2026/10/10:フリーペーパーvol.127発刊!

ひふみよブリューイング「べろ〜ん君」刺繍ワッペン製作記

ドハマリした刺繍沼! べろ〜ん君と出会って変わった人生

2025年の年末、思い立って刺繍を始めました。

ちょうど生涯の趣味を作りたいと思っていたタイミングで、とても素敵な刺繍作品に出会ったからです。

刺繍は学生時代に少しやった程度で、私は年齢も50代半ばです。さらに、いまは難病の影響で両手が痺れています。

自分に出来るのかしばらく悩みましたが、手を動かす事はリハビリになるだろうし、きっと元来のADHDから来ている「何かしていないと落ち着かない感覚」があるのも和らぐ可能性に期待して、残りの人生をかけてゆっくりやってみようと決めました。

さっそく手芸店へ行って基礎の刺繍本を探して、それをその場で読みながら、刺繍に必要そうな最低限の道具を買い揃えました。

そして、刺繍本の練習をはじめて一ヶ月ほど経った頃、ひふみよブリューイングのキャラクター「べろ〜ん君」を刺繍にして、ワッペンを製作してみないか?という提案をいただきました。

せっかく作るなら良いものを作りたいので、まずは参考になりそうな刺繍やワッペンの情報収集を始めました。

そこから試行錯誤して、試作を繰り返し、時間はかかりましたがなんとか形になってきたので、その開発秘話や製作の過程を紹介します。

【開発秘話】イラストを刺繍へ そしてワッペンにする試行錯誤の日々

まず最初に、べろ〜ん君のホームページで使われているイラストを調べました。すでに素敵に完成されたデザインを崩さずに、いかに刺繍で表現するのか、悩みに悩みました。

なにしろ、刺繍を始めてまだ一ヶ月。針を布に刺すのも精一杯の中で、べろ〜ん君の印刷されたコピー用紙を見つめて、刺繍にした時のイメージを絞り出しました。

どのステッチで、何色で、何本の糸で、どう刺すのがベストなのかを本やYouTube、インスタグラムやピンタレストで探して研究しました。

さらに、ワッペンにした時の強度を考えた刺し方を考え、刺繍ワッペンの加工方法を調べました。さまざまな刺し方や加工方法があるので、ひふみよスタッフとの打ち合わせを重ね、AIにも相談しました。四六時中ワッペンのことを考えて、夢にまでべろ〜ん君がでてくるほどでした。

そうして、やっと今の形にたどりついたのが、ひふみよブリューイングのキャラクター「べろ〜ん君」のワッペンです。

【準備】材料と道具

 

刺繍は針と糸で自由に始められますが、枠や図案を写す複写紙などの便利な道具を使えば、美しく刺すのに役立ちます。

STEP 1:図案写し

コピー用紙のべろ〜ん君(図案)を、トレーシングペーパーへ描き写します。

そして、手芸用複写紙を使用して、布(アイロンで接着芯を接着済みのもの)へ図案を写します。

下から布、手芸用複写紙、図案を写したトレーシングペーパー、OPPシート(パッケージなどに使用されている透明の袋などを再利用)の順番で、ズレないように重ねて留めて、トレーサーを使って丁寧に布へ描き写します。

 

図案を布へ写し終わるまでの工程は時間がかかりますが、この作業が最終的な仕上がりの美しさを決めるくらいに大切です。適当に済ませて早く刺繍を刺したくなりますが、慎重に時間をかけて写します。複写紙でハッキリ写らなかった部分があれば、水で消える手芸用の細いペンなどで書き足します。

 

【実践編】べろ〜ん君ワッペンができるまで

STEP 2:べろ〜ん君の顔を刺繍

サテンステッチ(糸を平行に並べて、隙間なく面を埋める刺し方)で、顔のラインを刺します。集中が出来なくて綺麗に刺せない時や、細かくて苦手な箇所は、画像のように先にバックステッチ(一針戻りながら刺して、途切れない線を作る縫い方)で周りを刺してから、サテンステッチをすると刺しやすいです。

続けて、同じようにサテンステッチで指・グラスの枠を刺してから、ビールはロング・アンド・ショートステッチ(長い糸と短い糸を交互に刺して自然に面を埋める技法)、泡はさきほどのサテンステッチで表現しています。さらに、舌の中、黒目もサテンステッチで入れると、すっかり顔が出来上がります。

文字を先に仕上げてもかまいませんが、先に顔ができるとテンションもあがり、全体のバランスが見やすくなる気がします。

STEP 3:桜島の帽子を刺繍

桜島の形をした帽子を、ロング・アンド・ショートステッチで刺します。山にみえるように、刺し方の角度や長さを工夫しています。

STEP 4:文字と雲の刺繍

BREWINGの文字とWの上の雲を刺します。文字はサテンステッチで、顔周りと同じ要領で刺しています。

雲もビールの泡の要領で、サテンステッチで刺しています。私はこの工程が一番苦手で、なかなか上手に表現できません。まだまだ練習と勉強が必要です。

小さな文字のHIFUMIYOは、バックステッチ(一針戻りながら刺して、途切れない線を作る縫い方)で細かく刺しています。

これで刺繍が完成です!!

STEP 5:ワッペンへの仕立て

やっと刺し終わっても、まだワッペンは完成ではありません。刺繍枠を外した布に軽くアイロンをかけて、ワッペンのサイズに切り取ります。

切り取った布と同じサイズにフェルトを切ります。

ワッペンの裏側にボンドを塗って、フェルトを貼り付けます。

フェルトとワッペンがしっかり張り付くようにクリップや洗濯バサミなどで留めて、一晩置きます。

洗濯バサミを外して、ワッペンのまわりをボタンホールステッチ(布の端がほつれないように縁取る縫い方)で一周かがって、とうとうワッペンが完成です!!!

【まとめ】べろ〜ん君ありがとう! そして…刺繍沼は続く

刺繍を始めてから、生活にも変化がありました。

私がこのワッペンを一つ作るのには、一針一針進めて膨大な時間がかかります。

かなりの集中力が必要で、できるだけ体力のある状態で作業に入りたいから、自然としっかり睡眠をとるようになりました。もとは夜行性でしたが、自然光が糸をみやすいこともあり早寝早起きに変わりました。

なにより日々刺繍が上達すること、モノを作る満足感と達成感から自信がついて、多動やメンタルが落ち着いてきたように感じています。好きなことをやっていれば、手の麻痺の影響もあまり気になりません。

実はまだ、私が最初に憧れた作品への挑戦はできていません。でも、このワッペン製作を頑張っている経験は、きっと今後の作品作りに役立つと思っています。

刺繍は針と糸があればどこでも出来るし、素材を変えれば無限の表現ができる自由なところが素敵だと思います。

手芸経験や刺繍経験の無い方には、とてもわかりにくい内容だったと思いますが、趣味をみつけた五十路の半ばの喜びをお読みいただいて、ありがとうございます。

今後もべろ〜ん君のワッペンもブラッシュアップして、ゆるりと刺繍を続けていきます。

どうぞ楽しみにしていてください。

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