2018年平昌パラリンピックを経由し2020年東京パラリンピックまで、2016年から開始している5年にわたるIPC(国際パラリンピック委員会)とWOWOWによる共同プロジェクト、障害者アスリートを特集するWHO I AMシーズン2が10月29日から開始されました。

シーズン2第5弾は、ロンドン・リオ、両パラリンピックでの柔道金メダリスト、チェ・グァングン選手です。

諦めない心が生んだ金メダル

百戦錬磨の柔道王が突然失明したら?

それでも柔道を続けられるのか?

貧しい母子家庭から抜け出すため、母に恩返しをするため、柔道にかけてきたチェは練習中、左眼に練習相手の指が刺さり網膜剥離を起こします。

医師が「二度とスポーツはできない」と告げるなか、チェは健常者が参加する大会に出場し優勝。
その後ロンドン、リオ、両パラリンピックに出場し2大会連続の金メダルに輝くのです。

負傷からの復活金メダル

ロンドン大会におけるチェの優勝は、まさにケガからの復活劇でした。

大会わずか2週間前、左脚を損傷したチェは手術後で、回復を待つ途中だったのです。
左足首にバクテリアによる皮膚感染症を患い、ロンドンに向かうまでずっと病院のベッドでの生活を余儀なくされていました。

その点を考慮したとしても、母親が病気で故郷に戻ったことまで考えても、大会におけるチェの試合内容はこの上なく充実したものだったといえるでしょう。

「ロンドンで金メダルをとれたことは、自分でも信じられないことでした。自分はそれほど期待されていなかったし、まるで天にも昇る心地でした」

後に行われたインタビューで、彼はそう答えています。

母への恩返し

「ロンドンへ向かう前から、母は少し体調を崩していました。でも、私が実家へ戻ると母は回復していて、とても元気になっていました。元気になった母を目にして私は幸せな気持ちになりました。それは、ロンドンで金メダルをとったことよりずっと私にとって嬉しいことだったのです。母は、私の金メダルの報告を聞いて回復に拍車がかかったのだと思います」

準々決勝でイギリスのジョー・イングラムを破り、準決勝でイランのハミド・アリザデに勝利すると、決勝の相手はアメリカのマイルズ・ポーター。

決勝ではわずか45秒で一本を奪い、チェは母に捧げる金メダルを手にしました。

最大の難所はジョーとの対戦だったとチェは語ります。

「私にとって大規模な大会の初戦でしたし、十分な準備ができていたとはいえない中での試合でした。そして、相手は地元イギリスの選手です。観衆は全員がジョーを応援していて、私はコンディションの悪さから緊張していました」

続くリオ大会でも金メダルに輝いたチェは、3連覇をかけて2020年東京パラリンピックへの準備に余念がありません。

2020年は東京でチェ・グァングン選手の試合を見るチャンスでもあります。

追われる立場となったチェ・グァングンの今後に注目してください。

【放送予定】WOWOWプライム

11月19日(日)よる 9:00

(再放送)

11月30日(木)深夜 25:00

パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」シーズン2

2連覇を果たした韓国の柔道王 チェ・グァングン

via:WOWOW