fbpx
2024/11/10:フリーペーパーvol.104発刊!

選挙で感じた合理的配慮って?

衆議院選挙が実施されました。皆さんは投票行かれましたか?

今回は、投票に行ったときに感じたことを書きたいなと思います。

投票会場で

私は、期日前投票で投票を行いました。

投票所では、係員のかたが誘導も兼ねて、車椅子を押して対応してくださいました。

恐らく、大勢のかたが来るので、混雑のないようにという意味もあったのだと思います。でも、少なくとも私は、車椅子の操作は可能なので自分で移動したいなと。実は、人に押してもらうと、次どう動くかがわかりづらくて…。

紙を押さえるための重し(と言えばいいのでしょうか)と鉛筆がありました。

前面には、各候補者や政党名が書かれた用紙が貼られています。

記入台も低くてありがたかったのですが、

(あと左右それぞれに、+2cmほど余裕があると車椅子でも真っ直ぐはいれたのかなと思います。)

重しと鉛筆が、手の力が弱い私には、使いづらいものでした。

使いやすい筆記具があったので、そちらを持参していました。

それを使おうと思ったら、係のかたから鉛筆で書いてくださいと言われました。

膨大な量を機械で処理するので、鉛筆のほうが良いと。

「必要だから」

車椅子=全く動けない、または、車椅子=足が悪い

この構図が対象者全員に共通する訳ではありません。

少し手先が使いづらかったり、握る力が弱かったり、

歩けるけれど、長距離の移動が難しくて車椅子を使っていたり、

心臓に持病のあるかたや、酸素吸入が必要なかた、人工透析をしているかた、

オストメイト(人工肛門)を使用しているかた、

たまたま、そのときケガをしていたなど、

ここに書いたのは、ほんの一部にしか過ぎません。

世の中には様々なかたがいらっしゃいます。

中には、AとBといったように、重複して2つ以上抱えてらっしゃるかたも。

共通しているのは、「必要だから」使用しているという点でしょうか。

鹿児島市でできる対応

鹿児島市では、身体障害者手帳・戦傷病者手帳・介護保険をお持ちののかたで、

次に該当するかたは、郵送等での投票をすることが可能です。(ゆうあいガイドブックより)

※但し、事前に手続きが必要です。鹿児島市のお住まいで、対象となるかたは、

鹿児島市選挙管理委員会 事務局までお問い合わせをお願いいたします。

(TEL216−1471 FAX216−1472)

【該当になるかた】

  • 身体障害者手帳

両下肢、体幹、移動機能の障害 1級か2級

心臓、じん蔵、呼吸器、ぼうこう、直腸、小腸の障害 1級か3級

免疫、肝臓の障害 1級~3級

  • 戦傷病者手帳

両下肢、体幹の障害 特別項症~第2項症

心臓、じん蔵、呼吸器、ぼうこう、直腸、小腸、 肝臓の障害 特別項症~第3項症

  • 介護保険

被保険者証 要介護状態区分 要介護5

また、上肢又は視覚の障害の程度が1級であるかたについては、代理人による投票の記載もできるそうです。

合理的配慮って?

しかしながら、この制度、不思議だなと思うことがあって、

ひとつは、”会場に行けない” から ”郵送等可能” なのですが、仮に郵送するとして、

書いたものを投函する必要があります。そうしたとき、郵便ポストを探すと思うのですが、該当する人は、自力で移動が難しい状況です。近くにポストがあるとは限りません。

私は、投票者にとって、

ポストに投函する=実際の投票所の投票箱

にあたると思います。だから、投函をどうやって行うのかな?と思います。

もう1つは、会場に行くことのできない人が ”1票を投じる” ことは可能になるのですが、

万一、郵送上のトラブルが発生してしまった場合、この ”1票” どうなるのでしょうか?

ちょっと想像しただけで恐ろしいです。

郵送できるのなら、それでいいのでは??選挙権行使できるし。となりそうですが、

「投票所で投票できる」を、「投票に行きたい!」をどうやったら可能にすることができるのか、

場所の問題も、移動の問題も、会場内設備の問題も…など、色々と解決しなければならない問題があります。

今回の選挙の投票では、

車椅子で入れて、移動できる会場と、記入台に車椅子がはいれるスペース、

それに、書くための動作を助けてくれる道具(持参した筆記具や補助具が使用できる等)を配慮いただけると嬉しいなと思いました。

機械で処理をすることから、システム的な問題もあると思いますが、こういったことを、合理的配慮として考えることで、期日前投票であれ、当日投票であれ、”1票を会場で投じる” という経験をすることができるようになる人がたくさんいるのではないかと思います。

何よりも、合理的配慮という言葉が存在しなくてもいいくらい、

ハンディキャップのある人も(車椅子だけに限った話ではなく)・そうでない人も

移動ができる、遊びに行ける、音が拾いやすい、買い物がしやすい、といった日常生活がしやすい場所が増えることと、

自分の使いやすい道具が持ち込めるといった、その人自身が、自分の状態に合わせてカスタマイズできる、そしてそれが受け入れられる場所が増えていくといいなと思います。

最新情報を購読しよう!

就労継続支援・就労移行支援事業者様へ

HIFUMIYO TIMESでは毎月フリーペーパー版を発行しており、各エリア版の加盟店を募集中です。福祉事業者に最適なブランディングと広報力をご提供します。詳しくはお問い合わせください。