今月12日から始まった大相撲九州場所のさなか、巡業中の10月25日に鳥取県内で横綱・日馬富士が前頭8枚目・貴ノ岩をビール瓶で殴り、さらに素手でも数十発にわたって暴行を加えたことが明らかとなりました。
貴ノ岩は頭蓋骨を骨折し、所属する部屋の貴乃花親方は警察に被害届を出しました。日馬富士は体調不良を理由に休場しましたが、はたして、今回の事件は相撲界だけでケリをつければいいだけの問題なのでしょうか。
日本最小の鳥取県警は大金星。
日馬富士の暴行事件は酷すぎる。
白鳳や鶴竜も同席の場での暴行となれば、相撲界全体の責任は深刻。
暴行の被害届が提出されても内部で対応を取らなかった協会理事長以下の責任も重大。
障害程度の問題では済まされない。
角界の暴力体質・隠蔽体質の一掃を求める。— 小野次郎 (@onojiro) 2017年11月14日
事件の概要
日本相撲協会によると、鳥取県内で巡業中の10月25日、日馬富士は貴ノ岩を交えた白鳳、鶴竜、照ノ富士など、他の力士と酒宴の最中にありました。
日馬富士が貴ノ岩に注意を与えている最中に貴ノ岩のスマートフォンが鳴り、操作しようとした貴ノ岩を日馬富士がビール瓶で殴りつけたとのことです。
日馬富士はその後、素手でも数十回にわたる暴行を加えとされ、貴ノ岩は最終的に「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いで全治2週間」と診断され診断書を提出。九州場所は休場しています。
日馬富士、話し中に貴ノ岩のスマホが鳴ったくらいでぶん殴って、止めに入った白鵬を突き飛ばし鶴竜を怒鳴りつけるって…ここまでやっておいてことが公に出るまで誰にも謝罪せずだんまり決めるって、そりゃ貴乃花親方もブチ切れるわ
— ごとゆー (@kurogane_435691) 2017年11月14日
日馬富士という普通の人
今回の事件を受けて相撲協会は、鏡山理事を責任者とする危機管理委員会に法律的な見地から専門家を呼び、九州場所終了後に日馬富士への処分を決めるとのことです。それはそれでやっていただいて構わないことです。
相撲をとることを職業としている日馬富士ですが、被害届が受理され容疑が固まれば、まず前提として「ただの人」として法廷で判決を下されなければなりません。
そこに至るまでは検察で起訴され裁判で有罪が確定して初めて罰を受けるわけで、現段階で日馬富士への具体的な処分内容は何も決められるべきではありません。
しかし、横綱として相撲協会の処分を待つ前に、外国人の一般人として法にのっとった正当な処分が下されるべきです。
10月25日の事件当日から現在で3週間が経過しています。
全治2週間との診断期間は過ぎています。
さらに今場所が終了するのが26日。
その時点でケガは1カ月を経過することになります。
日馬富士はビール瓶という鈍器で急所である頭部を殴り、頭蓋骨を骨折させました。その後の何十発とも言われる頭部への素手による殴打が本当のものであれば、それは執拗なものと言わざるを得ません。これらの内容は起訴、立件にふさわしいものと思われます。
さらに、刑事事件になれば相撲協会の独自の調査は意味を持たなくなるでしょう。日馬富士は刑法に基づいて処罰されることを優先しなければならなくなるからです。
①ビール瓶で頭部を思い切り殴打
②流血して倒れた相手にのし掛かり
③そのまま20~30発は殴ったマジでシャレにならんでしょ。
極悪犯罪。殺人未遂みたいなもんやんか。相撲協会はなんで2週間半も放置してたの?もみ消すつもりだったの?https://t.co/SeVqJcF31O
— どーも僕です。(どもぼく) (@domoboku) 2017年11月14日
17歳新弟子暴行死亡事件と相撲中継の中止
10年前の2007年6月、当時17歳だった時津風部屋の序ノ口の少年が部屋の先輩力士から集団で暴行を受けた末死亡した事件を覚えていますか。
15代時津風が弟子に「かわいがってやれ」と暗に暴行を指示し、通常は時間を区切って行われるぶつかり稽古を30分にわたり行い、少年が倒れたところを金属バットで殴打。さらに少年1人に対し部屋の先輩力士が複数で集団暴行を加え、少年である力士は死亡しました。
この事件は当時相撲協会への痛烈な批判を集め、一時期NHKでの大相撲テレビ中継が中止されたとして知られています。
日馬富士、貴ノ岩暴行事案
2007年、時津風部屋殺人しごき事件を経ても角界は変わっていない
亡くなった斉藤正人さんの父の
言葉の通り pic.twitter.com/udo5vw46MX— ガッテム竹内(元ハガキ職人) (@GTT214) 2017年11月14日
日馬富士の暴行事件。◀️えっ?これさ、10年前2007年に大問題になった「時津風部屋 弟子暴行死亡事件」で、先輩力士と当時の時津風親方が「暴行・傷害罪」で逮捕させたでしょ!同じことじゃない? 嘆 #日馬富士 #これ逮捕ものでしょ
— T-snipe (@snipe1014) 2017年11月14日
大切な力士を預かる部屋の責任者、貴乃花親方が事件を明らかにし、大事な弟子のために協会の保身に走らず正当な手段である被害届を提出したのは当然のことでもあります。
暴行という言葉が飛んでいますが、貴ノ岩の深刻なケガの状態を見れば、これはむしろ傷害事件と呼ばれるにふさわしい悪質なものといえるでしょう。
被害届を受理した警察には横綱という言葉や相撲協会とは関係なく粛々と全容を解明し、適切な処分を下してもらいたいと思います。
それが刑事事件であれば、遠慮なくその通り普通の人が犯した罪と同じく断ずるだけのことであるべきです。
再発防止に努めても再発してばかり。
ふさわしい償いも取られているとは思えません。
人が不当に傷付けられ、その後の人生に支障をきたしたり、不当な理由で最悪の場合死んでしまうくらいなら、相撲という競技自体、無くなってしまえばいいとまで思うのは、いけないことでしょうか?
だってスポーツは、人が幸せに生きるためにあるものでしょう?
本末転倒も甚だしい。
相撲は神事というとらえ方もありますが、神様だって人が幸福になることを願って存在するのでしょう。
あくまでも客観的に、何事も処理されないといけないと思うけど、人を、心も身体も、少しだって暴力で傷つける権利なんて誰も持っていません。地位として相撲界の頂点に立った第70代横綱、日馬富士公平が、どの程度そういうことを考えて行動したのか知りませんが、彼に対しては、もういいや、という気持ちです。
後進の若い人たちのために開けた相撲界になることを望みます。
貴ノ岩と貴乃花親方を守ってください。
権力のせいで、正しいことが正しく世に出ずねじ伏せられるような世界は、もううんざりです。
最新情報を購読しよう!
就労継続支援・就労移行支援事業者様へ
HIFUMIYO TIMESでは毎月フリーペーパー版を発行しており、各エリア版の加盟店を募集中です。福祉事業者に最適なブランディングと広報力をご提供します。詳しくはお問い合わせください。