サイトアイコン より良い社会を目指すメディア HIFUMIYO TIMES

化粧品に点字を。中小メーカーの「合理的配慮」なモノづくり

市販のシャンプーボトルをよく見て欲しい。点字のような凹凸や側面にはギザギザがあるのを皆さんはご存知だろうか?これは、目をつぶったままでも、触るだけでシャンプーとリンスの違いが分かるように「しるし」を導入しているのだ。はじめてこの事実を知った時にとても感動したことを覚えている。

「しるし」は言うなれば「点字」のようなもの。点字の便利さを体験出来るのはシャンプー中だ。ぜひ使ってみて欲しい。

生活シーンの中に「触るだけでわかる」点字がもっと増えれば、暮らしやすくなる方は多いと思う。今回は、誰もが普通に快適に暮らせる社会の実現を目指して、化粧品へ点字シールを導入したメーカーを紹介したい。

株式会社グランツは1998年に創業した化粧品メーカーで、小売だけでなく業務用も手がける化粧品メーカーだ。

(株)グランツ(東京都豊島区、狩野明社長)は2016年7月上旬より、同社の化粧品2アイテムに点字シールを貼付。来春までに全8商材に展開する。業務用化粧品メーカーでは初。

なぜ、今まで化粧品などに点字シールがなかったのか。シャンプーで感動していた自分が情けない。

状況が大きく動いたのは、障害者差別解消法の施行だ。2013年6月19日に成立し、2016年4月から施行されている。この法律によって、点字制作会社、シール会社が社会貢献の一貫として取り組むようになり、コストが大幅ダウン。割安での製造が可能になり、狩野社長のアクションが実を結ぶことになる。すぐに実現に動き、関係各所の理解を取り付け、同社の8アイテムに対応した点字シールを完成させた。

やはり、障害者差別解消法の影響は大きい。点字コストは高いというお話を聞いたことがあったが、施行後の需要増でコストダウンまではかれている。

「全盲の友人もそうですし、私の母も難聴で辛い思いをしてきました。私が望んでいるのは、誰もが普通に快適に暮らせる社会の実現です。弊社の製品に点字シールを貼付したところで影響はほとんどないと思いますが、うちのような小さな会社でもそうした取り組みができるという部分をみていただいて、この動きが広がっていけばいいと思っています」と狩野社長は、点字シールに込めた思いを明かした。

ものづくりにも「合理的配慮」を。

日本全国のメーカーさん、グランツさんに追従しませんか?

http://news.e-expo.net/news/2016/06/post-100.html

via:健康美容EXPO

モバイルバージョンを終了