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2024/4/10:フリーペーパーvol.97発刊!

セブンイレブンが16歳女子アルバイト店員病欠に罰金、後に労働基準法違反と判明

今から約15年前、今では親会社の倒産とともに無くなったチェーン店のコンビニエンスストアで、私はアルバイトとして働いていました。

クリスマスには自社のケーキ1個を販売するノルマ、お歳暮お中元の季節にも自社の展開する贈答品1個を販売するノルマがありました。もし売れなかったら、自分がお金を払って買わなければならない、というものでした。毎回、食べたくもないケーキをホールで1個、2,000円程度払って買わされていたことを思い出します。

今回、病気のため休んだセブン-イレブンのアルバイト店員に、シフトの代員を自分で用意しなかった事を理由に罰金のペナルティーが課されました。

保護者にも、罰金は正当なペナルティーだとして、店長は説明していたとのことです。

しかしその後、セブン-イレブン・ジャパンは当該加盟店に対し、労働基準法違反に該当するとして返金を指導したとのことです。

https://twitter.com/noze_rev/status/826277489618006016

店側にばかり都合のいい店員の使い方

そもそも、不足する人員を職場に配置するのは経営者の仕事です。

それを、病気でやむを得ず休んでしまった若干16歳の女子高校生に代わりを探させること自体、間違っています。罰金を徴収するというやり方も、労働基準法違反であると本社が認めているわけですから、逆に加盟店を法的に追求することも出来るでしょう。

店員には旧来の日本的な企業(店舗)への忠誠を期待し、経営者が担う賃金や雇用形態については欧米式の成果主義を採用するといった、経営者側にばかり都合のいい形態であれば、それは経営しやすいだろうと思います。

本来、経営者というのは自分のアイデアを使って利益を生むことが仕事です。

しかし現実には、業績が芳しくない場合、まずしわ寄せが来るのは最も弱い雇用関係にあるアルバイトやパートです。人件費を削るという、最も安易で従業員への依存度の高い経営に、日本の企業は頼りすぎです。

経営の工夫より手っ取り早い人件費削減

セブン-イレブンではありませんでしたが、自分がコンビニエンスストアでアルバイトしていたころは、先に書いたとおり自社の製品を強制的に買わされていました。

不当に思った私は店長に対し、自分が欲しくもない商品を、アルバイトの店員が強制的に買わされる義務は無いのではないか、という旨の質問をしました。

それを聞いた当時の店長は荒ぶる呼吸を無理に抑えるほど怒りをあらわにしながら答えました。

「アルバイトとして雇ってもらっているだけでもありがたいと思わなきゃいけない。私たちとしては結局のところ、なんでも言われたとおり、ハイ、ハイと実行してくれる店員さんであればそれに越したことはないんだよ。君でなくてもここで働きたいと思う人はたくさんいる。その人がケーキでもお歳暮でも言われたとおり買ってくれればその人に働いてもらいたいなあ。君は何か勘違いをしている。自分が特別だとでも思っているの?」

と答えていました。

その人はコンビニエンスストアを経営するかたわら、自宅で長年にわたり学習塾を開いている地元の名士で、地域の人から人格者として信頼を集めている人でした。

不当な雇用から身を守るために

今回、セブン-イレブン・ジャパンの加盟店で起きた事例のように、違法、不当な雇用から身を守るためにはどうすればいいのでしょう。

正攻法で対抗するなら、結局のところ労働法に習熟するしかありません。

しかし現実には、アルバイト店員のほとんどは法律的な知識をあまり持っていません。

労働基準法、労働者派遣法、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、職安法、労組法、などその他多くの、労働に関する法律が存在し、それらをすべて網羅することは困難でしょう。弁護士ではないのですから。

ただし、今はインターネットという世界最大の大百科事典があるのですから、これを大いに活用して情報を集めましょう。

アルバイトがそれぞれ孤立せず、お互い同意のもと結束して経営者に意思を伝えることも有効です。

即席に労働組合を結成することは難しいとしても、同じ職場で働く労働者が複数で同じ意見を持つという事実が説得力を持つのです。

雇用環境には、内部に入ってみなければ分からない面もあります。働き始めてから、いわゆるブラックな場所ということに気づくこともあるでしょう。あまりにひどい場合は、最悪の事態を避けるために辞めてしまうことも選択肢の一つとしてありうることです。

そこをもう一つ工夫して権利を勝ち取るには、若干の勉強、勇気、コミュニケーション能力も必要です。

アルバイトに対する違法な罰金徴収行為は、明るみに出ることで今回は正当な法的処置を受けることができました。しかしおそらく、埋もれている同様の案件が、過去にもあり、今もこれからもあるに違いありません。

サービス残業や長時間勤務の問題などで、自殺に追い込まれる事件もありました。

そして、ここが日本という世界でも有数の先進国だということを考えると、まだこんなことで日本の企業は問題を起こし続けているのかと、残念に思えてなりません。

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0131/mai_170131_9983165746.html

via:BIGLOBE ニュース

https://www.hiraku-navi20.jp/layer2/a11a.html

via:一般財団法人 雇用開発センター

http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/138/98520e65025465dd76b3173150f2c65c.html

via:goo ニュース

http://www.huffingtonpost.jp/2017/01/30/seven-eleven_n_14508842.html

via:THE HUFFINGTON POST



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