてそこを利用したいと、客は思っています。

近年増えている店内飲食用のテーブルと椅子、カフェ機能の増設などはそういった需要に対応しています。
今後、そういったサービスでセブンイレブンを超えるチェーンが出れば、そちらが1強になるのかもしれません。

店員に負担をかけるのではなく、需要を捉えてアイデアで競争する経営は、大歓迎です。



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