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2024/11/10:フリーペーパーvol.104発刊!

フィギュアスケート羽生結弦を育てたコーチ ブライアン・オーサー

フィギュアスケート選手の羽生結弦、そしてハビエル・フェルナンデスが自己最高得点300点越えを達成した。ここでは、この2人のコーチであるブライアン・オーサーにスポットを当てていく。

300点越えを達成した愛弟子2人、そのコーチ「ブライアン・オーサー」

1961年、カナダに生まれたブライアン・オーサー。
フィギュアスケート男子シングルの選手として、1984年サラエボオリンピック、1988年カルガリーオリンピックの2大会連続で銀メダルを獲得し、1987年には世界選手権優勝を記録したスーパースターだ。
当時最高難度の技とされていた、トリプルアクセルを安定して跳ぶことが出来る数少ない選手の1人であったために「ミスター・トリプルアクセル」とも呼ばれていたという。

引退後はプロスケーターとして人気を集め、2006年、キム・ヨナの指導をきっかけにコーチに専任。
現在はカナダの「トロント・クリケット・スケーティング&カーリングクラブ」を拠点に、男子シングルの羽生結弦とハビエル・フェルナンデスらの指導にあたっている。

その指導は確実に、選手たちの能力を開花させ、キムは2010年バンクーバーオリンピックで金メダル。そして羽生が2014年ソチオリンピックで金メダルを獲得し、フェルナンデスは2015年と2016年の世界選手権を制覇した。
その中でも2015~2016年シーズンには羽生、フェルナンデスの2人がフィギュアスケート史上初の総合300点超えをマークしている。

ブライアン・オーサーコーチに育てられた羽生結弦、ハビエル・フェルナンデスの実力とは?

ブライアン・オーサーコーチの指導で特徴的な点といえば、コーチ自身が選手とマンツーマンでトレーニングをすることがないという点だ。
あくまで全体の指揮を取ることを中心に動き、振り付け、スケーティング、ジャンプなどは、それぞれに長けた者たちと共に「チーム・ブライアン」を組んでいる。つまり、各分野の細かな指導はスペシャリストに任せているということだ。

そしてチーム・ブライアンでは、新しく指導を受ける選手は、必ず基礎トレーニングを受けるようになっている。
それはどんなトップスケーターでも変わらない。
こうして、選手それぞれの個性に合わせて多くの技術を身につけさせ、より良い演技が出来るように能力を昇華させていく。

このような指導を受けていく中で、羽生結弦選手は2015年のNHK杯で、322.40点をマーク。
そして二週間後にはその記録を更新して、330.43点という、これまでの世界歴代最高得点を大幅に塗り替えた。
未だこの世界歴代最高得点を更新した選手は存在せず、この結果が出た当時は『羽生結弦が羽生結弦を越えた』と大きな話題を呼んだ。
一方、彼の良きライバルであるハビエル・フェルナンデスは2016年1月に302.77点。その2ヶ月後には314.93点という記録を残した。

そうして、これまでに300点越えの記録を残した選手は、この二人以外いないのだ。

ブライアン・オーサーコーチだけが知っている羽生結弦、ハビエル・フェルナンデスとは?

ハビエル選手と羽生選手は全く正反対の性格だとブライアン・オーサーコーチは語る。
羽生選手は素直で何事にも全力を尽くし、納得がいくまで練習をするタイプ。
一方でハビエル選手は、才能豊かだがスペイン人らしくマイペース。羽生選手とは反対に気分屋で、気が乗らないとほとんど練習をしないそうだ。

羽生選手はどのような試合でも必ず勝ちにいこうとする精神を持ち合わせているが、プロは時に、力を抜くことも必要だという。そのような課題がある中で、マイペースなハビエル選手と共に練習していくということは、羽生選手の心にゆとりを生み、大きくプラスに働いている。

「タイプの全く違うライバルが同じチームにいることで、良い方向に向いたのだと思います」
そう語るオーサーコーチ。
羽生選手が2014年のソチオリンピックで金メダルを獲得できたのは、彼が元々持っていた才能に、コーチの元での指導を受けたことによる技術、そして精神力の向上が加わった結果だとも見てとれる。
今の羽生選手の目標は『2個目の金メダル』。
本人が、直接オーサーコーチに『2個目の金メダルを獲りたい』と言ってきたとか。
技術的にも精神的にも、大きく成長しているであろう、2年後の平昌オリンピックでの金メダルが期待される。

そして、この羽生結弦、ハビエル・フェルナンデスを育てたブライアン・オーサーコーチが語る『チーム・ブライアン300点伝説』が2017年2月1日に発売される。
この本の中でスポットを浴び、互いに良きライバルとして、コーチの下で指導を受ける2人の今後にも期待したい。

via:ダ・ヴィンチニュース

via:現代ビジネス

via:Wikipedia

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