日本の世界遺産は誇れるものばかり
日本の世界遺産といえば、富士山や白川郷、屋久杉に知床など日本には多くの文化遺産や自然遺産が融合しています。
最後に登録された日本の遺産は、文化遺産『北海道・北東北の縄文遺跡群』自然遺産『奄美大島徳之島、沖縄島北部及び西表島』が2021年に登録されました。世界遺産登録から3年が経ち、新たな世界遺産の登録が決議されようとしています。
2024年7月26日から8月10日まで第46回世界遺産委員会がインドにあるニューデリーで行われます。
今年は新潟県に位置する『佐渡島の金山』が世界遺産委員会で登録可否が審議され決定されます。
昨日から私は佐渡島の世界遺産登録でドキドキしてしまい、やることがあまり手に付かなくなっています。
佐渡島の金山は世界遺産の暫定リストに記載されて14年が経過
世界遺産登録の前段階である世界遺産リスト記載に行き着くまで、いくつもの流れがあるのをご存知でしょうか?
【作成した暫定リストから推薦書を世界遺産センターに提出】そして【推薦書を受理したユネスコは諮問機関(IUCN、ICOMOS、ICCROM)に現地調査を依頼する】、【現地調査】、【世界遺産センターを通して専門調査に基づく勧告】、【世界遺産委員会にて審議、決議・登録】の流れになります。
ここまで1年半を催すのですが、なんと2027年に推薦する遺産からは約4年の期間を要することになるそうで、去年2023年から移行期間に入っているのです。今年もまた登録不可だった場合、またも1から始めなければなりません。
佐渡島の金山は2010年に暫定リストに記載されて14年ほど経っています。
佐渡島の金山はなぜ暫定リストに?
『さっきから難しい話ばかりしていて、佐渡島の金山がなぜ世界遺産の暫定リストに載っているのか何もわからない』
そう思われた方・・・ちょっと待ってください!!!
佐渡島には魅力がたくさんなのです!
江戸時代を通して徳川幕府を支えたのが佐渡島の鉱山なのです。海禁体制(中国、明・清時代に政府が治安維持と密貿易取締りのために行った一種の鎖国体制)の下で日本は戦略的な鉱山運営を行いました。
構成資産のひとつでもある相川金銀山は日本最大の金銀山といわれており、16世紀末から20世紀末まで国内最大の金産出量を誇った鉱山です。17世紀に入ると人口4〜5万人の国内最大の鉱山街が形成されました。
金の採掘から小判製造がここ佐渡島で行われており、国の財政を大きく変えたと言われています。
既に世界遺産登録されている島根県にある『石見銀山』も時代は少し違いますが、鉱山運営を行っていました。
世界遺産センターからの勧告
先月6月に世界遺産センターから文化庁に『佐渡島の金山』について勧告がなされました。
ICOMOS(国際記念物遺産会議)から評価結果と勧告が出ました。
世界遺産登録を考慮するに値する価値があることは認められました。その上で、ICOMOSからは「情報照会」という勧告がなされたとのことでした。推薦資産の範囲を修正、構成資産「相川鶴子金銀山」の緩衝地帯の範囲を沖合に拡張させること、鉱業権の所有者が、推薦資産又は緩衝地帯の範囲内において商業採掘を再開しないという明確な約束を示すこと。などの勧告を受けました。
その『情報照会』とはなんぞや!?という話ですが、世界遺産リストへ登録推薦された遺産に対して『登録』『情報照会』『登録延期』『不登録』という4段階で決議されるのです。
この『情報照会』は、世界遺産委員会が追加情報を求める決議で、次回の世界遺産委員会に推薦書を再提出し、審議を受けることができます。
3年ぶり26件目の世界遺産登録なるか!?
今朝、情報番組『ZIP』でも世界遺産について特集が組まれており、佐渡島の金山の世界遺産登録への期待や注目が集められています。
今問題になっているイギリスにある考古遺産ストーンヘンジも危機遺産に!?とソワソワしましたが、以前からトンネル開通計画で危機遺産リスト入りするかもと言われていたので今回ばかりは・・・と思っていましたが危機遺産リスト入りすることなく回避できたもようで、安堵しました。
今緊急で記事を執筆していますが、明日の決議次第でテンションの波が左右されそうな日になりそうです。